一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

定量下限算出について 

登録日: 2006年03月27日 最終回答日:2006年03月28日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.15799 2006-03-27 05:15:14 環太郎

上水試験方法に従って、標準液の併行試験より
定量下限を求める場合に、ブランクが全てマイナス値、
または一部マイナス値の時、マイナス値はそのまま使用していいのでしょうか?

総件数 4 件  page 1/1   

No.15800 【A-1】

Re:定量下限算出について

2006-03-27 17:45:26 匿名希望

>上水試験方法に従って、標準液の併行試験より
>定量下限を求める場合に、ブランクが全てマイナス値、
>または一部マイナス値の時、マイナス値はそのまま使用していいのでしょうか?
>
もう少し、具体的に質問してください。一般論としては、測定方法に問題があると思われます。

回答に対するお礼・補足

早速、回答頂きありがとうございます。
具体的に言いますと、例えばCdを測定するとします。ブランクを含めて5点の検量線を測定しますが、
ブランク(純水)の吸光値が-0.0002、-0.0008、
-0.0003、0.0002、-0.0002となります。このような場合、そのまま使用してよいのでしょうか?

No.15814 【A-2】

Re:定量下限算出について

2006-03-28 08:55:22 匿名希望

どうやら、計器かセルに問題がありそうですね。
@セルを入れない状態での吸光値、A空のセルを入れた状態での吸光値を測定してみてください。
セルを入れない状態での吸光値が0でなければ、計器のゼロ点がずれています。セルを入れた状態で吸光値がマイナスならば、セルが発光していることになるので、セルを洗浄してみたらどうでしょうか?

回答に対するお礼・補足

回答、有難うございます。
原子吸光(フレーム法)の時に、ブランク値がマイナスになってしまいます。測定項目によっては(Na等)、マイナスにならない項目もあります。
測定前には、装置のセットアップ等も同じようにして測定していますが、どうしてもマイナスになってしまいます。考えられる理由、対処法等があったら教えてください。よろしくお願いします。

No.15828 【A-3】

Re:定量下限算出について

2006-03-28 16:51:25 きら

きらです。

 1.ご存知かとは思いますが、原子吸光(フレーム型) の測定原理を理解することからはじめてみてはどうでしょうか?

 例えば、バーナーヘッドからどの位置(何mmとか)で最も原子化されているのかというようなことです。
 この高さは、測定する項目(Cd、Na・・・)により微妙に異なっています。
 また、バーナーヘッドから上へ吹き出しているので、試料の粘性(元々の試料の粘性+加えた酸の量)等により高さが異なります。

 ブランク(純水)と検量線用標準液や試料の粘性が異なると正確な測定はできません。

 また、ランプの異常とか、光がフレームのどの位置を通過しているか等の確認も必要かと思います。

 吸光度のばらつきは、フレームに点火していない状態の時、試料を吸引させずにフレームだけ点火している状態の時等も確認してみて下さい。
 

 2.次に、「ブランクが、-0.0003、0.0002、-0.0002となるが、そのまま使用してよいか?」ということですが、これは精度管理の話になります。
 
 分析の精度・誤差・不確かさ等については、このQ&Aに多くの情報が寄せられていますので、参考にして下さい。

 最終的には、ブランクが@マイナスになり、Aばらつくことが、環太郎の方でどの程度、測定結果に影響があるのかということになります。

 フレーム原子吸光で、この影響がある場合には、濃縮倍率を上げて測定するのが一般的です。


 3.蛇足ですが、機器のメーカーに問い合わせてみるという方法もあります。
 メーカーによっては、自社内で行った実験をレポートにまとめ、ユーザーに公開しているところもあります。

回答に対するお礼・補足

色々と貴重な意見を頂き、有難うございます。
答えていただいた事を参考にして、検討してみます。

No.15842 【A-4】

Re:定量下限算出について

2006-03-28 22:04:15 筑波山麓

例として、Cdの原子吸光分析、ブランクが純水ということですが、では、ブランク、標準液、試料を噴霧していないときは何を噴霧していますか。0合わせをどうしていますか。
通常、原子吸光分析では以下のような手順で測定します。
ベースライン用に純水を噴霧→0合わせ→ブランク噴霧→ブランク測定→ベースライン用純水噴霧→0合わせ→標準液噴霧→標準液測定→ベースライン用に純水を噴霧→0合わせ→標準液噴霧→標準液測定を繰り返して検量線作成、ベースライン用に純水を噴霧→0合わせ→試料噴霧→試料測定→ベースライン用に純水を噴霧→0合わせ→試料噴霧→試料測定を繰り返して試料を測定する。中途に10本置き等にQCサンプル測定し、最後に、適切な標準液を測定する。
ここで、注意しなければいけないことは、キャピラリーに付着した標準液または試料の汚れが0合わせ用の純水を汚染しますので、この0合わせ用の純水は、できうる限り容量を大きくし、かつ、定期的に交換しないとブランクが全てまたはほとんどマイナスという現象が生じます。また、ブランクに純水を使用していますので、0合わせ用もおそらく純水だろうと思われます。そうだとすれば、純水で0合わせをして純水をブランクとして測定していますから、清浄な純水を使用していても、確率的に、ブランク測定の半分程度が「マイナス」になるのは当然です。
ブランクには、主に、試薬ブランク(水も含まれる)、操作ブランクの2種類があります。純水をブランクにするということは、数値の最も小さい試薬ブランクとしても、試料の分解用または性状を安定させるための酸、測定用の試薬をまったく使用していない、および標準液を純水のみで調整したことになります。
以上が一般的な回答ですが、質問の内容から検出下限値を求めようとしているとのことですから、ブランクは純水ではなく、標準液調整と同様に酸を加えた純水をブランクとして測定してください。そして、0合わせ用の純水は、大きな(できうれば500ml以上の)清浄なプラスチック容器に入れ、1/3程度なくなったら、純水を交換してあげてください。また、0合わせ用には、純水でなく、標準液調整と同様に酸を加えた純水を使用された方が良いかもしれません。それは、自分でいろいろ試してください。まだまだ説明したいのですが、字数が1000を超えてしまいました。

回答に対するお礼・補足

貴重な意見をたくさん頂き、有難うございます。
これらの意見を参考に、いろいろ試して、よりよい分析を行っていきたいと思います。
また、解らないことがあったら、教えてください。
その時は、よろしくお願いします。

総件数 4 件  page 1/1