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環境Q&A

EC(電気伝導率)測定法について 

登録日: 2007年11月24日 最終回答日:2007年11月29日 水・土壌環境 水質汚濁

No.25980 2007-11-24 09:48:04 ZWla954 50mL△フラスコ

 分析業務に就いて2か月の新米です。現在、大腸菌(Deso.MPN)・溶存酸素容量(COD.BOD.DO)あとEC・PHなどを教えてもらいました。なんとか、手順を覚えてきましたが、細かいことを教えてもらえなく(担当の先輩が忙しくラボに居ない)できれば、ここで教えてもらえたらと思っています。さて、先ずはECについてです。」
 これは、ただ機器の先端を穴の空いているところまで検体をつけると数字が表示されそれを書き取ればよいだけですが、(と、先輩に教わった)これが、なかなか安定しないのです。ちなみに30分位、様子を見ていたのですが、とうとう安定することがありませんでした。先輩は適当にココだと思ったものを書いとけ!とのたまわりますが、そんな…。こんな初歩の分析で詰まっている自分はどうしようもないなとおもいますが、この値を正しく出す方法を何方かどうぞ教えてください。

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No.25989 【A-1】

Re:EC(電気伝導率)測定法について

2007-11-25 18:16:49 火鼠 (ZWl8329

機器のメンテナンスは、大丈夫ですか?電極の汚れとか?取扱い説明書は、読まれましたか?まず、機器の取扱い説明書を読み直してください。排水種類によっては、安定しないものもあります。水の質なのか。メンテナンス不足なのかの判断も分析者の基礎能力ではないでしょうか?最近の方は、pH計ではかったサンプルは、電極入れただけだから、ほかの分析に使っても問題ないだろうなんて、方もいますから。

回答に対するお礼・補足

火鼠さん、早速のご解答有難うございます。機器のメンテナンスをいつしたものなのか、取り扱い説明書が現存しているものなのか、明日、確認してみます。それと、ビックリしたことがあります。ご解答にありました「pH計…」。私の分析の際はpHとECはセットでそのまま同じサンプルを使います。排水の時もありますし、汚泥、土壌の時もあります。自分の分析結果の使われ方を説明されていないので、ただただ言われるがままに、行っていますがこれではいけないんだなと、反省しています。これから、まだ、努力します。よろしくお願いします。

No.25993 【A-2】

Re:EC(電気伝導率)測定法について

2007-11-26 08:52:42 めむ (ZWla743

こんにちは。

基本的な部分は火鼠様がお答えになっていますので、2点だけ。

> これは、ただ機器の先端を穴の空いているところまで検体をつけると

できれば、穴が完全に隠れるよりちょっと上まで浸けた方が良いかも知れません。



また、pHとECがセットでというお話しですが、pH測定後にECの測定は不可ですが、その逆は可能な場合が多いです。pH電極の仕組みを考えると理解できます。
言われることを鵜呑みでなく、ご自分で理解されると仕事も飛躍的にできるようになります(もう少し時間がかかるでしょうから、焦る必要はありません)。

回答に対するお礼・補足

めむさん、お答えありがとうございます。本日、先輩に聞いた話ですが、メンテナンスは誰もやっていないんだそうです。また、説明書は探す事にしました。でも、新たな、話をすることが、できました。
「土壌や河川に電気を流すわけでもないのに、なぜECを測定するのですか?」
「イオンを調べているのだ。」とのコト。???もう少し突っ込んで聞いてみようと思ったのですが、それ以上聞くことが、出来ませんでした。これって、Na+・Cl-…塩分含有量?これは、どのように、解釈すればよいのでしょうか?この辺の事からpH測定後のECは不可という事なのでしょうか。謎を解くべき勉強します。火鼠さん、めむさん、宜しくご指導おねがいします。

No.26013 【A-3】

Re:EC(電気伝導率)測定法について

2007-11-26 20:49:21 火鼠 (ZWl8329

もし、できましたら、古いpH電極で、硝酸銀のpHを測ってみてください。出来れば5分ぐらい、変化をみていただけるといいかな?pH電極の構造が、視覚的理解ができると思います。比較電極から、KCLの液が出ていることを、知らない人が多い。また、この出る速度が、pH電極の精度に関係することも知らない。比較電極のあることを、しらない方が多すぎます。また、油分の多いpHを測る場合どうすれば、いいか?塩濃度の極端に高い液はどうするか?。。メーカは、たくさん、それに対応する電極とか、機器をだしてます。それ?全部必要なの?
悩んでください。また、試してください。ためせれば。きっと、面白い、結果と、自信があなたに残ると思います。

