窒素循環における成分の名称の意味
登録日: 2003年04月14日 最終回答日:2003年04月16日 水・土壌環境 水質汚濁
No.2163 2003-04-14 20:14:48 タロウ
窒素循環について調べていた所、
有機化合物→アンモニア→亜硝酸→硝酸→有機化合物と
循環していると書いています。
循環の順番は、どの資料も同じなので問題はないのですが、
個々の成分の名称が資料でばらばらです。
例えば、亜硝酸を例にすると
1)亜硝酸 2)亜硝酸イオン 3)亜硝酸性窒素
4)亜硝酸塩 5)亜硝酸態窒素
と、様々な名称が使われています。
どうして、資料により、ばらばらなのでしょうか?
同じ物?違う物?違うなら、何を示しているのでしょう?また、覚えるなら、何を基本に覚えておけば良いでしょうか?
化学に詳しい人から見ると、基本の基本かもしれませんが・・・
宜しくお願いします。
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No.2174 【A-1】
Re:窒素循環における成分の名称の意味
2003-04-15 19:07:20 きた (
一ついえることは、水中の成分を分析した場合に値が違ってくることです。決められた測定方法(結果表現形式)が異なることもあります。
亜硝酸イオン>亜硝酸性(態)窒素
右は、亜硝酸全体でなく、そのうちの窒素のみを対象としています。部分の質量濃度として表現します。
窒素として表現すると、ほかのものと比較しやすいからではないでしょうか。
亜硝酸は水に溶けると(亜硝酸)イオンになるとHPに出ていました。質量の変化はありませんが、様子が変わります。
亜硝酸塩は特定できないので、質量表現はできないと思います。溶解していないものを表現するのではないでしょうか。
>同じ物?違う物?違うなら、何を示しているのでしょう?
違うとは思いますが、違いを意識して記載してある場合とそうでない場合とがあると思います。
以上、専門家でないので間違いがあるかもしれませんが、だいたいはそういうことだと思います。
回答に対するお礼・補足
きたさんの説明で、全体の概要のイメージが掴め、理解の助けになりました。
回答ありがとうございます。
No.2180 【A-2】
Re:窒素循環における成分の名称の意味
2003-04-16 11:08:33 やま (
それぞれ意味するところが、多少なりとも違っていますので、文章を書く人の意図、何について書くか、また思い入れなどによって、表現がいろいろあるということだと思います。
窒素循環について、その状況か、測定方法か、対策を考えているのか、周囲への影響を書きたいのかなどいろいろです。語句を置き換えると少し意味が変になることも多いと思います。
「亜硝酸」は挙げてある単語に共通していることから分かるように、これら全部を代表する言葉として使われています。「亜硝酸」という一つの化学物質もありますが、文章の内容によって使い分けされているはずです。
亜硝酸が、水中や土壌中で普通に存在するのは、亜硝酸イオンという陰イオンの形になっていますから、測定などで取り扱う時は「亜硝酸イオン」と表現することになります。
亜硝酸イオンは、陰(負)イオンですので、それと対になる陽(正)イオンも一緒に含まれているはずです。自然環境では、陽イオンとしてナトリウムとかカルシウムとか多様なものがありますから、この対になったものをひっくるめて表現したのが「亜硝酸塩」ということになります。
水から取り出して固体として取り扱う時は、亜硝酸塩です。但し、陽イオンが違えば、「窒素量」は同じでも、「亜硝酸塩量」としての質量は異なることになります。
「亜硝酸性窒素」と「亜硝酸態窒素」は、書いた人は何か意図を持って書いた可能性もありますが(「性質」と「形態」の違い)、一般にはあまり差はないと思います。
これは亜硝酸を構成する窒素に着目した言葉で、循環系の基本となる「元素」です。循環するのは亜硝酸ではなく窒素です。
以上の関係は、有機化合物、硝酸、アンモニアについても類似です。ただし、アンモニアはそのまま水に溶けてイオンになると、陽イオンになります。また、関連する「有機化合物」は数えきれないほど多くあります。
回答に対するお礼・補足
やまさん、分かりやすい説明ありがとうございます。
書く人の意図によって成分名称が変るという事ですね。。
初心者にとっては、この様な微妙が表現が理解の障害になるのですが、書く人にとっては便利なのかもしれません。これからは、裏に隠れた意味を解釈して、理解に努めます。
慣れれば便利な表現かも知れません。
さらに、理解が深まりました。ありがとうございます。
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