天然鉱物中アスベスト分析
登録日: 2007年09月13日 最終回答日:2007年11月15日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)
No.24885 2007-09-13 12:51:47 MIKI
天然鉱物中のアスベスト分析におきまして、日本の分析法(X線回折)ではトレモライトが検出され、EPAの分析法(偏光顕微鏡+透過電子顕微鏡)では不検出という結果報告があります。実際にこのような結果が出るものでしょうか。
No.24888 【A-1】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-09-13 15:31:52 火鼠 (
あり得るとしか、答えようがないですね。
顕微鏡観察では、見た視野にあればありで、なければなし、ましてや、視野の大きさが小さいので、観察視野内になければ、なしでしょう?偏光顕微鏡で、みたって、電子顕微鏡でみたって、トレモライトとは、名札付けてませんから、分析者が無いと判断すれば、無ですし。X線回折も、X線強度から、判定しますので、分析者の裁量が大きいですよ。ご不明な点は、分析を担当された、分析者に聞かれたほうが早いと思います。
回答に対するお礼・補足
いつもご回答感謝申し上げます。
やはり顕微鏡観察ですから分析者の裁量ですか。
一般的に分析依頼をする時、分析者の裁量を量る事が出来ませんから困惑いたします。
No.24939 【A-2】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-09-16 00:58:24 火鼠 (
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
ご忠告肝に銘じます。一般的に依頼者の知識はJISとかインターネットからの知識で、技量となるとやはり難しいです。
No.24986 【A-3】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-09-18 18:21:33 検査員 (
私も火鼠さんと同様にありえると思います。しかし、火鼠さんが仰る様に未熟な検査員ばかりではないと思います。というのも、石綿分析は非常に難しく、分析機器が無しと言えば「無し」、有りと言えば「有り」という風な単純な分析ではありません。分析法も現在模索中で、細かいところは各分析機関に任せます!といった感じです。
ですので、基準ギリギリの検体などは検査員の裁量しだいで、どちらにもなりえると思います。しかし、大きな間違い(例えば5%含有検体を含有無しとする)はまず無いと思いますし、どちらか微妙ならば含有有りにするはずです。(含有無しにするにはリスクが高い上、明確な理由が必要)
未熟者の私が言うもの失礼ですが、各検査機関それぞれ勉強されていることと思いますので、それほど心配なされなくても大丈夫だと思います。
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
分析法も現在模索中とありますが、建材中はJISA1481で天然鉱物は通達の「x線回折」が公定法と理解しております。
ついでにお聞きいたしますが、以前日本作業環境測定協会が測定士の技量検定を行いランク付けして公表するような事を聞きましたが、公表されているのでしょうか。
No.25010 【A-4】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-09-19 17:45:32 検査員 (
まず、公定法についてですが、去年の8月に基準が0.1%に引き下げられました。この法が作成される際、研究者側は「0.1%の分析は不可能です」と反論したが、国側はX線解析装置の検出限界が0.1%であることや、いくつかの先進国が0.1%としていることなどから、研究者側の反対を押し切って0.1%に引き下げました。その結果、分析法が確立されないまま基準だけが厳しくなり、各分析機関にそのシワ寄せがきているのが現状です。ですので、今現在も分析法を急いで開発中ということです。(これはあくまで私が得た情報です。)
次に、現在日本作業環境測定協会ではJIS改正に伴い、新JIS法の講習会を開催しています。そして、石綿分析に適した分析機器、知識、技術を持った分析機関だけを協会のホームページに石綿分析機関として掲載されています。ですので、このホームページに登録されている機関であればある程度信用して良いものだと思います。ちなみに新JIS法は、今年末に予定されている様です。
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝申し上げます。
研究者側から0.1%分析につい反論された事を伺い驚きです。又検出限界が0.1%と言う事は現実上はやはり困難と言う事ではないのですか。
又、分析法が確立されていないと言う事ですが、その一方で日本作業環境測定協会で石綿分析に適した分析機器、知識、技術を持った分析機関をホームページ上に掲載していて、ある程度信頼性が有るとありますが矛盾を感じます。以前この協会に掲載されている機関にについて質問した事があります。「講習と入会金を支払えば掲載されると」と聞きました。
No.25016 【A-5】
検査員 さんにひとこと 。ん〜?