回答に対するお礼・補足

遅い時間になりましたが、只今帰って参りました。残業疲れました。。さて、火鼠さんの楽しい実験をさっそくやろうと、朝、酸素溶存量の分析に使う硝酸銀を、いざpH計にかけようとしたところ、隣にいた一年先輩の方に「何やってんの?」と言われ、「ちょっと実験」と言ったのですが、「そんなことやって良いわけないでしょ」と怒られました。その先輩に、pH計の側に置いてあるKClのビンをとり、「これって塩化カリウムですよね?」と聞くと、「それ以外に何なのさ?」と言われました。実験は阻止され、今日は断念しましたが、いずれ、隙を見てやってみようと思っています。
思うに、溶存酸素量を、分析する際、硝酸銀を使うのは塩素を取るためなので、pH計に使った場合、やっぱり、塩化銀ができるのでしょうか?
ちなみにその先輩に、「pH計からKClがでるのでしょうか?」と聞いてみたら、「まずない。」と答えました。これ以上、聞くことは出来ないと思い、別の方法で勉強を続行したいと思います。
火鼠さんの実験、楽しみです^^

No.26015 【A-4】

Re:EC(電気伝導率)測定法について

2007-11-27 09:03:00 めむ (ZWla743

ECを測定する目的は、先輩のお答えの通りですが、ではなぜイオン??となったわけですね。

環境水中には雑多な物質が溶けたり浮遊していたりします。その中でも主要物質の一角を占めるのが、イオン成分で、おっしゃるとおり、NaイオンやClイオンなどが代表例です。これは、電解質(わからなければ調べてください)が水に溶けることによってできるわけです。

この電解質は、もちろん天然にも存在しますが、人間活動により(つまり排水)大きく増える場合が多いです。したがって、ECを測定することにより、水がどの程度汚れているかをおおまかにつかむことができます。

火鼠さんが述べられているとおり、pH電極からはKClが出ています。これは典型的な電解質で、測定後の液中にはKイオンとClイオンが大量に存在することになります。その液のECを測定したら・・・・。

EC電極の取扱いはpH電極と比較すれば楽なのですが、場合によっては汚れている可能性がありますね。また、一度合わせるといじることはまずありませんが、「セル定数」という、その電極特有の値を装置側に入力する必要があります。その辺も含めて、一度メーカー技術者に話を聞いてみたらいかがでしょうか?

回答に対するお礼・補足

本日、直属の先輩が、現場へ行き一日中いなかったので、別の先輩にECのことを聞きました。
そうしたら、pH計を使っても、ECに影響するほどのものではなく、大体EC自体そんな、デリケートな分析ではないので、どっちが先でも大差ないのだとのたまわれました。わが社が誇る唯一の、EC計は、ms/cm、μs/cmの単位で、表示されるのですが、この値が現実の問題にどんな影響がある値なのか私自身全く理解ができていません。火鼠さんやめむさんが、おっしゃることを考えると、大事な事なんだと思いますが、今の私ではそれを主張する事はできませんが、技術を磨いて、この辺をきっちりできるように、なろうと思います。
めむさん、頑張りますよ、私!

No.26035 【A-5】

まじめな質問者のようですので

2007-11-28 21:59:23 cal (ZWl651b

こんばんは、calと申します。

ECは塩類がどれだけ存在するかの目安になります。
しかし、何がどれだけ、を定量的に示すものより、
全体でいくら、といった大雑把なものになります。

また、値が安定しないとのことですが、
温度・攪拌状態などの影響は受けていませんか?
土壌(の懸濁液)や汚泥ではかなり影響すると思います。

話が多少前後しますが、
「溶けてるもの全体でいくら」という測定法のため、
ECはあまり精度を要求しない項目と思います。
(少々過激な表現かもしれませんが)
その意味では、多少値が安定しなくても、先にpHを測っても、
あまり影響はないと考えてもいいのではないでしょうか?

