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環境Q&A

排水中のマンガン 

登録日: 2007年01月20日 最終回答日:2007年01月23日 水・土壌環境 水質汚濁

No.20563 2007-01-20 08:52:33 日和警部

研究室構内からの排水を定期的に分析しているのですが、
冬場だけ、溶解性マンガンがかなり高く検出されます。
ギリギリ排水基準内(S-Mnで4.3mg/l)ですが、自然界に存在しているとはいえ、なぜ冬場だけ異常値が出るのか、いろいろ検討しているのですがこれといった原因がわかりません。

こちらは北陸地方で雪の多いところですので、駐車場の融雪で地下水を汲み上げて散水しているため、真っ先に疑われたのは地下水からの汚濁ですが、散水された地下水を分析したところ、多少は検出されたものの、前述ほどの値ではありませんでした。(S-Mnで1.2mg/l)

次に疑われたのは融雪材ですが、成分を調べたところ多少のマンガンが混入されているものの、その量はごくわずかで散布量から見ても、それほど影響が出るとは思えません。

ちなみに排水の採取ポイントは、雨水や除雪された雪なども混入する開口された側溝なのですが、冬場だけ異常値が出るという原因がどうしてもつかめません。季節による変動が大きい項目とも思えないのですが・・・

もし似たような経験をされたことがある方や、思い当たることがある方がいらっしゃいましたら、アドバイスをお願い致します。

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No.20568 【A-1】

Re:排水中のマンガン

2007-01-20 23:27:49 東京都 / あいっちゅ

pH, Eh, アルカリ度の変化を教えてください。

回答に対するお礼・補足

こんばんわ。ありがとうございます。

pHは6〜7で変動しており、外観は淡黄色です。
申し訳ありませんが、Ehとアルカリ度は測定未実施です。
ちなみに4〜11月のS-Mnは、全て下限値未満(<0.5)でした。

No.20570 【A-2】

Re:排水中のマンガン

2007-01-21 08:42:17 火鼠


溶解性マンガンの変化を見られているようですが、溶解性鉄の変化はどうなのでしょうか?更に、トータルのマンガンと鉄も見られたら如何でしょうか、後、カルシウムと塩素イオンの量で、溶解性マンガンとの多重相関を取られてみたらいかがでしょう?
融雪剤に、マンガン、鉄は含まれてはいないと思いますが、カルシウムと塩素イオンは、いっぱいあると思います。
塩素イオンが入ってくると、マンガンより、鉄のほうがイオン化傾向は上ですから、マンガンは、溶出してくるのではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
溶解性鉄は、マンガンほどではありませんがやはり値が高くなっております。(2〜3mg/l)
ご指摘のように、全鉄全マンガンも計測してみたいと思います。

やはり、地下水の影響が強いのでしょうか?
融雪剤が溶け出した雪解け水と、散水された地下水が混和されることも要因の一つとなりうるのでしょうか。

再度検討してみたいと思います。
どうもありがとうございました。

No.20576 【A-3】

Re:排水中のマンガン

2007-01-21 15:23:42 筑波山麓

下記のサイトは、地下水中のマンガンとその挙動について書かれています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/dl/k38.pdf
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%B3

質問の内容からマンガン混入の有力な原因は地下水と考えられます。私は、以前、風呂の水として地下水をくみ上げて使用していましたが、冬季になると地下水が赤く濁り、水道局に問い合わせたら、地下水には季節変動があり、地下水への水の供給が少なくなる冬季のマンガン濃度が高くなるという回答を得ました。また、この赤く濁った地下水のマンガンは静置しておくと、沈殿し、明らかに不溶性のものが多かったのを記憶しています。

溶解性マンガン(ろ紙でろ過する)は測定されているとのことですが、全マンガン(ろ過操作なし)を測定してみてください。もし、全マンガンが多ければ、散水の結果、地表に堆積した不溶解性マンガンがpH、酸素の供給その他により可溶性となり、溶解性マンガンが増大した結果と考えることができます。

回答に対するお礼・補足

ご紹介いただいたサイト、並びに筑波山麓さんのアドバイス、本当に参考になりました。
これから様々な要因を勘案し、教えていただいた事項についてもぜひ検討させていただきたいと思います。
どうもありがとうございました。

No.20626 【A-4】

Re:排水中のマンガン

2007-01-23 18:34:16 火鼠

地下水は、同じところでも井戸の深さが違いますと、濃度が、まったく異なるのを経験してます。また、季節が変わると、地下水は大きく変動するのも、経験しました。地下水は、昨日染み込んだ水が流れているわけではないので、長いスパンの観察が必要と思います。工業用水のs−Feとs−Mnでは、Mn処理は鉄の3倍の次亜塩素酸が必要だそうです。まったくの憶測ですが、仮にT−Fe、T−Mnが一定と仮定すると冬場で、水温が下がった場合、溶存酸素は上がりますから、s−Feは、余分な酸素で沈殿を起こします。その際、イオン化傾向で、卑なマンガンは溶けるのではないでしょうか?T−Mnから、s−Mnへの移行。また、塩素(融雪剤)という、非常に電気的に自由なイオンが多いとその辺加速されるのではないでしょうか?

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