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環境Q&A

硬質クロムめっきについて 

登録日: 2006年03月22日 最終回答日:2006年03月23日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.15705 2006-03-22 07:34:13 伊藤

少し疑問があるので質問させていただきたいのですが、現在弊社にて硬質クロムめっきの使用を検討しており、こちらについて調べていると6価クロム浴を使用してるが、金属クロムとして析出されるため6価クロムが含有されないという表示が多いようです。
RoHS指令には6価クロムの意図的添加について規制がかかっている中で、硬質クロムめっきは使用するのは避けたほうがいいのでしょうか?
調べていても行き詰ってしまいましたので、どなたか意見をいただきたいです。
よろしくお願いします。

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No.15720 【A-1】

Re:硬質クロムめっきについて

2006-03-23 10:33:17 isisan

あくまで事例のひとつとしてお考えください。
現時点で硬質クロムめっきは禁止ではありません。
あくまで金属クロムであり,これが市場に出てから自然に
六価クロムへ化けてしまうということも考えにくいです。
(六価クロムの毒性はその反応性の強さに由来します。
逆にいえば不安定であり自然界にはほとんど存在しません。)
また通常の電気めっきとして硬質クロムめっきの代替が利く
ほどのめっき硬度を持つものはありませんから変更すること
も困難です。何か新しい事件でも起こらない限り近い将来に
禁止になるという可能性は低いかと思います。
RoHSでは問題になりません。

但し,以下のような考え方もあります。
硬質クロムめっきの工程にて六価クロムを使用します。
これを問題視するメーカーも存在します。工場で六価クロム
を使用するということは多少なりともリスクが存在します。
六価クロムを使用しているということで「グリーン工場」で
はないという判断を出されることもあります。これに関して
は使用するメーカーさんの考えしだいなので金属クロムだか
らオッケーですと訴えても無駄である可能性もあります。

なお,六価でなく三価クロムを使用するめっきも開発が進ん
でいます。ただ私が知っている限りでは六価クロムを使用し
た時ほどのものはまだ難しいとも聞きます。特に硬質クロム
めっきで硬度が出ないというのは存在そのものの意味があり
ませんからね・・・

余力があれば将来に向けて代替や三価品の検討を進めること
も無駄にはならないとは思います。

回答に対するお礼・補足

早速の回答ありがとうございました。
isisanのおっしゃられるとおり、RoHS指令では代替技術がない場合は適用除外とするともありますし、問題にはならないと考えていいと思います。
工程上、めっき液の洗浄処理?をしっかりしてもらえば六価クロムの残留は少ないと考えることも出来ますので、その方向で検討したいと思います。

回答ありがとうございました。
今後、三価での硬質クロムめっきの代替技術が出てきましたら、そちらも検討したいと思います。

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