一般財団法人環境イノベーション情報機構
りんのグルグルまわし
登録日: 2006年05月24日 最終回答日:2006年05月28日 水・土壌環境 水質汚濁
No.16660 2006-05-24 10:53:47 りんりん
こんにちわ 処理場の水質担当をしています。
リンの除去について教えてください。
活性汚泥にリンを3%程度の含有率で吸着させても、汚泥処理系からのリンの返流でリンがグルグル回っている状態です。MLSSを上げずに脱リンと脱窒を効率よく行う方法を教えてください。
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No.16668 【A-1】
Re:りんのグルグルまわし
2006-05-25 19:07:44 papa (
まず、余剰汚泥濃縮、脱水ろ液など、返流水のどこに排出源があるかを調べる必要があります。
対策は大きく二つあります
1 排出源で積極的なりん回収設備を設置する
例えばMAP製造設備などがあります。
http://gesui.city.fukuoka.jp/siyouryoukenntouiinkai/3_kai/siryou1.pdf
2 返流水のりん負荷の大きい部分に鉄塩注入によりりんを不溶化する
例えば機械濃縮の給泥側に鉄塩注入、汚泥脱水機に鉄塩を使って2液薬注脱水を行なう。
http://www.gesui.metro.tokyo.jp/gijyutou/gn14/nenpou2002/REPORT55.pdf
私のところでは鉄塩による2液薬注を行なってりんの返流負荷低減を行なっています。(薬品費は多少かかりますが設備費はわずかです)
>MLSSを上げずに脱リンと脱窒を効率よく行う方法を教えてください。
現行設計指針で設計された標準活性汚泥法の処理場なら、標準レベルの水処理技術者が確保できれば、ステップ流入2段でT-N10、T-P0.5mg/i程度は達成可能でしょう。
A2Oの設備があればそれ以上のレベルが可能です。但し低水温期にはSRTを長くするために処理池の汚泥保持量を多くする必要があります。
回答に対するお礼・補足
papaさんへ
ご回答くださりありがとうございます。
回答いただいた内容について担当者で相談したいと思います。 また質問させてください
No.16685 【A-2】
Re:りんのグルグルまわし
2006-05-26 18:44:26 いっちょかみ (
補足
原水と返流の成分濃度は、通常、安定しているものではありません。したがって、リアルタイムで常に最適な状態に維持することは、困難です。
No.16696 【A-3】
Re:りんのグルグルまわし
2006-05-27 21:24:27 cks (
A-1のpapaさんの付け足しになります。
リンを不溶化して除去する場合、活性汚泥処理後にPACを注入して沈殿除去する方法もあります。
(但し、継続的にPACを注入すると、返送汚泥に含まれるPACにより、リン除去に悪影響が出る場合があるので注意して下さい。)
それから、硝化促進運転を行っている場合は、papaさんの書かれている通り、スッテップ流入、A2Oで低減可能だと考えられます。
ステップ流入にした場合、SVIが高くなり、沈殿処理に支障が出る場合は、AOでも現状よりはリンと窒素を削減できると思います。
No.16704 【A-4】
Re:りんのグルグルまわし
2006-05-28 10:35:06 papa (
そのため、活性汚泥処理技術の延長上に脱窒素、脱りんができるようになりました。窒素やりんは元素であるために、除去するには無害な気体として放出するか、汚泥として回収するかのいずれかを選択しなければなりません。物質収支を把握することはりん回収にとって必須の情報です。無機凝集剤使用なしに汚泥りん含有率3%が達成できるなら水処理だけなら合格水準です。
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