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環境Q&A

地下水採取方法について 

登録日: 2003年03月14日 最終回答日:2003年04月09日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.1989 2003-03-14 13:58:38 michi

地下水のサンプリング時の質問です。

まず実際に行っているサンプリング手順について簡単に説明します。
始め停滞している水はポンプを用いて十分に汲み出します。水位が回復するのを待ってそれからサンプリングします。
(処分場の地下水なので蒸発散する以外停滞しています。汲みあげるのも分析するため月1回だけです)

ここで質問ですが、汲み出す量はどれくらいが良い(理想)のでしょうか??井戸体積の3倍〜5倍などが理想とか聞いたことがありますが、もしそれが本当であれば井戸の体積というのは底から水面までの体積なのか??井戸全部の体積なのか??どちらでしょうか??

このことについて何か詳しいことが書かれたページがありましたらアドレス教えてください。

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No.2076 【A-1】

Re:地下水採取方法について

2003-03-26 23:05:24

行政の環境部門で働く者です。

>井戸体積の3倍〜5倍などが理想
というのは初耳ですが、私どもの委託先の業者さんは水温を目安にしています。

手順としては、
1.水温を測定しながらポンプで汲み上げ
 (→「停滞している水」は外気に近い温度です)
2.水温が一定になってから、サンプリングを行う
 (→地下水の水温はほぼ一定なので)
という方法をとっています。

確認はとっていないので、慣習的に行われていることなのかもしれませんが、参考になりますでしょうか。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。非常に参考になりました。

No.2110 【A-2】

Re:地下水採取方法について

2003-04-04 11:12:44 東京都 / メイ


> 処分場の地下水月1回サンプリング


私も貴殿の質問に対する回答に注目をしていたわけですが、・・。

地下水の採水は、3〜5倍と一般に言われています。

これは、井戸の設備etc.からのコンタミを低減化する事を目的とした手法であるため、
飲料や工業用水として用いる利用者の場合、少なくとも色度、濁度がなくなるか、もっと深く掘削し帯水層を替えます。

しかし、今回の質問は処分場ですよね。
観測井の目的は、“漏れ”を関しすることであるため
孔内(特に上層)に停滞した地下水を揚水により、流動地下水を試験すればいいと考えます。

某資料(資料名不詳)に

「地下水の採水には土壌粒子等の混入を防ぐ」のみ

記載してありますが、・・。
地質の状態によっては、SSが多く混入するため、清浄になるまでをいうか?
私は判りませんが・・。


地下水の流動が少ない場合、
井戸の付近の地下水は排出されても、
滞留した地下水に溶出している物質が検出される場合や、
細土に吸着する物質が検出され、
発注担当者によっては“困る”場合がある。
(受注者側はそれによりもっと困る)

従って、浮遊物質が少なくなるまで(場合によっては何百m3もの)揚水するよう指示をし、吸着分を除いた“低濃度”を期待する発注者がいる。

でも、井戸は“処分場観測井”ですよね
よって本質は、流動する地下水を採水分析する。
遅い流動であっても、それぞれの溶解速度?に適合しているのでその地下水を分析する。


事前の揚水容量は、
乾燥孔内壁面の付着を考えて、観測井全体の容量が適切と考えます(私見)が、
観測井が深いが、水位が低く安定している場合は、水位変動を勘案して、その最高水位位までの容量を揚水した後に、
それぞれ採水し分析が望ましいのではないでしょうか。

昔、私の知人で、“○者”から困られてしまったので、対応が大変だったそうです。
 (本質目的が違うね)

回答に対するお礼・補足

>水位変動を勘案して、その最高水位位までの容量を揚水した後に、それぞれ採水し分析が望ましいのではないでしょうか。
メイさんのこの意見と、玲さんの意見を参考にしてこれからサンプリング手順書を作成しようと思います。ありがとうございました。

No.2130 【A-3】

補足です

2003-04-09 11:49:48 東京都 / メイ


 ・揚水を実施し、地下水の水温、電気伝導度、pHなど  が「定常状態」になったことを確認して採水する。

「DXN測定のための地下水の採水にかかる留意事項」
(環境省通達 H12.4)

 ・井戸内及び井戸周辺のフィルター層内の水が、十分に  入れ替わる分以上の量を揚水する。その際、水温EC  pHを測定し、安定を確認しておくとよい

「観測井からの化学分析のための地下水試料採取方法」(地盤工学会)

旨の記述があります。

 @ 3〜5倍
 A 「定常状態」

から、処分場の観測井として判断した場合、@、Aは異なっていますので、Aが適切(正解とは言わない)と考えます。
 しかし、定常の判断は、
  『場合によっては○百L揚水』
  『フィルター層内の入れ替わりにより、処分場区域外   の地下水を調べてしまう可能性あり』
など難しいので、お任せします。

できれば、最終的にどのような仕様を作成したか見せてもらいたいものです。

また、その運用によって新たな問題点などもお聞かせしてもらえればと思います。






 

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