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環境Q&A

特別管理廃棄物の引火性廃油とは? 

登録日: 2007年03月15日 最終回答日:2007年03月22日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.21690 2007-03-15 08:40:05 環蛙”

初めて質問させて頂きます。宜しくお願い致します。

http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=21562

上記質問に関連しての質問です。
廃棄物に関する法令の解釈に詳しい方の回答です。(複数の方が賛同してみえます。)

>シンナー、アルコール類、アセトンなどは 施行規則第一条の二 第二号で特別管理産業廃棄物から除かれている「廃油(前号に掲げるものを除く。)のうち、揮発油類、灯油類及び軽油類を除くもの 」に該当します。

http://www.env.go.jp/council/03haiki/y034-03/mat06.pdf

すなわち、ガソリン、ベンジン、灯油、軽油の他は、引火点が70℃未満であっても特別管理産業廃棄物にあたらないとおっしゃっています。
それであれば、「揮発油類、灯油類及び軽油類」の、「類」が成す意味はどこにあるのでしょうか? 労働安全衛生法、消防法との関連はどこにあるのでしょう?

http://homepage2.nifty.com/sanpai-houmu-guid/sub2.html

誤字は愛嬌として、危険物と照らし合わせてこの判断が現実的と思われるのですが、法的には間違っているのでしょうか? 皆様のご意見をお聞かせ願います。

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No.21698 【A-1】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-15 11:46:11 一寸経験者

>初めて質問させて頂きます。宜しくお願い致します。
>
>http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=21562
>
>上記質問に関連しての質問です。
>廃棄物に関する法令の解釈に詳しい方の回答です。(複数の方が賛同してみえます。)
>
少し経験のある者ですが、法令に記載されている言葉通りに解釈すれば、引火点が70℃以下であっても有機溶剤等は、「特別管理廃棄物の引火性廃油」は該当しないと解釈できると思います。
しかし、立法精神からいえば、トルエン等の70℃以下の有機溶剤等も「特別管理廃棄物の引火性廃油」に入れるべきだと考えられ、私の知っている限りでは、殆どの自治体でトルエン等は「特別管理廃棄物の引火性廃油」としていますが、愛媛県では、トルエンを普通の産業廃棄物としているので、不思議に思ったことがあります。

No.21700 【A-2】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-15 12:30:34 パラレル

>すなわち、ガソリン、ベンジン、灯油、軽油の他は、引火点が70℃未満であっても特別管理産業廃棄物にあたらないとおっしゃっています。
>それであれば、「揮発油類、灯油類及び軽油類」の、「類」が成す意味はどこにあるのでしょうか? 労働安全衛生法、消防法との関連はどこにあるのでしょう?

私は、特管に該当するものとは、揮発油、灯油など、原油をベースにして又は原油由来成分を含む廃油のうち、引火点70℃以下のものと解釈しています。
従って、エタノールなどの原油由来でないものは、産業廃棄物としての運用でよいと考えます。

環蛙”さん。「魚類」っていえば、あくまでも魚であり、魚ではないものは含まれませんが・・・。

No.21703 【A-3】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-15 13:31:47 たる吉

環蛙”様
そのように書いたものの,「類」には確かに疑問を抱いておりました。
現実的な判断としては引火点相当の特管扱いにしておくことが望ましいことも申し添えますし,うちでも廃溶剤は特管として廃棄しております。

立法趣旨からすると「爆発や火災の危険度が高いから特別に管理を強化しなさい」との意味でしょうが,何故,廃掃法は消防法を引用しなかったのでしょうか。
この件に限って言えば,法律上,消防法と廃掃法は関係していないと思います。

軽油の大部分がペンタデカンとのことであり,芳香族も含まれるみたいですが,安易に「軽油類」=「トルエンも含む」との判断はおかしいと思います。

パラレル様
概ね賛同しますが,
>原油由来成分を含む廃油のうち、引火点70℃以下のものと解釈しています。
ということであれば,トルエンなどの原油由来製品は引火点が70度未満のものは特別管理産業廃棄物なのですか?
本件のもう一つのポイントは有機溶剤のほとんどが原油由来ということです。

回答に対するお礼・補足

一寸経験者さま、パラレルさま、たる吉さま、ご回答ありがとうございました。 やはり法令は文面以上でも以下でもなく、あくまでも書いてあるとおりとの 万田力さまのご意見とおりという結論ですね。

質問で引用した環境省資料に「ガソリン、灯油等」=特別管理に指定と、「引火性を有するもの」との併記があって、当局は当事者が拡大解釈して危険物第4類の第3、第4、動植物油類を除くものを特別管理として運用することを期待したのでしょうか?

