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環境Q&A

合併浄化槽の機能障害 

登録日: 2007年11月23日 最終回答日:2007年11月26日 水・土壌環境 水質汚濁

No.25970 2007-11-23 09:49:49 ZWl998 papa

合併浄化槽で次のようなトラブルがある現場がありました。

 1最終沈殿槽に白色スカムが一面に浮上している。検鏡したところすべてベギアトアでした。
 2生物ろ過槽にはMLSS300mg/l程度の浮遊汚泥があり、ほとんどすべてがベギアトアでした。
 3臭気などには格別の腐敗臭はなく、放流水にはほとんどSSがなくほぼ無色透明
 4装置構成は嫌気濾床→流量調整→生物ろ過(セラミック担体)→沈殿→消毒→放流です。

嫌気濾床水が流入する固定床では多少のイオウ細菌が見られる現場はいくつか見ていますが、活性汚泥のようになってしまった例ははじめてです。
原因が機種固有のものなのか、ユーザー側の使用方法によるものなのか、保守管理操作によるものなのかがよくわかりません。アドバイスをお願いします。

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No.25972 【A-1】

Re:合併浄化槽の機能障害

2007-11-23 17:39:58 みっちゃん (ZWl8a13

 papaさんからのご質問,何か試験を受けているような気分ですが,回答というよりは,若干の私見を述べさせていただきます.

 ベギアトア科が卓越して観察されたことから嫌気領域が広くなり好気領域との界面が定常的に形成されたと推定するのが一番妥当性があると思います.

 嫌気領域が広くなった原因はと問われますとよくわかりません.操作なのか,水質の変動なのか,場合によっては沈殿槽の形状や,引抜き不足,水温低下による溶存酸素低下も考慮すべき要因になると思います.濾過槽の生物膜の肥大による剥離も考慮すべきと思います.濾過槽の洗浄管理はどのようにお考えでしたか.

 放流水のSS流出がなく臭気の異常もない現状ではあまり大きく操作を変えるとかえって原因が把握できなくなる場合が多いので,曝気量の若干の増加,生物濾過槽の洗浄を第一選択として私は様子を見ますがいかがでしょうか.

No.25978 【A-2】

Re:合併浄化槽の機能障害

2007-11-24 18:14:55 aqua-play (ZWl4e3c

流量調整があることから家庭槽でなくて、どこかの事業所でしょうか
建築物の用途は?
担体流動槽を生物ろ過槽としいるメーカーもありますが
浄化槽メーカー・形式はなにですか?

担体流動槽や生物ろ過槽が活性汚泥のようになってしまうことは
良くあります、少々ならむしろその方が臭気も無くなるし放流水質も
良くなります、ただ沈殿槽や担体ろか槽の能力を超えるほどの汚泥が発生していればキャリーオーバーしますが

でも今回のことは、沈殿槽に白色スカムが一面に浮上している
と云うことなので上記のこととは意味が違うと思います

沈殿槽に白色スカムが浮いた経験がはありますが、だいたいは
エアー不足又は雨水・消雪水が大量に浄化槽に流入した時だった
です

雨水・消雪水が入っている時の放流水は濁っていますが消雪水が
止まった時・雨が晴れた後しばらくして見るとほぼ無色透明に
なっています

浄化槽のトラブルで機種固有とかユーザー側の使用方法・保守管理操作
が原因とは考えにくいと思います、特に保守管理操作となると循環量を
多くしすぎたとも考えられますが、よぼともぐりの管理屋でないがぎり
その様なことは無いと思います。

回答に対するお礼・補足

みっちゃん様、aqua-play様ご回答ありがとうございます。大変参考になりました。
たまたま浄化槽のトラブル現場のアドバイスを頼まれて数10基をまとめて見る機会があり、大部分は想定内のトラブルでしたが、Qの現場ではどうしてよいか困っていました。今回まとめて見させていただいて、装置としては年々装置としては単純化している下水道に比べて浄化槽はだんだん複雑化の方向になっているように思えます。
2〜3人程度のご家庭で浄化槽用送風機が3台も必要というのには違和感を感じてしまいました。

No.26010 【A-3】

Re:合併浄化槽の機能障害

2007-11-26 19:12:28 aqua-play (ZWl4e3c

>2〜3人程度のご家庭で浄化槽用送風機が3台

当方も家庭槽で10人槽より小さい浄化槽では見たことがないです
一般的にはブロワーが1台で送風口が2〜3ヶ所
あるのが普通です(一定時間に逆洗浄や移送工程の為)
ブロワーが3台あるのはたぶん設置時備え付けてあるブロワーが壊れたので
応急処置として旧単独槽用のブロワーを3台つけて風量を合わせてあるのかも
しれません

>浄化槽はだんだん複雑化の方向になっているように思えます。

浄化槽は段々小型化しないと運搬や工事費が高くなるので売れなく
なっています
小型化すると、どうしても内部や処理工程が複雑化します
これがトラブルの原因ともなっています。

回答に対するお礼・補足

送風機は常用が散気用と汚泥・汚水のエアリフト移送用の2台、バックアップ予備1台の構成のようでした。
コンパクト化のためにだんだん複雑化しているというのも理解できますが、やはりメンテナンスのことを考えるとそのバランスが難しいのですね。

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