おそらく、かなり汚れた(ECの高い)水溶液(懸濁液?)を
分析対象とされているのではないでしょうか?
懸濁液では安定しませんし、全体に高い値になるので、
多少値が振れても大勢には影響しないと考えます。

1μS/cmの単位までこだわるような方には乱暴な話だとは思いますが、
あなたが分析対象としている試料は100μS/cm(0.1mS/cm)くらい変わっても
問題にならないのではないでしょうか?

どのくらいの精度が要求されているのか、といったことも考えませんと、
メスシリンダーで0.1mLの液量を測るようなことになりかねないと危惧します。

回答に対するお礼・補足

こんばんわ。calさん。

calさんがおっしゃるとおり、この時、分析したのは汚水層の底に溜まった汚泥を乾燥させたもの7gを46mlの蒸留水で溶かして30分振って出来たサンプルでした。実はこの結果が前回よりも10倍も低い値でお客様からクレームがついてしまいました。上司から指示を受け同僚が分析すると、正しい値が出て、なんだか狐につままれたような、ちょっとショックでした。ちなみに、私が出した結果は310μs/cm。正しかったのは、2.8ms/cm。結局、同僚に助けられた訳ですが、私自身は何が悪かったのか、解らずじまいでした。でも、ここで火鼠さんやめむさんのアドバイスを受け自分でもいろいろしらべてみました。(ちょっとですが)めむさんがおっしゃっていたセル定数が、0.93だと言う事。計器がちゃんとしているか調べるために、本に書いてあった塩化カリウム0.744gに1Lの蒸留水を足したものを測ったり(1.4ms/cmになるはずでしたが1.1ms/cmになってしまいました。)しました。以上のこととcalさんのお話を考えるに、結局、やっぱり自分がどうかしていたらしいと、結論しました。今後、もっと気合を入れて間違いがないかよく見て分析に当たりたいとおもいます。calさん、ありがとうございます。私の疑問はまだまだあり、ほかの分析項目の事もこれから皆さんにアドバイスを受けたいとおもっているので、EC以外でも見かけたら、宜しくおねがいします。

No.26042 【A-6】

Re:EC(電気伝導率)測定法について

2007-11-29 09:29:25 めむ (ZWla743

たびたび恐縮です。

測定の背景を見落としておりました。申し訳ありません。cal様の回答の通りですね。

私は主として雨のようなどちらかというと、純水に近い検体を扱ってきましたので、そのような回答になってしまいました。排水のような、非常にイオンが高濃度で含まれる検体であれば、それほど気にする必要がないのかも知れません。

しかし、電極からKClが出ないという先輩のコメントは少々おかしいように思います。電極内に入っているKClは明らかに減少しますが、まさか蒸発していると思ってはいないですよね。電極からでないのだとすれば、なぜKClを補充する必要があるのでしょうか?あるいは、メンテナンスが悪くて、つまっているとか・・・。

(物理的には出ているだろうが)実際の検体に影響があるほどではない、という意味なら理解できますが。

最後に、質問者様の測定環境であれば、先輩の言うことはもっともでしょう。しかし、根本がわかっていてそうしているのと、わかっていないでやっているのとでは、雲泥の差があります。原則は火鼠様や私の回答の通りなのですが、測定環境によってはいろいろ手抜き(表現が悪いですが)をしても、必要な測定値が得られるということをご理解願えれば幸いです。

回答に対するお礼・補足

めむさん、いつも有難うございます。

先輩の言葉の真意はちょっとわからないのですが、火鼠さんの教えてくれた実験が出来れば、いいカナと思っています。昨夜、この環境Q&Aを見ていました。自分の勉強になるものは…と思いいろいろな方のものをみました。結果、自分のようなドッ素人に丁寧に答えてくださる皆さんに申し訳ないやら有難いやら…。ちょっと場違いかも知れませんが、もう少しこの環境Q&Aのの場をお借りして、他の分析項目の事もお聞きしたいと思っています。本当は自分の職場で学べればいいのですが、なかなかそうもいかなくこんな新米の質問をウザッタク思う方もいらっしゃるかとおもいますが、ちょっと目を瞑っていただき、今後も登場したいとおもいます。他でももしみかけましたら 
めむさん、宜しくおねがいします。

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