私の会社でも有機溶剤を特管としていますが、ISO14001で法的要求事項の特定は誤りなのでしょうか?

No.21712 【A-4】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-15 18:00:59 パラレル

たる吉様

揮発油の定義につきましては、品確法(「揮発油等の品質の確保等に関する法律」)があります。

そもそも揮発油、灯油、軽油は石油製品を指す用語(第1条)であり、よって、この3つが示されている以上、石油製品か否かがポイントではないかと考えています(実際、レギュラーガソリン中には10%近いトルエンや6%程度のキシレンも含まれています)。

なお、実際の運用ですが、弊社は研究所(製薬会社です・・)を有し、そこからは多種の溶媒が排出されます。事実上、石油製品か否かを分別することは困難であるため、まとめて特管扱いで運用しています。

弊社の運用についてご意見ください。

No.21716 【A-5】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-15 21:14:45 レス

皆さん混乱させてすみません。

 私とすれば『シンナー』との法的に意味の無い用語を使われて答えられないよと発言したつもりだったのですが、現場ではいろいろな事情によって単純に割り切れない場合がこれほど多く発生しているとは思いませんでした。

 ガソリンをシンナーとして使う場合も無いとはいえませんしね。

 で今もっと変なこと考えています。ベンジンはどうなるのでしょう?考えたくはありませんが・・・

 単純に溶剤はと思っていましたが、業務の事情によってはパラレルさんのように、安全側で処理していかないといけない場合もあることに今後注意しないといけないと思いました。

追加(関連)
廃油の特管物の基準の引火点70℃以下の根拠は?
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=23658

No.21717 【A-6】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-15 21:29:38 万田力

 環蛙”さま
 随分前ですが、小生、廃棄物処理法に特別管理産業廃棄物の概念が導入された当時の都道府県担当者に対する説明会で出た質問に対し、当時の厚生省が後日次のような回答をしているのを見たことがあります。

問 令第二条の四第一号の廃油とは何か。
答え 揮発油類、灯油類及び軽油類である

しかしながら、これを見ても、環蛙”さまと同様、なかなか「トルエン、キシレン、エタノールなども特別管理のはずだ。」という考えが抜けませんでしたが、いまでは「自分がどのように思おうと、法律的には『やはり法令は文面以上でも以下でもなく、あくまでも書いてあるとおり』と環蛙"さまがおっしゃられているとおりだ。」と思っています。
 なお、そこから先、トルエンなどの廃油を特別管理産業廃棄物 "なみ" に扱うか否かについては、排出事業者がリスク管理をどのようにされているかにかかっていることだと思います。

 また、「労働安全衛生法、消防法との関連はどこにあるのでしょう?」との疑問についてですが、法律が違えば関連は全くありません。
 厚生省環境整備課長通知(平成4年8月13日 衛環第233号)の第2 4(1) に、次のとおり記述されています。

特別管理産業廃棄物である「廃油(燃焼しにくいものとして厚生省令で定めるものを除く。)」とは、廃油のうち焼却を経なければ埋め立てることができないものを焼却処理の技術上の観点から定めることを意味するものであり、当該廃油に対する規制は、火災予防の観点から行われるものではないこと。なお、廃油に係る火災予防の観点からの規制は、従来どおり消防法により行われること。

 パラレルさま
> そもそも揮発油、灯油、軽油は石油製品を指す用語(第1条)であり、
についてですが、上記のとおり他法の定義は廃棄物処理法とは直接には関連がありません。

 レスさま
 ベンジンは、
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=21562
でも触れているように揮発油です。(パラレルさまへの説明と矛盾しているかも?)

