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環境Q&A

Re.OD法初期運転について 

登録日: 2007年04月10日 最終回答日:2007年04月11日 水・土壌環境 水質汚濁

No.22080 2007-04-10 04:30:23 竜馬

ご指導頂いた方向性に従い運転を変更してみました。
・現在の24サイクル/日を4〜6サイクル/日に変更
・間欠運転
 但し、系が破たん等のリスクを排除するために、少しずつ変更していくことを考え、以下を実施して5日経過しました。
現状)
 (10分の高速運転、50分の低速運転)×24サイクル/日

変更後の運転)
1.(15分の高速運転、75分の低速運転)×16サイクル/日
 この結果を見て、次の方向性を考える予定でした。

5日後の結果)
 NH4は4mg/lから10mg/l程度に上がりました。
 透視度は10cm程度下がり、怖くなって元の操作量に変更しました。

反応槽をじっくり見ているとポンプUPされた流入下水がそのまま表流し(混合されずに)終沈に越流して、結果未反応水が終沈に流れているように見えます。(これは低速運転時間が長いために起きていると思います。)

小職のみ・じ・か・い運転管理の経験を思い出すと、供用開始時は確かに維持管理指針に従い、4サイクル/日の間欠運転を行っていましたが流入量が増えるに従い、ポンプUPされた流入下水がそのまま表流して(混合されずに)終沈に越流しると判断して、ポンプUP回数に合わせて1サイクル時間を短くして、現在の1サイクルを1時間にした事を思い出しました。

指針の基本を忘れ、現在の運転に至っています。
但し、基本の運転方案に移行しようとすると上述のように水質が悪化するような「気」がします。
どのように移行すれば、良いのか困惑しています。

皆様の経験と知識をお貸し願えれば幸いです。

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No.22084 【A-1】

Re:Re.OD法初期運転について

2007-04-10 21:00:21 風林火山

焦る気持ちは分かりますが、落ち着きましょう。
処理能力が1300m3のディッチならば水路総延長は約150mくらいはあると思います。それだけの長さがあれば流入した下水が表流水となって未処理のまま流出していくということはまず考えられません。(全部が1週150mを流れずに一部が最短の70mで出て行くとしても混合されていると思います)
 自然流下で入ってくるのか、ポンプ場からの圧送で入ってくるのかは分かりませんが、1日200m3程度であればピーク時でも時間30m3と思いますので未処理流出は心配しなくても良いと思います。(構造上の欠陥があれば別ですが)

 アンモニアについては10mg/lというのは少し高いですから5以下になるよう曝気量を増やして見ますか。
 24サイクルから16サイクルに減らしたとありますがそれでも多いと思います。
8サイクルで(不安なら12サイクルでもいいですが)高速時間を30〜45分、低速は30〜60分にして残りは停止、1日〜2日様子を見ましょう。(補機は低速と停止のみ)
アンモニアはパックテストで毎日気軽に測定できるのならやってください。

 ここに回答を寄せる皆さんはそれぞれ自ら積んだ経験で書いていますので正解は一つとは限りません。違う意見も当然出てきます。いいとこ取りも結構ですし、中途半端になると思えば誰か一人の回答を参考にすればよいですが目先の水質にとらわれず余裕を持って望んでください。
 
 

 

回答に対するお礼・補足

有難うございます。

今までの管理指標としては、以下としていました。
アンモニア、SS濃度等が比較的高いので、風林火山様のご指導の通り、好気時間を延長していきました。
但し、好気時間を延長させて自己酸化すると、好気時間の延長を止め、短縮方向に変更していました。
(低負荷、過曝気は糸状微生物の増殖やフロックの解体を懸念していました。)
☆☆☆これを続けていました。☆☆☆
しかし、以前papa様からの指導頂いたように「自己酸化」は多少我慢して、アンモニア濃度を管理指標にして一度、運転してみます。

また、サイクルについては以下の考え方で間違っていないでしょうか?
現在の24サイクル/日は1回の好気、嫌気時間の設定が細かくなりすぎて多少の負荷変動に対応出来ない状態です。(事実、毎日設定変更しています。)
サイクルを長くする事は負荷変動に対して強くなる。

最後で失礼しますが、質問に対しての回答をします。
・浄化センターまでは自然流下が受水して、主ポンプでポンプUP後にスクリーンユニットを介してOD槽に流入しています。
・1回のポンプUP量は約28m3です。

また、色々と教えて下さい。(宜しくお願いします。)

No.22094 【A-2】

Re:Re.OD法初期運転について

2007-04-11 13:48:45 papa

焦る気持ちはわからないでもないのですが、少しじっくり原理原則から考え直してみましょう。

@短絡を考えすぎて、低速撹拌を止められないことがかえって短絡をまねいているような気がします。1回のポンプ揚水は高々池容量の2%くらいにしかなりません。通常この程度の揚水では短絡するはずがありません。
撹拌停止でも短絡はないと思います。但し、返送と流入の位置関係、双方の水流方向の位置関係をご確認下さい。
ある処理場では、水流方向が短絡する逆方向水流で運転していた例がありました。(試運転時の確認ミス)
A計測器があれば池内流速を池断面の1mメッシュ程度で測定してみてください。池内流速が全ての計測点で30cm/s以上になり、かつ池内循環回数が3回〜4回程度が確保できる時間が2台高速運転を持続するべき最低時間です。
いくつかの処理場で実測してみた結果として、約30分程度が必要と思います。池延長150m、流速0.3m/sとすれば池を一周するには約9分が必要です、起動時の増速時間を考えれば高速運転15分で堆積防止にはちょっと足りないと思います。一日に1サイクルのみ高速2台運転を行ってみてください。その他のサイクルは主機高速、補機低速の組み合わせで良いと思います。
B>低負荷、過曝気は糸状微生物の増殖やフロックの解体を懸念していました。
もともとODは低負荷の運転を支障なく行うための施設ですから、低負荷を懸念する必要は全くありません。(負荷がなければ曝気装置を停止しておけばよいのです)糸状性細菌の繁殖といっても標準法のような糸状性細菌は繁殖しません。少々の解体を気にして現在のような微好気運転を持続していれば遅かれ早かれ放線菌スカムで池から泡が溢れ出るようになると思います。
C曝気装置の発停サイクルは風林火山様のアドバイスが適切と思います。
水質指標はアンモニアNで1mg/l以下、硝酸Nで5mg/l以下程度を目安にしたらいかがでしょうか。アンモニアN残存量で好気時間の調節、硝酸N残存量で嫌気(曝気停止)時間の調節というふうにしたらいかがでしょうか。
この段階で透視度を指標とするのは意味がありませんし、汚水ポンプの発停に合わせた曝気装置の運転を考慮する必要もありません。

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