一般財団法人環境イノベーション情報機構
土壌分析の風乾について
登録日: 2006年03月14日 最終回答日:2006年03月17日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染
No.15600 2006-03-14 12:11:00 アナリスト
土壌分析では、どの方法でもまず風乾してとなっていますが、風乾の正確な定義がどこにもありません。
風乾の完了の目安は何でしょうか?
昔、定期的に重量を測って、恒量になるまでと聞いたこともあるのですが・・・重量差がどれくらいになれば、恒量と判断するのでしょうか?
実際に皆さんは、風乾をどのようにされていますか?
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No.15625 【A-1】
Re:土壌分析の風乾について
2006-03-15 08:43:52 sumi (
簡単に恒量になるので、何も問題ないと思うのですが、
何か問題か不具合を発見なさったのでしょうか?
回答に対するお礼・補足
sumiさん、ご回答ありがとうございます。
私も数日乾燥していますが、恒量とする判断基準はどのようにされていますか?水分が多い試料などは、かなり日数がかかりますが、私は前後の重量比が1%未満になったところを恒量にしています。
No.15632 【A-2】
Re:土壌分析の風乾について
2006-03-15 22:48:08 筑波山麓 (
風乾とは、底質調査法には「湿試料を清浄な風乾用皿にとり、均一に広げ、直射日光をさけ、室温で空気中の湿度と平衡になるまで乾燥(風乾)させる」とあります。以前に私が行っていたときは、清浄なろ紙上に試料を置き乾燥させておりました。乾燥時間は試料の状況にもよりますが、最速でも1昼夜程度以上かかりました。私の方法では網棚等通気性の良い棚に載せたろ紙上に試料を均一かつ薄く広げることがポイントでした。また、化学大辞典(共立出版)には、「大気中に放置して固体を乾燥すること。ガラス板、時計皿、光沢紙などの上に薄く広げ、ホコリを避けて乾燥するか、脱脂綿でこした扇風機の風を当てて乾燥する。水でぬれている固体は新しい素焼き板にガラスまたは金属のヘラで軽く押しつけるか、ろ紙の間にはさみ軽くおさえて水を吸い取ってから風乾する。この乾燥法はそのときの温度と空気中の湿度に応じた水蒸気圧を持った状態まで乾かすことになる。したがって、大気中の湿度が時刻や場所により変わるために、試料中の水分含有量はそのときどきにより不定である。特に吸湿性の強い試料(たとえばデンプン)においては一定湿度のもとでもその変わり方が著しい。したがって、分析試料の乾燥には風解性物質または水分含有量がわずかに変わっても、分析結果に鋭敏に響かない金属、合金などの乾燥に応用されている」とあります。一方、土壌分析技術セミナーテキスト(社団法人日本分析化学会)141頁によれば、土壌の風乾の程度によっては、土壌中の鉛が不溶化[Pb(OH)nOm⇒PbOn]する可能性について言及されています。したがって、試料の乾燥にこのような不完全な風乾操作を行うと法で決められたのには、試料(土壌)中の測定対象物の性状変化を抑えるという目的もあるのだろうと私は考えております。以上のことを考慮して風乾操作を決められたらどうでしょうか。
回答に対するお礼・補足
大変詳細なコメントを頂きまして、感謝いたします。
ご提示いただきました内容を元に検討してみたいと思います。ありがとうございました。
No.15637 【A-3】
Re:土壌分析の風乾について
2006-03-16 08:46:31 sumi (
> 前後の重量比が1%
というのはやや大きいような気がします。
目的によることですがね。
> 水分が多い試料などは、かなり日数がかかります
これも目的に係ることですが、あまり時間をかけると乾燥するまでの過程で変化が生じることもあります。なるべく広げ、必要なら風を送って1〜2日で済むように 私はしています。
No.15668 【A-4】
Re:土壌分析の風乾について
2006-03-17 10:57:46 きら (
当社でも、土壌・底質の分析を行っています。
うちでは、検体数が少なく、納期(分析結果の報告)までの日数に余裕があれば、試験室内でホーローバットの上で乾燥させています。(当然、コンタミしないように注意しています)
ですが、一度に多数のサンプルが持ち込まれ、納期まで1週間とかになると、悠長なことができないので、大型の衣装ケースに乾燥剤(シリカゲル)を引き、その上で乾燥させています。
さらに、底質の場合ですと、その中に100円ショップで売っているような小型の扇風機で風を循環させながら乾燥させることもあります。
次に、恒量についてですが、JIS k 0211に定義が記載されています。
※ちなみに、当社では、ヒマな時に分析方法についていろいろなテストを行っています。
この場合ですと、風乾の条件を太陽光、室内、デシケータ内、小型扇風機等で行い、分析結果の比較を行うというようなことです。
結果は各自がレポートにまとめ、定期的に社内発表会を行ってうようになっています。
以上、ご参考までに
回答に対するお礼・補足
きらさん、ありがとうございます。
皆さん色々と工夫されているのですね。
JISも確認したいと思います。
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