No.21721 【A-7】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-16 07:24:16 パラレル

> そもそも揮発油、灯油、軽油は石油製品を指す用語(第1条)であり、
についてですが、上記のとおり他法の定義は廃棄物処理法とは直接には関連がありません。

万田力様

他法の定義は直接関係ないことは理解した上で、質問いたします。
確かに、廃掃法には、揮発油、灯油等の定義が明確に示されていません。それでは、これらの定義の拠り所はどこなのでしょう?法律の中に示す膨大な用語を法律の中で1つ1つ定義づけることは、事実上不可能に近いですよね。
化審法や安衛法の特定化学物質のように、法律が違えば中身が全く異なるものもありますが、他の法律に同様な性格の定義があれば、それを拠り所に捉えることは、間違いだとは思いません。

回答に対するお礼・補足

パラレルさま、レスさま、万田力さま、ご回答ありがとうございます。

色々なサイトを探す内に、「議論 de 廃棄物」のサイト内検索で下記基準を見つけました。

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令に規定する廃棄物の収集、運搬、処分等の基準について」
公布日:平成4年8月31日 環水企183・衛環246

http://www.env.go.jp/hourei/syousai.php?id=11000197

問12の答

>例えば、消防法(昭和二三年法律第一八六号)の危険物である特別管理産業廃棄物

は、何を指すのでしょうか?

No.21727 【A-8】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-16 11:43:58 レス

万田力 さま

 ご存知のように、ベンジンは二つの定義があります。

1 工業ガソリンを規定した日本工業規格 (JIS) K 2201-1991 の1号として定められている無色透明の液体

2 JIS K 8594-1996 に規定されている無色透明の液体

 2の石油エーテルのほうはたして、今までキチンと区別していたかしら???溶剤としてまとめていなかったかしら??です。
『パラレルさまへの説明と矛盾しているかも?』ではなく、まさに疑わしきは安全側にしておくほうがいいのかと思いました。

No.21731 【A-9】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-16 12:26:22 パラレル

環蛙”様

>問12の答
>例えば、消防法(昭和二三年法律第一八六号)の危険物である特別管理産業廃棄物
>は、何を指すのでしょうか?

廃油(燃焼しにくいものとして環境省令で定めるものを除く。)では・・・?

回答に対するお礼・補足

パラレルさま

なるほど、そういうことですか!やっと理解できた気がします。

消防法(昭和二三年法律第一八六号)の危険物である特別管理産業廃棄物
  ↓
廃油(燃焼しにくいものとして環境省令で定めるものを除く。)
  ↓
(令第二条の四 の環境省令で定める基準等)
第一条の二  令第二条の四第一号 の環境省令で定める廃油は、次に掲げるものとする。
一  タールピッチ類
二  廃油(前号に掲げるものを除く。)のうち、揮発油類、灯油類及び軽油類を除くもの
  ↓
すなわち、特別管理廃棄物の引火性廃油とは、揮発油類、灯油類及び軽油類(ガソリン、灯油、軽油)だけである。

他の法令では、文面そのものとは異なる運用を指示された例があり、その根拠は公開されていない内部文書(対応例?)のコピーでした。 今回も法令とは異なる次元で基準や指示が出されているのかと思いましたが、関係者の方からの投稿もなく、法の解釈は上記の通りであると結論付けます。 それにしても、一般には質問の最後に参照したサイトのように運用されているとは思います。 法の拡大解釈を放置していることに疑問は残りますが・・・

No.21738 【A-10】

Re:特別管理廃棄物の引火性廃油とは?

2007-03-16 21:07:16 万田力

 環蛙”さま
 一応納得できる回答が得られたようですね。

 パラレル様
 レス様
> 他の法律に同様な性格の定義があれば、それを拠り所に捉えることは、間違いだとは思いません。
 おっしゃられるとおりです。だから、
> 直接には関連がありません。
なのです。
 ただし、問題となっている法律にその定めが無い場合、他の法律やJISでの定義も参考となるでしょうが、その場合は厳密すぎて、社会的に認知されている意味と異なる場合があります。
 従って、定義がなされていない言葉は、社会的に認知されている解釈を採用することが最も妥当なのではないでしょうか?
 私が「ベンジンも揮発油です」と答えたのは、身近にある4つの国語辞書で調べたところ、その内の3つで揮発油を「ガソリン、ベンジンのこと」と言う説明があった、即ち、社会的に認知されていると判断したからです。(あとのひとつはレスさんが紹介したような主旨の説明がされていました。)
 なお、おっしゃられているとおり、ひとつの法律の中で、使われている用語の全てを定義することは不可能で、そこを追求して行くと日本語をどのように解釈するかという問題になります。従って、罰則の適用など利害が絡むことについては、このQ&Aでどんな解釈がされようと最終的には司法の判断によらざるを得ないと思います。

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