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環境Q&A

陽イオン 

登録日: 2003年02月02日 最終回答日:2003年02月08日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.1681 2003-02-02 03:37:32 kurata

(Na++K+)/(Mg2++Ca2+)ってよく見ますがどーゆー意味なんでしょうか??

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No.1691 【A-1】

Re:陽イオン

2003-02-03 11:39:23 COONY

理論化学の初歩の問題だと思いますが、昔、習ったことを思い出して書いてみます。細かい点では記憶違いのところがあるかも知れませんので、間違っている個所はどなたかご指摘下さい。

○ 物質を構成する最小単位は分子である。
○ ただし、分子は原子でできていて、さらに原子は原子核や電子という素粒子から構成されている。
○ 原子核はプラス電荷を持つ陽子や電荷を持たない中性子などから構成され、電子はマイナス電荷を持つ。
○ 例えばナトリウム(元素記号Na)は、原子核11個(電気的に+11という意味。)と電子11個(同じく、電気的に−11という意味。)で構成される。
○ 電子軌道の第1殻(K殻。最内側の電子軌道)には電子が2個入った状態が化学的に安定、第2殻(L殻。K殻の外側の電子軌道)には電子が8個入った状態が安定、次のM殻には電子が18個入った状態が安定である。
○ このナトリウムの場合、K殻には2個、L殻には8個の電子が入っているが、次のM殻には電子が1個しかないので、より安定になるために、この1個の電子を放出しようとする。
○ すなわち、マイナス電子が1個少ないナトリウム陽イオン(Na+)として存在する方が安定する。
○ 同様に塩素(元素記号Cl)は、M殻に電子が7個あるが、1個の電子を取り入れて8個(M殻は8個でも電荷ゼロ(安定))として安定になろうとする。マイナスの電荷を持つ電子を1個取り入れると全体はマイナス1となり、塩素陰イオン(Cl−)として存在する方が安定となる。
○ 上記のように、ナトリウム陽イオンと塩素陰イオンは利害が合致するので、1個の電子をやりとりして塩化ナトリウム(食塩。NaCl)という化合物として存在する場合がある。このとき、化合物の構成はナトリウム陽イオンと塩素陰イオンが電気的に引き合う『イオン結合』をしているという表現をする。(電子を共有しているので、共有結合でしたっけ?)
○ 同じように、マグネシウム(Mg)はM殻に電子が2個あり、2個を放出する方が安定なので、Mg++(又はMg2+)となり、2価の陽イオンと呼ばれる。
○ おまけ。塩素イオンの電荷は−1なので1価の陰イオンと呼ばれる。上記のマグネシウムは2価なので、両者が化学結合をすると、MgCl2(塩化マグネシウム)となって化学的に安定する。

こんなものでどうでしょうか。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございました!!かなり勉強になりました。

No.1710 【A-2】

Re:陽イオン

2003-02-04 10:48:57 やま

一応化学に関係しているのにすみません。
ご質問の数式が、何について書かれていたのか分かるといいのですが。

式の前半(分子)は、Na+ と K+(+ は本当は右肩に書きますが)の合計で、アルカリイオンの総量でしょうか。(アルカリの塩は水に溶けやすいものが多い)
式の右側(分母)は、Mg2+ と Ca2+(2+ は本当は右肩)の合計で、水の硬度に関連するイオンの合計です。
この比率ですから、水への溶けやすさの指標でしょうか。

直接数式の意味が分かる方、よろしくお願いします。

No.1732 【A-3】

Re:陽イオン

2003-02-05 23:49:53 ねぎ

地下水・土壌のカテゴリに記載されているようですのでうろ覚えですが・・・

たしか酸性雨が降ったときの、土壌の緩衝能力を示す指標だったかと思います。

・Ca2+、Mg2+が多いと、酸性雨が降り注いだ時の中和能力が高く
・Na+、k+が多いと、中和能力が低い?

だったような・・・
あまり自信なしですが、土壌の緩衝能力の指標だったのは確かです。
土壌化学や農化学の分野の教科書に出てくるはずです。

No.1761 【A-4】

Re:陽イオン

2003-02-08 14:43:26 きた

>(Na++K+)/(Mg2++Ca2+)
いろいろな見方があるでしょうが、一価の陽イオンと二価の陽イオンの比率であるとすれば、先の方のお話のように硬度というものをベースにしたものと考えるのが一般的だと思います。

http://pt.imaginet.ne.jp/~tambe/coffee/Hardness.html
「水の硬度(hardness) 正確に全硬度を測定するにはEDTA法という方法が用いられます。EDTAとはエチレンジアミン四酢酸(EthyleneDiamineTetra-Acetic acid)という化合物のことで、生化学などではおなじみのものです。
この化合物は二価の陽イオンと特異的によく結合して、安定な(壊れにくい)キレートと呼ばれるものを作ります。カルシウム、マグネシウムは水溶液中では二価の陽イオンになるため、EDTAと反応してキレートを形成します。
この反応は言わば二価の陽イオン(カルシウム、マグネシウムイオン)に特異的な中和反応だと思ってください。」



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