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環境Q&A

環境基準と企業の対応 

登録日: 2005年10月28日 最終回答日:2005年11月11日 大気環境 騒音/振動

No.13033 2005-10-28 10:35:52 ミレティッチ

準工業地域に住んでおります。
幅員4mの道路を一本挟んだ向かいに出来た工場の騒音に悩まされております。
そこでの主な騒音は、工場に出入りするトラックによる騒音(エンジン音、バック音など)と荷捌きの騒音です。
この工場は年中無休で操業しており、騒音源になっている屋外の敷地には、防音の為の壁などは一切ありません。
この工場の建設時にいくつかの質問を行い、操業時間や「騒音・臭気による被害は無い」との回答を受けましたが、実際に操業を開始すると、時間も大幅に前後し、騒音・臭気でも大きな迷惑を被っています。
役所を交えて協議をしていますが、初めは「誠意をもって対応する」と言っておきながら、最近では「臭気に関しては基準が無いから抜本的な対策はとらない」「騒音も環境基準以下である」という事で、対応する素振りを見せません。
事前に住民側に提出した文書(協定などではありません)は守らなくても問題は無いのでしょうか?
これがまかり通ってしまうと、悪質な企業は操業前に嘘の報告を行うことが常識化してしまいます。
ちなみにこの工場は、今の土地に移転してくる前の土地でも同様の問題を起こしています。

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No.13036 【A-1】

Re:環境基準と企業の対応

2005-10-28 23:27:13 行政書士001

>訴訟となると、時間・金銭がかかりますので、公害審査会でのあっせん⇒調停⇒仲裁となるのでしょうね。
市の公害苦情相談制度で解決しなければ、県の公害審査会に解決を頼むことになります。
重大事件(死亡者多数・爆発事故)、広域事件(列車・飛行機)、県際事件(2以上の都道府県にまたがる)に関する公害は総務省の公害等調整委員会が解決します。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。
公害調停は、相手方が出席しなければ「不調」としてそれで終わってしまう為、あまり効果が無いというお話を聞いたことがあります。
公害調停で解決するケースは割りとあるのでしょうか?
また、調停での結果に不服があった場合、その後の訴訟で結果を覆すことは出来るのでしょうか?
お礼よりも質問ばかりですみません。

No.13096 【A-2】

Re:環境基準と企業の対応

2005-11-02 07:34:39 法律は難しい

>役所を交えて協議をしていますが、初めは「誠意をもって対応する」と言っておきながら、最近では「臭気に関しては基準が無いから抜本的な対策はとらない」「騒音も環境基準以下である」という事で、対応する素振りを見せません。

 臭気の基準は本当にないのですか?悪臭防止法の対象外地域だとしても、県や市の条例で何かしらの縛り(基準値ではないかもしれませんが)や、縛りではないにしても「指導要綱」などがあるのではないでしょうか。
 騒音については、実際に基準以下でしたか?
 役所が入っているため、その辺りの抜けはないとは思うのですが、念のため。


>事前に住民側に提出した文書(協定などではありません)は守らなくても問題は無いのでしょうか?

 「問題」のレベルが分かりませんが、法律や条令を遵守していれば問題ありません。が、会社の体質は大きな問題がありますね。
 

>これがまかり通ってしまうと、悪質な企業は操業前に嘘の報告を行うことが常識化してしまいます。

 そうなんです。まかり通ってしまっている事例が全国各所にあります。


>準工業地域に住んでおります。
 
 気を悪くしてしまわないでほしいのですが、工業地域や準工業地域に住むということは、そのようなリスクが常にあると思います。
 そのリスクを回避したいのであれば、第一種低層住居専用地域に住むのが一番です。
 試しにヤフーで「準工業地帯」と検索を掛けたら、一番にこのHPがヒットしました。読んでみて下さい。
http://www.kingdom.or.jp/nanchie/html/05/10_06.html
 とはいえ、「諦めなさい」と言っているのではなく、話し合い、調停という手段があり、それでも双方が納得いかなければ、訴訟を起こして裁判に掛けるべきです。
 

>公害調停は、相手方が出席しなければ「不調」としてそれで終わってしまう為、あまり効果が無いというお話を聞いたことがあります。

 今回のケースは可能性が高いですね。


>また、調停での結果に不服があった場合、その後の訴訟で結果を覆すことは出来るのでしょうか?

