一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

溶融スラグなどの溶出試験でアルカリに 

登録日: 2003年05月26日 最終回答日:2003年06月02日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.2454 2003-05-26 11:53:28 業界初心者

溶出試験は、10%の水を加えて6時間振とうろ過後分析するよう規定されています。

焼却灰や溶融スラグの溶出試験を実施すると、当然pHは、アルカリ側に傾き、一部の重金属がどけ出す場合があり、それにより基準超過となるおそれがあります

対応として
○ 基準超過するから管理型、封じ込め処分すべきである
  (=再利用はさらなる固体化を施さないとできない)

と判断すべきでしょうか

何とか再利用の方向を考えたいのですが、教えてください

総件数 1 件  page 1/1   

No.2512 【A-1】

Re:溶融スラグなどの溶出試験でアルカリに

2003-06-02 13:51:34 東京都 / 君山銀針

ご質問にかかれた部分は
日本の溶出試験法の問題として指摘されている点のようです。

http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5757/youyuro/gaskayouyuronanda-tyuu.htm
に「欧米の場合、PH調整が行なわれている。PH調整は設定したPHを最後まで維持するため緩衝液を入れること。アメリカのTCLP(溶出毒性試験)は酢酸を、オランダのTAは硝酸を緩衝液として使っている。日本ではPH調整がないので「溶出せず」の確率が高くなっている」との指摘があります。

また
http://www.cablenet.ne.jp/~kjustice/020330kankyou.html
には欧米と日本の試験基準の比較表があり、

        日本         欧米
溶出試験の
考え方    スラグ中に重金属が 現実に想定できる
       含まれていても溶出 最も過酷な条件下
       しなければいい。 で溶出する量を測
定する

溶液のpH pH5.8〜6.3の溶液に pH2.8(米国の場合)
6時間浸透させ、重 等日本以上にpHが
金属の溶出量を測定 厳しく過酷な条件。
する。PH調整はしない。溶液のpHは一定に
保たれる。
スラグ:溶液 1:10 1:100
検体の大きさ 欧米の10〜15倍。 欧米の基準を1とする。

と欧米がPH調整をして試験している上に、
もともと厳しい条件下で試験を行っていることを指摘・
日本のpH設定は甘いとしています。

総件数 1 件  page 1/1