紙とプラスチックの包装素材の二酸化炭素排出量の優位性を計算したい
登録日: 2005年11月05日 最終回答日:2005年11月11日 地球環境 地球温暖化
No.13156 2005-11-05 03:41:41 チシャ
ヨーグルトカップのような紙カップと、プラスチックカップ(PET)を比較した場合、
紙カップの方が二酸化炭素排出量が削減できるというデータが欲しいのです。
「紙カップは環境負荷の低い素材です!」と提案している業者の数値が、信用できず、
自分で勉強していましたが混乱してきてしまいました。
商品をお買い上げになったお客様の家庭からはおそらく
紙カップ…可燃ごみ
プラスチックカップ…プラスチック包装資源
に分類されると思われます。
いろいろデーターを参考にしましたが、プラスチック素材の方が二酸化炭素排出係数が低いことが多かったです。
ご教授いただければ幸いです。
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No.13173 【A-1】
Re:紙とプラスチックの包装素材の二酸化炭素排出量の優位性を計算したい
2005-11-07 13:34:18 isisan (
紙の場合
紙の原料はパルプで元は木。
木は空気中の二酸化炭素を吸収して固定化し,その固定化された
二酸化炭素の一部が紙の原料となる。
よって焼却処分した場合は 紙→二酸化炭素→木→紙のサイクル
で回るだけなので大気中への収支は計算上ゼロ。
プラスチックの場合
原料は石油なので元は地殻に固定化されていたもの。
よって使用後もプラスチックとして再利用されるのであれば
大気中への収支はゼロですが,食品容器であれば焼却という選択
を取っている場合も多くその場合は二酸化炭素がプラス。
という意味では業者さんの言うことも正しいかと思います。
現在の国内のシステムやルールを考慮すると,プラスチックを使用
したほうが環境負荷が高いとは思われますね。リユース化がもっと
進めばいずれ逆転も考えられると思いますね。
回答に対するお礼・補足
早速、ありがとうございます!
数値データもいろいろあり、また最新データがどれなのか分かりにくいですね。
確かに紙そのものとしてはCO2収支はゼロであると言うコメントが主ですね。
ありがとうございました!
No.13199 【A-2】
Re:紙とプラスチックの包装素材の二酸化炭素排出量の優位性を計算したい
2005-11-08 13:50:24 ちしゃ (
紙の二酸化炭素排出計算については私も
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=1211
で紹介しています。
ところでそのことを抜かしても気になることがあります。
>プラスチック素材の方が二酸化炭素排出係数が低い
というデータというのほうが私には珍しかったのですが、
どこのデータをご覧になったのか、よかったら教えて下さい。
たとえば過去のQ&Aの回答
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=166 で
君山銀針さんが紹介されているペットボトルと紙パックのLCAの場合、
紙パックを廃棄した時でもPETリサイクル時より環境負荷が少ない、
二酸化炭素排出も少ないという評価になっています。
これとは別の LCA手法による容器間比較報告書、環境省パンフレット
http://www.takarashuzo.co.jp/green02/sub/sub18/
http://www.aluminum.or.jp/box/junkan/lca.htm
などでもペットボトルより紙のほうが排出が少ないという評価です。
もしかして素材の重量単位ごとの係数で比較していませんか。
プラスチックは軽いので、同じ500ミリリットル入り容器をつくる
のでも、素材自体の重量は軽いのです。
重量単位ごとの係数ではなく、容器1本あたりで比較する必要があります。
回答に対するお礼・補足
返事遅くなりましてすみません。
そういえば前に同じ音の人がいる!と思った記憶がありました。
http://www2d.biglobe.ne.jp/~chem_env/sgw/calc1.html
ペットボトル1個につき0.02kg(炭素換算値)
牛乳パック1個につき0.04kg(炭素換算値)
となっていました。
そこで、1個ってどの重量を基準にしているの??と疑問になったので、
ペットボトルと牛乳パックの空を計って換算しました。同量の場合と比べたりしました。
統一の重量での係数だったら分かりやすいのにと思いました。
いろいろな参考になるホームページ紹介してくださってありがとうございました。
とても助かりました!!
ありがとうございます!
No.13260 【A-3】
Re:紙とプラスチックの包装素材の二酸化炭素排出量の優位性を計算したい
2005-11-11 10:55:03 ちしゃ (
STOP!温暖化=CO2排出係数=
http://www2d.biglobe.ne.jp/~chem_env/sgw/calc1.html
は旧環境庁の環境家計簿をもとにしたものだと思いますが、
この試算は
ペットボトルなど飲料容器の算定のしかたを
「容器をごみとして捨てた場合の排出量と
リサイクルした場合の排出量の差をLCAの手法で計算したもの」
としていました。
容器のLCA評価そのものではありません。
落差分なので、
リサイクルした時とゴミ処理した場合の差が大きければ
係数が大きくなると思われます。
>統一の重量での係数だったら分かりやすいのにと思いました。
これについては重量にしたほうがわかりにくいと思いますよ。
スチール缶1本の重さはペットボトル何本にあたるか?
ずいぶん差が出てしまうと思います。
便宜的な数字ですが、
たとえば
「A容器もB容器も1kgあたりのCO2排出係数が1kg」という
(重量ベースで同じ負荷にみえる)場合でも、
A容器の重さが10本で1kg、
B容器の重さが100本で1kgならばどうでしょうか。
同じ負荷につもりで100本ずつ消費してしまったら
実際には
A容器10kg排出
B容器1kg排出
と10倍の差になります。
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