 もちろん出来ます。
 

回答に対するお礼・補足

丁寧なご回答ありがとうございます。

>臭気の基準は本当にないのですか?

基準が無いかどうかは分かりませんが、市役所の方は「被害件数が数軒に及べば公害になるので、工場側は対応しなければならない」といっておられました。実際に迷惑を被っている住民は多くいますので、これについては追求していけると思っています。
しかしながら、私が困っているのは、「騒音」の方で、この被害に遭っているのは、屋外の作業スペースと隣接する僅か数件のみなのです。


>騒音については、実際に基準以下でしたか?

トラックのアイドリングが基準値を超えていた事を、先日の協議の場で市役所の方が発表しましたが、アイドリングが敷地境界線付近だった為、これからは「敷地の中心で行う」と言って抜本的な対策は行わない方針のようでした。
他には商品の荷捌き(トラックや台車に段ボールや発泡スチロールを投げ置く)の音があるのですが、これは瞬間的には基準値を超えていると思うのですが、市役所の方は、「不定期に発生する音なので計測できない」と言っておられました。
あとはトラックのバック時のブザー音ですが、これも消音出来るのと出来ないトラックがあるようで、しっかり対応してくれません。


>とはいえ、「諦めなさい」と言っているのではなく、話し合い、調停という手段があり、それでも双方が納得いかなければ、訴訟を起こして裁判に掛けるべきです。

いきなり裁判ではなく、調停を行ってからの方が良いのでしょうか?
この工場は以前の土地でも同様のトラブルを最後まで起こしており、もはや話し合いでの進展・解決は不可能と思っているので、精神的にまいってしまう前に一気に結果を出してしまいたいのですが・・・。その前に弁護士さんに、勝率の割り出しをしてもらわなければならないのですが。
ちなみにこの工場との紛争期間は1年ほどです。

No.13131 【A-3】

Re:環境基準と企業の対応

2005-11-04 07:02:42 法律は難しい

>アイドリングが敷地境界線付近だった為、これからは「敷地の中心で行う」と言って抜本的な対策は行わない方針のようでした。

 これで騒音の基準がクリアすれば、立派な対策だと思います。
 

>他には商品の荷捌き(トラックや台車に段ボールや発泡スチロールを投げ置く)の音があるのですが、これは瞬間的には基準値を超えていると思うのですが、市役所の方は、「不定期に発生する音なので計測できない」と言っておられました。

 騒音基準法や条例を確認してみないと分かりませんが、基準に「定期的か否か」は関係ないような気がします。
 というか、荷捌き作業は定期的ですよね?「連続的か?」といえば違うかもしれませんが。
 役所の言っている意味が分かりませんね。


>いきなり裁判ではなく、調停を行ってからの方が良いのでしょうか?

 今回の場合はいきなり裁判にかけた方が良いかもしれません。
 相手もそれなりのプロ(?)みたいなので、調停では時間と労力が掛かりすぎます。
 

 お勧めするわけではありませんが、その工場が原因で何かしらの身体的ダメージ等を受けたのであれば、状況によっては刑事事件として扱ってもらえる可能性もあります。

回答に対するお礼・補足

度々ご回答ありがとうございます。

>これで騒音の基準がクリアすれば、立派な対策だと思います。

住民側はこの音にとても悩まされていて、現在の手前の位置から、数mしか違わない敷地の中心に移動されても納得しないのですが、基準さえ満たしていれば全て良しなのでしょうか?


