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環境Q&A

活性汚泥処理で発生する臭気物質 

登録日: 2005年12月06日 最終回答日:2005年12月08日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.13666 2005-12-06 09:45:50 all環境勉強中

工場の現場担当者から質問されたのですが・・・。
アルカリ性(pH10〜11程度)の有機排水を硫酸で中和した後、
活性汚泥法で処理しています。
この活性汚泥処理工程の前後で、
排水中の硫化メチル濃度が高くなることがあるが何故か?
ということです。
嫌気性微生物の作用で硫化水素が発生する
ということは聞いたことがありますが、
硫化メチルも似たような作用で
発生することがあるのでしょうか?
勉強不足で答えられなかったので、
どなたかこのような事例をご存知の方、
又はこれらの現象について詳しく記されている
文献・論文をご存知の方、教えてください。お願いします。

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No.13733 【A-1】

Re:活性汚泥処理で発生する臭気物質

2005-12-08 22:18:40 papa

下水処理場の流入水や脱水ケーキの臭気物質として硫化メチルは普通に検出されます。
前駆体が何かは詳しく解りませんが、私たちの身近な食料品などにも有機イオウ化合物はたくさん存在していますのでそれらの分解生成物と考えています。
アミノ酸のなかではメチオニンやシステイン
アブラナ科の植物に含まれるイソチオシアネート
ネギやニンニクに含まれるアリシンなどのスルフィド
などがイオウを含む天然有機物として知られています。
有機イオウ化合物は酸化還元、不均化などが起こりやすく生物反応でなくとも様々な反応生成物が生成します。
参考:「新農産物利用学」朝倉書店
などをごらんいただければ、私たちのまわりにいかにイオウを含む有機物が多いかおわかりいただけると思います。

回答に対するお礼・補足

papaさん、丁寧なご回答ありがとうございます。
今回質問させていただいた排水中にもイオウを含む
化合物は非常に多く含まれており、
活性汚泥処理前の原水にも硫化メチルそのものが
含まれています。
また、原水の中和に硫酸を使用している為、
イオウ源も追加されています。
活性汚泥処理工程内で、硫化メチルが発生する
反応系が明確になればと思ったのですが、
おっしゃるとおり、反応が複雑でなかなか画一的に
説明するのが難しいですね。
また、いろいろ調査してみます。

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