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環境Q&A

総シリカとイオン状シリカの数値が逆転 

登録日: 2005年07月19日 最終回答日:2005年07月20日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.11563 2005-07-19 10:23:39 ほるとん

今年初めて総シリカの分析をすることになり、試行錯誤しております。
先日、とある河川水のイオン状シリカと総シリカをモリブデン青吸光光度法で測定したところ、0.9〜1.7mgSiO2/L程度、イオン状シリカのほうが高く出てしまいました。
(測定範囲は、本来モリブデン黄吸光光度法で測定できる範囲なのですが、モリブデン青で方法を指定されています。)
なぜ逆転してしまうのか、何かアドバイスがあればよろしくお願いいたします。

イオン状シリカ試料は5Cの濾紙でろ過したものをポリビンで保存しています。
総シリカ試料は、河川水質試験方法(案)の記述に従っているつもりですが、具体的な加熱温度や時間が明記されていないので、以下のように行っております。
 濃縮・蒸発乾固
  テフロンビーカーに試料水・炭酸ナトリウム(無水)を入れ、ホットプレート250度で加熱。液量が少なくなったら白金るつぼに少量の水で移し入れ、引き続きホットプレートで乾固。
 有機物灰化
  マッフルで600度・1時間。予熱は無しで、室温から600度にあげてます。
 強熱融解
  ガスバーナーの火力を最大にして(空気も多く含ませて)るつぼが赤熱し、内容物を融解。融解してから3分くらい加熱を続ける。
 その後
  るつぼが冷えた後、水を入れ、バーナーで沸騰しない程度に加熱し、テフロンビーカーへ移し入れる。るつぼに内容物が残らないよう何度かこの作業を繰り返す。塩酸でpH調整し、定容。

その他でいえば、試薬はミリQ水で調製し、ポリビンで保存。使用する器具は、pHメータのガラス電極、検量線作成時のホールピペット、吸光度測定時のセルを除き、プラスチック製です。器具は使用前にミリQ水で2回ほど洗いなおしてます。また、試料が定量範囲より高い場合がほとんどなので、この場合はミリQ水で希釈しています。

やはり、融解されきってないかどこかにロスがあるのでしょうか…?

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No.11590 【A-1】

Re:総シリカとイオン状シリカの数値が逆転

2005-07-20 22:31:51

> 有機物灰化
>  マッフルで600度・1時間。予熱は無しで、室温から600度にあげてます。

総シリカの分析で、その方法は知らないのですが、下水試験法では1000度で灰化しています。
他の分析方法の文献を調べてみると参考になるかもしれません。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。
すばやい対応に感激しております!

温度と時間は、強熱減量で600±25℃で30分というのがありますが、これを参考にし、より確実になるかと思い1時間に設定しました。

JISや「上水試験方法」、「水質調査法」、「水の分析」は調べたのですが、具体的な温度や時間については載っていませんでした。
下水試験方法は見ていなかったので早速見てみました。
この1997年版では、おおよそJISと同様のようですが、具体的な温度と時間が書いてありました。
600℃で1時間で問題ないようです。
1000℃で加熱恒量という記述も重量法のところで確かにありました。

これらの記述はかなり参考になり、とても助かります。
本当にありがとうございます。
逆転現象については、引き続き調べたいと思います。
何かありましたらよろしくお願いいたします。

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