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環境Q&A

浮遊粒子状物質に関して。 

登録日: 2002年10月20日 最終回答日:2002年10月28日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.1160 2002-10-20 21:06:05 パンダ

はじめまして。
浮遊粒子状物質に関してお聞きしたいことがあって、メールさせていただきます。私は今、環境汚染物質の植物に対する影響を調べようとしています。そして、環境汚染物質を土壌から何らかの方法で抽出して用いようと思っています。今は漠然とディーゼル排気粒子などが蓄積されて影響を及ぼすのではないかと考えています。そこで質問なんですが、浮遊粒子状物質は具体的な物質として定義されているのでしょうか。また浮遊粒子状物質の土壌への蓄積に関するデータなどはあるのでしょうか。基本的な質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

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No.1187 【A-1】

Re:浮遊粒子状物質に関して。

2002-10-28 17:49:55 ちしゃ

平成14年版環境白書 の説明では
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/hakusyo.php3?kid=215&serial=12923&kensaku=1&word=%95%82%97V%97%B1%8Eq%8F%F3%95%A8%8E%BF
浮遊粒子状物質 の定義は「大気中に浮遊する粒子状の物質(浮遊粉じん、エアロゾルなど)のうち粒径が10μm(マイクロメートル)(μm=1000分の1mm)以下のものをいう」となっています。これは、「大気の汚染に係る環境基準について」(昭和48年環境庁告示第25号)による定義だそうです。
参考 福井県 浮遊粒子状物質自動測定機の測定原理
http://www.erc.pref.fukui.jp/erc/measure/m-spm.html

なお酸性雨調査研究会 浮遊粒子状物質に関するQ&A
http://www.vuni.ne.jp/~jarn/qanda/spmaj.html
によると「東京都が、平成4年11月の都内浮遊粒子状物質発生源種別寄与率として発表したデータによれば、自動車排気粒子は全体の47.7%を占め、二次生成粒子18.2%、道路粉じんを含む土壌系15.2%がこれに続いています。」とあり、ご質問とは逆に土壌起源の粒子が舞い上がって大気中のSPMとなっている点も問題になっているようです。

参考 東京都 環境科学研究所 1997年年報「大気浮遊粒子状物質の元素組成と固定発生源からの負荷に関する一考察」
http://www.kankyoken.metro.tokyo.jp/japanese/nenpo/np1997/kanken97/np97_05.htm

なお板橋区 浮遊粒子物質の成分組成調査結果
http://www.ecopolis.city.itabashi.tokyo.jp/ecopo/ecopo24/ecop_2401.html によればSPMの組成としては「元素状炭素(すす)」や土壌粉じんが多く、このほかには塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、アンモニウムイオンが含まれています。

土壌への影響については大気中から直にというより、
これらの物質が雨(酸性雨?)による降下した影響として捉えられているのではないかと思います。

酸性雨の土壌への影響については 
NTS教育研究所環境学習資料 酸性雨
http://eri.netty.ne.jp/environment/003acidrain/2.htm

環境省の 第4次酸性雨対策調査
http://www.eic.or.jp/news/detail.php3?serial=3839&sort=&word=%8E_%90%AB%89J

我が国の森林に対する酸性雨影響の総合評価 電力中央研究所 研究年報2001年版http://criepi.denken.or.jp/jpn/PR/Nenpo/2001J/index-j.html などを参照下さい。(他の情報をご存じの方は補足下さい)

回答に対するお礼・補足

ご丁寧なご回答、ありがとうございます。
とても参考になりました。
これからもこれらを参考に、
さらに勉強していきたいと思います。
どうもありがとうございました。

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