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環境Q&A

シアン化合物の取り扱いについて 

登録日: 2007年03月01日 最終回答日:2007年03月02日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.21431 2007-03-01 04:27:02 きっこ

現在社内にシアン化カリウムなどがあります。これは社員の一人が大学の研究室の先生から廃棄するよう言われて個人で勝手に受け取ったのですが、廃棄の方法がわからずこの社員は長年社内に放置していました。
先日他の社員がこのシアン化合物に気が付き産業廃棄物処理業者に頼んで処理しようと現在考えていますが、その前にこの先生と社員の行為は違法になるのでしょうか?
法令を見ていると大学から勝手に持ち出したことや、産業廃棄物処理業者でもないのに安易に受け取ったこの社員は違法なのではないかと思われます。
ちなみに僕らの会社は毒劇物を販売などをしておらず研究のみに使用するため会社自体は届出はしておりません。
この辺を考えると特に違法になる事はないのかもしれないという意見もあったのですが、もしこの行為に違法性があるようでしたら厳重に注意あるいは処分しなくてはなりませんが、明確なことがわからず皆様のご助言をいただきたく存じます。
よろしくお願いいたします。

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No.21448 【A-1】

Re:シアン化合物の取り扱いについて

2007-03-02 11:28:57 光一

ありがちな行為ではありますが、双方かなりたくさんの問題がある行為だと思いますよ。
私がぱっと思いつく、法的な問題について書き込み致します。

まず、そのシアン化カリウムを製品として扱うか、廃棄物として扱うかの問題もありますが、両方書きます。

シアン化カリウムは毒劇法における毒物に該当するので、毒劇法の適用を受けます。
毒劇法第3条3項に「毒物または劇物の販売業の登録を受けたものでなければ、毒物又は劇物を販売し、授与し、又は(中略)してはならない」とあり、この中の授与に当たる行為に該当すると思います。
よって、大学が販売業の登録を受けていないなら「毒劇法」に違反となると思います。

廃棄物として取り扱う場合の観点からすると、廃掃法第3条に「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」とありますので、先生が元生徒に押しつける行為は明らかに適正とはいえず、廃掃法違反になると思います。

受け取ってしまったシアン化カリウムの貴社における今までの保管管理等についてもたぶん法令に触れている事が多々あると思いますが、想像で指摘するわけにもいかないので書き込みはしません。

大学の先生の行為は毒劇法と清掃法の根本的な部分に違反していると思います。

長くなるので、とりあえずこの辺にしておきます。

今後の対応としては、出来ることなら適正に大学に返却するのが良いと思いますが、それが出来なければ貴社が責任を持って処理するしか無いのではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

光一さまありがとうございます。
大変参考になりました。
確かに弊社の管理にも問題があるかと思います。
これから弊社上層部と相談しながら対応をしていきたいとおもいます。
本当にありがとうございます。

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