一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

バイオガス発電での残さの処理 

登録日: 2005年12月13日 最終回答日:2005年12月13日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.13779 2005-12-13 03:06:32 もぐりん

建設コンサルタントに勤める者です。
某町でバイオガス発電が計画(自治体が事業者)されており,その調査検討の委託を受けています。
このバイオガスプラントの原料となるものが家庭の生ごみ,事業系一般廃棄物のほか,食品製造業からの残さ(産業廃棄物)も含まれます。

このような場合で,
@一般廃棄物処理業のほか,産業廃棄物処理業の許可が必要かどうか
A処理後の残さは一般廃棄物になるのか,産業廃棄物になるのか
B処理後の残さは一般廃棄物の焼却施設への搬入が可能かどうか
について,ご存知の方がいらっしゃいましたら,
ご教示いただければと思います。

処理量は3t/日程度ですので,
廃棄物処理施設の許可は不要と考えています。

よろしくお願いいたします。

総件数 2 件  page 1/1   

No.13781 【A-1】

Re:バイオガス発電での残さの処理

2005-12-13 16:24:32 行政書士001

>簡略には、@は、食品製造業からの残渣(産業廃棄物)の処理は産業廃棄物処理業の許可が必要です。
Aは、メタン発酵させるのには大量の水が必要ですので、処理後に投入量以上の汚泥(産業廃棄物)が発生し、これを脱水処理して固形物(食品残渣)と液体(汚泥)の廃棄物に分別しますが食品残渣は一般廃棄物で、汚泥は産業廃棄物になります。
Bは、汚泥以外の食品残渣は一般廃棄物処理施設に持ち込めますが、肥料としての利用を考えるべきだと思います。
受託処理量は3t/日程度でも処理後の汚泥(脱水前)が5t/日以上になる場合があり、この脱水処理施設が産業廃棄物処理施設に該当する場合もあります。その場合は処理施設設置許可が必要になります。

回答に対するお礼・補足

早速の回答有り難うございます。
処理量自体が3t/日でも廃棄物処理施設となる可能性があるのですね。勉強になりました。

No.13796 【A-2】

Re:バイオガス発電での残さの処理

2005-12-13 22:02:06 万田力

 行政書士001様の回答にケチを付けるようで申し訳ありませんが、敢えて横レスを付けさせていただきます。

問@
 一般廃棄物処理業のほか,産業廃棄物処理業の許可が必要かどうか
について、
 「自治体が事業者」とあるところから、産業廃棄物処理業の許可は不要です。(法第11条第2項 市町村は、単独に又は共同して、一般廃棄物とあわせて処理することができる産業廃棄物その他市町村が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行なうことができる。)

問A
 処理後の残さは一般廃棄物になるのか,産業廃棄物になるのか
について、
 一般廃棄物はどんな処理をしようと有価物にならない限り一般廃棄物です。同様に産業廃棄物もどんな処理をしても有価物でなければ産業廃棄物です。
 従って、質問のケースでメタン醗酵後に発生した汚泥は一般廃棄物と産業廃棄物の混合物です。
 また、脱水処理して得られた固形物は「食品残さ=施行令第2条第4号の定義をごらん下さい。)」ではなく汚泥(脱水ケーキ)ですし、液体(脱離水)は工程に戻して再利用される場合や廃水処理して放流される場合(廃水に対する特別法である水質汚濁防止法の対象となります)は廃棄物処理法の適用は受けません。(廃棄物として別途処理されるなら廃酸又は廃アルカリとなると思いますが、通常は廃水処理して放流でしょう。)

問B
 処理後の残さは一般廃棄物の焼却施設への搬入が可能かどうか
について
 既述のとおり、脱水処理後の固形物は食品残さではありませんが、市町村が一般廃棄物処理施設で汚泥等の産業廃棄物の処理を行うことは廃棄物処理法上妨げられていません。(但し、その処理能力が産業廃棄物処理施設に該当する場合は設置許可が必要となります。)

 最後に、間違いでは無いが誤解されるのではないかと心配しておりましたとおり、もぐりんさんから
> 処理量自体が3t/日でも廃棄物処理施設となる可能性があるのですね。勉強になりました。
とのコメントがありました。
 行政書士001さんは、脱水施設の処理能力が5t/日以上(正確には、汚泥の脱水能力が10m3/日を越えるものであって、5t/日と言うのは一般廃棄物処理施設の場合の目安です。)は産業廃棄物処理施設の設置許可がいると言っているのですので、誤解されないようにしてください。

回答に対するお礼・補足

ご丁寧に回答いただきまして,ありがとうございました。
残さは一廃と産廃の混合物という扱いを受けるわけですね。法律を読んで勉強しようと思います。

総件数 2 件  page 1/1