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環境Q&A

専ら物のリサイクル処分について 

登録日: 2006年12月24日 最終回答日:2007年01月16日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.20015 2006-12-24 11:45:50 fire

○経緯
事務所の古くて壊れてしまった「書類キャビネット」を廃棄処分しようとしています。
当社からAリサイクル社へ4千円の運送料(キャビネットそのものは無料)を支払って引き取ってもらい、更にAリサイクル社はB製鉄所へ持ち込み、幾らかの代金で売却します。そして、B製鉄所は溶解処分にてリサイクルします。

○問題点
排出事業者である当社には利益は無いので、キャビネットの扱いは「有価物」では無く「産業廃棄物(金属くず)」となり、専ら物といえども、Aリサイクル社と“収集・運搬契約(マニフェストは不要)”を締結する必要があるのは理解していますが、B製鉄所とは一体どんな“処分契約”を結べばいいのでしょうか?ちなみに、B製鉄所は産業廃棄物にかかる許可は持っていないとか(元々製鉄所なので当たり前かもしれませんが)。

なお、環廃産発第050325002号(平成17年3月25日)では、「・・・・・一方、再生利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないこと。」との記載がありますが、このケースなら、A社からB所へ売買された瞬間に“廃棄物でなくなった(処分委託契約は不要)”となるのでしょうか?

○某県の担当者に電話で聞くと、「貴社とB製鉄所で“0円の産業廃棄物処分委託契約”をしろ。」といわれましたが、他の都道府県でも、本当にそうされていますか?個人的にどうも納得できなくて、色々なサイトを検索して、当ページに辿り着きました。
どうか教えてください。

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No.20016 【A-1】

Re:専ら物のリサイクル処分について

2006-12-25 07:47:45 火鼠

>Aリサイクル業者は、古物商登録をしていると思いますが、いかがでしょう?古物商は、廃掃法前からあるので、専ら物には、既得権をもたせてます。そのため、法律の枠外の扱いになるとおもいますが?ただし、往々にして、他の産廃と混合して、廃棄がある場合があります。その辺を、某県の担当者は、怖がっているのでは(なんかあやしいから、直接契約させといたほうが、後で面倒じゃない)程度では?

回答に対するお礼・補足

早速にありがとうございます。
私もAリサイクル業者と契約することは理解しています。ただ、「B製鉄会社と処分契約」をすることにどうしても納得がいっていないのです。

No.20033 【A-2】

Re:専ら物のリサイクル処分について

2006-12-25 13:48:40 たる吉

Aリサイクル業者が,「古物商」であろうが,「金属くず商」であろうが関係ない話だと思います。
『C(貴社)がA社に廃棄物として,「書類キャビネット」を処分委託した,』というだけであり,それ以降,有価物で売却されていようが,A社の所有物です。

つまり,CとA社が廃棄物の収集・運搬と中間処理の委託契約書を締結すれば良いと思われます。

Q1)B製鉄所とはどんな処分契約を結べば良いか。
A1)結ぶ必要が無いが,AとC間の委託契約書の最終処分先としてB社を記載する。

Q2)A社からB社に売買された瞬間に“廃棄物でなくなった(処分委託契約は不要)”となるのか。
A2)C(貴社)からA社に引き渡され,A社において中間処理を行った瞬間に,廃棄物でなくなった。


>当社からAリサイクル社へ4千円の運送料(キャビネットそのものは無料)を支払って引き取ってもらい、更にAリサイクル社はB製鉄所へ持ち込み、幾らかの代金で売却します。そして、B製鉄所は溶解処分にてリサイクルします。

何故,上記の解釈をしたかというと,A社がB社からお金を貰っているのか,C(貴社)がB社からお金を貰っているのかが判りません。
単純にA社がB社からお金を貰っている(つまり,所有権はA社に移転している)ということで判断してみました。
中間処理を経ないまま他者に廃棄物を譲り渡しているのであれば,別の視点で問題なのかもしれません。

しかし当該物が,専ら物となると,「委託契約不要」,「許可不要」となるため,行政が何故そういう指導をされるのかわかりません。

回答に対するお礼・補足

早速にありがとうございます。
実は、回答頂いた内容(当社とA社の委託契約書の最終処分先としてB製鉄所を記載する。)で県に問い合わせたのですが、「それじゃダメ。B製鉄所と個別に処分契約しろ。」と言われて、納得できていなかったのです。

また、「何時の時点でキャビネットが産廃から有価物となったか」ですが、「当社からA社に引き渡され,A社において中間処理を行った瞬間に,廃棄物でなくなった。」とのご意見、もう一度、県に問い合わせてみます。
この際、所有権移転については全く考えなかったので、この点でも考えて見ます。

また、私の書込みの不明部分ですが、「単純にAリサイクル社がB製鉄所からお金を貰っている。裏返して言えば、B製鉄所は鉄の原料をA社から購入した。」との意味でした。この取引には当社は全くノータッチです。

No.20036 【A-3】

Re:専ら物のリサイクル処分について

2006-12-25 16:43:18 4か月目担当者けりもー

東京都のHPから引用です。

「工場から排出された鉄くずは、専ら物に該当するため、廃棄物の委託契約せず専ら業者に無償で引き取ってもらった。 」という事例の返答は


「もっぱら再生利用の目的となるもの(金属くず、古紙、空瓶、ぼろ布)であっても、有償売却でない場合は、廃棄物となります。  この場合、専ら物のみを扱う 業を行う者は許可が不要であること、産業廃棄物管理表の交付を要しないこと以外は、廃棄物の委託基準が適用されます。従って、書面による委託契約を締結しなければなりません。 」