>荷捌き作業は定期的ですよね?「連続的か?」といえば違うかもしれませんが。
 役所の言っている意味が分かりませんね。

荷捌きは、継続的に行われていますが、常に基準値を超えると思われる音が出ているわけではないのです。
作業者の性格(荒っぽい人)や、気を付けていてもうっかり投げ置いてしまう時などに「ガタン!」という大きな音がするのです。あとは、発泡スチロールが擦れる音。これは基準値を超えていないと思いますが、「キュッキュッ」とガラスを引っ掻くような高音の為、とてもよく響くのです。
頻度は毎日必ずありますが、作業者によって違うので、計測者が一日中張り付いていないといけない為、「計測できない」と言ったのだと思います。
しかしこれらの事は以前の土地でも同様の苦情が出ておりましたし、事前の文書には「騒音で隣家に迷惑をかけることはない」とこちらに回答しておりますし、そしてなによりも、年中無休であるにもかかわらず、作業を行っている敷地に「防音対策」が無いのです。
「手作業だからミスをするのはしょうがない」というのは分かります。だからこそ「防音壁のような設備的な防音対策が必要」と申し入れているのですが、工場側は「作業者に徹底する」とか「お金が無い」など色々な言い訳を並べて対応しません。(ちなみに敢えて理由は書きませんが、これらの発言には信頼性はありません。)

協議の際、同席した市役所の方も「準工業地域とはいえ、周囲は住宅に囲まれていて、365日無休で行っているという特殊な状況なので、何かしら対策をとってください」と言われて、工場側は「わかりました」と良い返事をしておきながら、実際には何も変わりません。
ちなみに自治会や東京都環境局、警察にも「企業として誠意をもって対応する」と言っていました。
企業や工場とはそのようなものなのでしょうか?


>お勧めするわけではありませんが、その工場が原因で何かしらの身体的ダメージ等を受けたのであれば、状況によっては刑事事件として扱ってもらえる可能性もあります。

以前、母が不眠や頭痛の症状が出て通院した事がありましたが、現在は治まっているようです。診断書を出してもらう事も考えています。

長々とすみません・・・。



No.13272 【A-4】

Re:環境基準と企業の対応

2005-11-11 16:37:22 けろけろ

>他には商品の荷捌き(トラックや台車に段ボールや発泡スチロールを投げ置く)の音があるのですが、これは瞬間的には基準値を超えていると思うのですが、市役所の方は、「不定期に発生する音なので計測できない」と言っておられました。

こちらにもトピがあったのですね。
こちらのほうからもお答えいたします。
この市役所の人はアホです。条例に「騒音計の指示値が不規則かつ大幅に変動する場合は、指示値の90%レンジの上端とする」と記載されています。条例さえちゃんと読むことができないのですね。これではまともな対応は期待できませんね。
あ、今書きながら思いつきましたが、別トピを参照していただければわかるとおり、環境基準を守れないのは行政の怠慢です。それが判っててわざとぼけてるのかも知れません。

回答に対するお礼・補足

こちらの質問まで見つけてご回答頂きありがとうございます。少しビックリしました。

>条例に「騒音計の指示値が不規則かつ大幅に変動する場合は、指示値の90%レンジの上端とする」と記載されています。
これではまともな対応は期待できませんね。

あら、そうなのですか。こういう問題は初めてなので、「市役所の方は住民の為によく頑張ってくれているなぁ」とか「専門家はよく知っているなぁ」と思っていたのですが、ヌケている部分がけっこうあるようですね。やはり私自身も勉強していく必要がありますね。
これから寒くなってくるので、市役所の方が計測に対して腰が重くなりそうな感じがして少し不安ですが。


>環境基準を守れないのは行政の怠慢です。それが判っててわざとぼけてるのかも知れません。

そうかも知れませんね。別トピに書いた「議員さんに相談する」と言った時の反応が全てを物語っているような気がします。

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