一般財団法人環境イノベーション情報機構
高低差がある場合の振動減衰計算について
登録日: 2005年10月19日 最終回答日:2005年11月02日 大気環境 騒音/振動
No.12879 2005-10-19 12:50:18 はぎ
環境影響調査に必要であると思われる振動計算を行う必要があります。
振動測定点から横に約300m、高さ50m地点での振動値を計算しようと思っています。
水平線上であれば次式で求められると考えています。
Lr=Lo-20log(r/ro)n-8.68a(r-ro)
Lr:振動発生源からr(m)の距離における振動レベル(予測値dB)
Lo:振動発生源からro(m)の距離における振動レベル(実測値dB)
n:幾何減衰定数(表面波の場合:1/2)
a:地盤の内部減衰係数(粘土:0.01〜0.02、シルト:0.02〜0.03)
高低差が関係した場合にはどういう計算方法になるか教えて下さい。
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No.13116 【A-1】
Re:高低差がある場合の振動減衰計算について
2005-11-02 20:15:12 きら (
回答がないまま、かなり日数が経過していますね。
それだけ、答えが難しいということだと思います。
結論からいうと、高低差の有無もありますが、振動源から300m離れた地点を、計算で予測するということに無理がある様に感じます。
それは、地盤振動の伝搬(伝播)が非常に複雑で、予測式で簡単に計算できるものではないためです。
予測式は、地盤が均一で半無限の弾性体であることを前提として成立します。
実際には、地盤は等方性ではなく、物理的・力学的に一様ではありません。
例えば、土質では、粘性・摩擦・逸散・過去の工事履歴等があり、地下の構造では、地下水・井戸・断層・暗渠・埋設(埋蔵)物・杭・穴、地表では、河川・構造物(重量物)等により、振動の増加・吸収・減衰が発生します。
また、場合によっては重畳や異状伝搬(伝播)、減衰効果が相殺されることもあります。
このため異常減衰(振動源より遠い地点の方が振動が大きくなる)となり、距離が離れれば離れる程、予測結果と大きく異なる異常値となってしまうことが起きます。
一昔前のアセスであれば、地盤は均一として強引に予測式にあてはめ計算できたかと思いますが、今は情報公開・PIが進み難しいのではないでしょうか。
どうしても、振動の予測が必要というのであれば、現地で実測するしかないと思います。
振動源として適度な重機を稼働させ、予測点まで測線を引き、測線上の数カ所に振動レベル計を設置し測定する方法が考えられます。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございました。
教えて頂いた通り現地実測が一番ですね。
300m離れた場所での振動値を計算することに無理があるように思います。
しかし、書類等提出にあたりどうしても数値を示す必要がありました。
今回は、振動源から300m離れた地点での計算値を提示した上で、高低差により更に低い数値になる見解を示しました。
但し、離れれば離れるほど予測結果と異なる異常値になる可能性があることは含めておく必要がありますね。
気をつけます。
色々とありがとうございました。
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