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環境Q&A

ドイツの排水基準について 

登録日: 2001年07月16日 最終回答日:2001年07月24日 水・土壌環境 水質汚濁

No.247 2001-07-16 14:04:37 yoshi

日本では 水濁法の排水基準として工場等からの排水に関して、
基準が設けられていますが、ドイツではなんと言う法律に基づき、各化学物質の排水基準が決まるのでしょうか?
また、日本で言う施行令・規則等に記載されているような、
化学物質と排水基準値が見たいのです。

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No.262 【A-1】

Re:ドイツの排水基準について

2001-07-24 18:01:49 東京都 / 君山銀針

ドイツの水関係の環境法としては、連邦水質管理法がありますが、これは枠組みだけ決めており、実際の細目は州法によって決められているそうです。

連邦水質管理法では、「一般に認められた技術基準に従い、前処理を行わなければならない」とされており、また技術基準は、追って連邦政府が定めることとされています。
更に、危険物質を含む産業廃液の放出については、「入手可能な最善の技術」を用いて前処理を施すとされています。

参考 http://www.eic.or.jp/eanet/assessment/houkokusho/bat9903/chap2-1-B.html

また、ドイツではこの法律のほかに、排水税法による排水課徴金制度があります。

この制度では州政府は各排出者ごとに、排水許可証(排水量 水質基準値 排出先が書いてある)を発行、また、汚濁物質の濃度と排水量をもとに課徴金を算出し、排出者である企業に支払いを求めます。
ただし、排水の水質が「最低要求基準」を満たす場合には、課徴金の料率が最大75%引き下げられます。

なお、最低要求基準の数字は日本の環境基準のような形ではなく「技術基準にもとづいた許容排出量」という性格のもので、製紙業ならパルプ1トンあたりCOD70kgなど、産業ごとに数字が違い、また許可証に示された各排出者の基準値は基準というより、排出目標値のようなものにあたり、最低要求基準より低めに設定されているようです。 

課徴金についてはドイツ大使館の環境政策の説明中にも記事があります。
http://www.germanembassy-japan.org/japanisch/facts/keizai/kankyo/kankyo.html

このような制度により各排出者によって許可証の内容が異なったり、州政府によって対応に違いがあるせいか、
「これが基準値だ」という資料がドイツの環境法について書いたかなり専門的な資料でも見あたりませんでした。

詳しい情報については駐日ドイツ大使館 http://www.germanembassy-japan.org/
在日ドイツ商工会議所 http://www.dihkj.or.jp/
などに聞いてみるか
ドイツの連邦環境・自然保護・原子炉安全省、http://www.bmu.de/english/fset1024.htm
連邦環境庁などに直接(英文などで)聞いてみる必要がありそうです。

連絡先は http://www.germanembassy-japan.org/japanisch/wwwlinks_.htm
http://www.dihkj.or.jp/ln6.html
などのリンクで調べてみたらいかがでしょうか。

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