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環境Q&A

六価クロム抽出 EPA3060Aにおける塩化マグネシウム 

登録日: 2008年01月21日 最終回答日:2008年01月21日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.26649 2008-01-21 02:00:11 ZWlad2 分析担当者

六価クロム分析をEPA3060Aを手順で行う際にアルカリ溶液に無水塩化マグネシウムを添加する手順がありますが,このときの操作について疑問な点があります.
・アルカリ溶液に塩化マグネシウムを加えると水酸化マグネシウムの沈殿が生じます.抽出後に孔径0.45マイクロメーターのメンブランフィルターでろ過する操作がありますが,水酸化マグネシウムでフィルターが詰まってしまいろ過が非常に困難になります.
3060Aの手順には記載がありませんが水酸化マグネシウムの沈殿は別に取り除くのでしょうか?
実際に実験されている方はどの様に対処されておられるのでしょうか?お教え下さい

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No.26658 【A-1】

Re:六価クロム抽出 EPA3060Aにおける塩化マグネシウム

2008-01-21 21:39:47 筑波山麓 (ZWl7b25

「分析担当者」さんへ。

以下は、EPA3060Aを訳した私のホームページです。これをお読みになりましたでしょうか?
http://www3.ocn.ne.jp/~tukubasa/

「フィルターが詰まってしまいろ過が非常に困難になります」のケースでは、『凝集した沈殿が生じた場合は、孔径0.45μmのメンブレンフィルタでろ過する。0.45μmのメンブレンフィルタでは目詰まりするなどでろ過が難しい場合は、もっと孔径の大きいホワットマンGFBまたはGFF等でろ過したのちに、孔径0.45μmのメンブレンフィルタでろ過する。』とあります。

また、『注意:7.6)で六価クロムを添加したサンプルのろ過時、土壌サンプルおよびフィルタ中に六価クロムが残り、回収率を低くする可能性があるので、これらろ過残留物を保管する。8.5)Aを参照すること。フィルタ上に残ったろ過物は4±2℃で保管する。』

とあり、試料中に六価クロムを含むケースでも、この方法によりろ過操作による影響を確認することができます。

IEC62321の規格原案(CDV)でも、「プラスチック中の臭素系難燃剤、6価クロムの抽出が難しい。」、「クロメート処理の6価クロム試験が難しい。」と言われており、EPA3060Aによる六価クロム分析は、相当難しい分析です。EPA3060Aを十分に読み込んでから試験を行うようにしてください。

http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=26621

回答に対するお礼・補足

筑波山麓様丁寧な回答ありがとうございます.筑波山麓様のホームページは読ませていただいておりましたが,試料を加えない空試験でも多量の沈殿(水酸化マグネシウム?)が生じてしまうので私の操作が間違っているのかとも考えておりました.GFFでのろ過を行うことにします.ありがとうございました.

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