2007-09-19 20:32:30 火鼠 (
1%が5%になっても、おかしくないのが今のJISの内容ではないのかな〜。私は、メーカーの技術屋はわかっているのに言えないだけじゃないかな〜って疑問もってます。(そうは、私も表立って言えませんが)そのくらい。今のアスベストの技量はあぶないのではないか(ちと、言いすぎですがこのくらいの危機感をもって分析してます)?どのような試料でも、0.1%をしっかりJIS法だけで出せると言ったら、間違いなく、私だったら、詐欺師といいます。
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
新聞記事、文献等でX線による1%以下の分析は問題がありそうですが火鼠さんはどの様な方法で定量されているのですか。
No.25029 【A-6】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-09-20 17:58:25 検査員 (
それは以前の掲載方法ではないでしょうか?今現在、新JIS法(現在の公定法の改善版)が作成されており、その方法に従って講習を行い、掲載機関を決定されている様です。この新しいJIS法で、どの程度まで精度が上がるものなのかは解りませんが、今現在考えられる最善の方法でしょうから、ある程度信用して良いのでは?という意味です。
また火鼠さんが言われるようにJIS通りに分析して1%の精度があるのか?ということですが、私は1%程度であれば検出出来ると思います。ただし、私自身JIS通りには分析していませんので、JIS通りということであれば、正直解りません。(より精度を上げる為の自主改善をしていると言う意味でのJIS通りでは無いということです)
言葉が足らず申し訳ありません。
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
JIS通りに分析した場合1%の精度に問題があるのですか。専門的な事は分からないのですがどこに問題があるのでしょうか。多くの測定士の方はそれぞれ独自の検査方法で工夫されているとは想像していませんでした。早く統一した分析方法を制定してほしいと思います。
No.25079 【A-7】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-09-25 14:01:36 isa (
火鼠氏が「名札付けてませんから」というのはそういう意味でしょう。
そもそも、かつては1%しか含まれないアスベストを検出するのは困難と言われていたのに、0.1%まで検出しろというのはやはりおかしいでしょう。やり方は殆ど変わってないのに。
でも、検査員氏の「どちらか微妙ならば含有有りにするはずです。(含有無しにするにはリスクが高い上、明確な理由が必要)」
という考えなら、そんな悩む必要はないかもしれません。
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
0.1%に改正されるまでは、1%でも困難であると新聞記事や文献等で指摘されていたと思います。同じ機器で同じ検査員で分析を行なうわけですから難しいような気がしますが、注文する当方と致しましてはどの様に対処すべきなのでしょうか。
No.25189 【A-8】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-10-02 19:19:36 火鼠 (
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
どこに到達点を見つければいいのでしょうか。
アスベスト分析で0.1%規準なんて無意味な事なのでしょうか。
No.25208 【A-9】
アスベスト分析0.1%は可能か?
2007-10-04 00:37:55 火鼠 (
それも、汎用機器で。ただ、標準をどうするかと、マトリクスをどう処理するかだけでは、ないでしょうか?技量のない方に、なにを伝えても、虚しさしか、感じない。今の機械は、一生けん命、いい情報出しているのに、理解できる技術屋がいないのが。一番の問題ではないのかな〜??
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
日本作業環境測定協会で早く技術屋さんの鑑定ランクを公表してほしいと思います。
No.25858 【A-10】
Re:天然鉱物中アスベスト分析
2007-11-15 12:50:30 アスベスト分析屋 (ZWla85f
>天然鉱物中のアスベスト分析におきまして、日本の分析法(X線回折)ではトレモライトが検出され、EPAの分析法(偏光顕微鏡+透過電子顕微鏡)では不検出という結果報告があります。実際にこのような結果が出るものでしょうか。
>
トレモライトの繊維状物質はまれです。X線回折では繊維状だろうがそうでなかろうが検出します。一方EPAの分析法は「繊維」を見ています。ですから、X線回折で検出され、EPAで不検出ということはあります。トレモライトの繊維が「アスベスト」であって、トレモライトはアスベストではないものもあります。
ただし、EPAとJISが規定する繊維の定義は違いますが。
回答に対するお礼・補足
ご回答感謝いたします。
EPAとJISの繊維の定義はどの様に異なるのでしょうか。