ということで、A社は収集運搬の契約書が必要でしょう。B社はA社から専ら物を購入すると仮定すると、所有権がA社に移っていることが前提です。これは私見ですが、廃棄物処理委託契約に所有権放棄の項目と、届け先をB社とすることが明記されていれば良いのではと思います。

A社が集めた廃棄物をB社が有価物として買うとすると、ここからは
有価物の売買であり、マニ伝もB社の業許可も不要でしょう。御社の責任は確実にB社に届けられたところで終わりになると思います。もちろん収集運搬の契約時にB社で確実にリサイクルされていることを確認する必要があると思いますが。

回答に対するお礼・補足

早速にありがとうございます。

専ら物の購入について、「所有権移転」の視点では考えていなかったので、ちょっと勉強します。
A社との契約に「所有権放棄」の項目を入れることも考えて見ます。
自分で作ったAリサイクル社との契約書には、「届け先をB社とすること」は明記したのですが、県担当者に「これじゃダメ。別個B製鉄所と処分契約しろ。」といわれていました。

また、以下のお答えの観点で、もう一度県に問い合わせます。
「A社が集めた廃棄物をB社が有価物として買うとすると、ここからは有価物の売買であり、マニ伝もB社の業許可も不要。当社の責任は確実にB社に届けられたところで終わる。B社で確実にリサイクルされていることを確認する書類は徴収する。以上をもって産廃の適正処理が完了すると考えられる。」

No.20061 【A-4】

Re:専ら物のリサイクル処分について

2006-12-25 23:32:24 4か月目担当者けりもー



補足です。 所有権放棄というより、所有権の無償譲渡
の方がいいかもしれませんね。御社にとっていらない廃棄物でもA社にとっては有用なもので、売るためには自己が所有している必要があります。そうでないと他人物売買になってしまいます。御社にとってはあくまで産廃なのでB社に届くまでは産業廃棄物処理法の適用があります。専ら物を扱う限りにおいてA社の業許可とマニ伝は不要ということであるだけです。
あと、収集運搬の委託を受けた業者が委託された廃棄物を届け先として指定されたリサイクル業者に売却してはいけないという法規制は存在しないはずです。問題あるとすれば契約で禁じているか民法の信義則違反でしょうが、委託した排出事業者が了解しているなら第3者が問題にすることはありません。

回答に対するお礼・補足

自己レス追記しました。

No.20149 【A-5】

Re:専ら物のリサイクル処分について

2006-12-28 13:05:01 たる吉

けりもー様
>しかし当該物が,専ら物となると,「委託契約不要」,「許可不要」となるため,行政が何故そういう指導をされるのかわかりません。
ご指摘・回答方,ありがとうございました。「契約不要」ではなく,「マニフェスト不要」ですね。

回答に対するお礼・補足

自己レス追記しました。

No.20437 【A-6】

自己レスです

2007-01-16 09:21:28 fire

その後、以下の通り処理しました。
結論としては、「A社で中間処理を行った時点で、当社の排出責任は消滅する。」との理解です。
1.環廃産発第050325002号通達に従い、輸送費を排出者が負担しているので、このキャビネットは産廃扱いとなり、廃掃法の適用がある。
2.キャビネットが当社からA社へ渡るまでは「産業廃棄物(金属くず)」であるので、当社とA社は収集運搬委託契約を結ぶ。
 なお、引渡し後はキャビネットはA社の所有物となる。民法206条にあるとおり、A社は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。
3.A社はキャビネットを潰して鉄くずとする(中間処理)。この時点で、それまで産業廃棄物であったキャビネットは実体的には「有価物=商品」として生まれ変わる。
 ただ、この時点で明確に「有価物となった」とは判断できない。万一、野積みで放置などされれば問題となる。(売れば儲かるものを捨てることは考えられないが。)
4.A社はB製鉄工場へ鉄くずを持ち込み、売却する。売却できるということは、当然有価物(A社が所有権を有する)であり、有価物である以上、この時点で廃掃法の規制から除外される。この場合、A社とB製鉄所は単なる商取引を行っているだけであり、廃掃法上の制限を何ら適用されない。
5.製鉄工場は鉄くずを溶解処分する。処分に際しては、法律上の許可を何ら要しない。(14条6項但し書き。)よって、当社とB製鉄所とは何ら廃掃法上の処分契約を要しない。
 ただ、参考までにA社との収集運搬契約書に、最終処分地(B製鉄所)を明記し、処分後は収集運搬業者に処分報告書を提出させる。

No.20439 【A-7】

自己レス追記

2007-01-16 09:26:36 fire

とまあ、以上の結果となりましたが、県の担当者の言うことがコロコロ変わるので参りました。
最初は国通達も知らなかったし、業界の流通事情も理解してなかった。
最初は「貴社とB製鉄所で0円の産業廃棄物処分委託契約をしろ」といってたのに、私が「製鉄所に電話したら、0円の産廃契約など、聞いた事もないといわれるが?」というと、最後は「0円契約しろとは言ってない。」と言ったり・・。

規制行政は法的根拠に基づいて行われるはずなのに、私が「こうすれば問題ないか?」と聞くと、「それって、何かおかしい感じがする。」としか言わないし。(規制行政に“感じ”って・・。)更に私が「そうおっしゃる法的根拠は?」と聞くと、電話口で黙り込むし・・・

なので、途中で県に聞くのはやめました。
最終的には、自分で法律を読み込んで、行政から変な事を言われても、堂々と反論できるだけのことをやっておかないとダメってことですかね。

しかしキャビネット1つでここまで引っ張るとは・・

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