環境Q&A

No.1186 【A-1】

Re:医療廃棄物の組成について

2002-10-27 18:45:42 茨城県 ／ 平井 （

　こんにちは。

　廃棄物学会論文誌に関連する調査結果が報告されています。
タイトル：大阪府内の病院を対象とした感染性廃棄物の現状調査
著者： 山口　克人・惣田　訓・北中　剛史・立田　真文・黒本　光一
雑誌名： 廃棄物学会論文誌
巻号ページ：１３巻４号、pp.231-235
発行年：2002年
http://www.jswme.gr.jp/edit/abst/vo13no04_231_235r.html

廃棄物学会HP
http://www.jswme.gr.jp

<要旨より一部抜粋>
> 医療製品の購入データを元に感染性廃棄物の構成を
> 推定する方法を提案し，今回調査を行った中の498m3/y
> の医療廃棄物を発生する病院でケーススタディを行っ
> た結果，全体の1.5％（v/v）が感染性廃棄物であり，
> 病棟からの排出が最も多いことが示された。また，そ
> の物理的な組成はラテックス51％（w/w），綿23％，
> 不織物12％，ポリ塩化ビニル7％であることが推算され
> た。

とのことです。

　また、やや古いですが、医療廃棄物の組成を直接調査した結果が、以下の修士論文の一部で紹介されています。
名倉良雄：医療廃棄物の排出動態と適正処理、京都大学大学院工学研究科修士論文（1993年2月）
藤田泰行：医療廃棄物の適正処理に関する研究、京都大学工学研究科修士論文（1991年2月）
http://eprc.kyoto-u.ac.jp/research/ronbun.htm
京都大学環境保全センターHP
http://eprc.kyoto-u.ac.jp

　この他にも、医療廃棄物・感染性廃棄物などをキーワードに検索すると、いくつか見つかると思います。廃棄物関連の文献情報を検索できるサイトを２つ紹介しておきます。

廃棄物学会の要旨検索
http://www.jswme.gr.jp/edit/search.html

(財)日本環境衛生センター作成の文献タイトル検索
http://ens.jesc.or.jp/

以上です。参考にしていただければ幸いです。

No.1196 【A-2】

Re:医療廃棄物の組成について

2002-11-05 13:34:42 大阪府 ／ Soda （

やはり京都大学の環境保全センター高月紘先生が、この分野のトップクラス研究者の１人と思います。
また、「廃棄物学会誌」よりも読者数が少ないと思いますが，「医療廃棄物研究」という学術誌もあります。紹介された山口らのグループの報告（2002）は、廃棄物を研究している立場の者が市民病院の廃棄物の実態をヒアリングしたものですが，こちらの雑誌には、医療機関に勤める方自身がその実態を報告したものも掲載されてあり、問題に対する視点がまた違います。どちらの雑誌も，大学等の図書館にしかなく，一般の方には馴染みが薄いものですが，「医療廃棄物研究」はバックナンバーを読んでみる価値があると思います。