生活排水の資料について
登録日: 2005年07月05日 最終回答日:2005年07月06日 水・土壌環境 水質汚濁
No.11358 2005-07-05 11:03:52 匿名さん
はじめて質問させていただきます。
よく生活排水についての資料に、「米のとぎ汁2L」を排水口に流すと、「魚が住める程度に薄めるのに必要な水の量、浴槽4杯」とあります。これは、BOD、(またはCOD)が魚が住める程度の5mg/Lまでに薄める為に必要な水の量(浴槽1杯300L)と言うことだと思いますが、これは、どういう意味の資料でしょうか。
実際に、「米のとぎ汁」を排水口に流しても、生活排水処理施設が整備されている所でしたら、BOD、(またはCOD)となる有機物は、生物処理等で下水汚泥となり廃棄、または、肥料等にリサイクルされてます。(窒素、リン等の栄養塩は、川や海に放流されるかもしませんが、最近は高度処理等で除去しているところもあります。)「米のとぎ汁」を流さないようにすると、下水汚泥の量が減りますが、これらの資料の主目的である「川や海の水を汚さない」から離れるように思います。(これも、上記資料の生活排水対策として、「米のとぎ汁」を植木の水に再利用とあります。余分な水を使用しないと言う意味なら、わかりますが。)
これらの資料は、「米のとぎ汁」を、直接、川や海に流したと仮定した場合の資料なのでしょうか。(全国の生活排水処理率は約70%(平成12年度末)だった思います。)
また、生活排水処理されているところでの生活排水の対策が載っている資料等がありましたら、教えてください。
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No.11360 【A-1】
Re:生活排水の資料について
2005-07-05 12:26:14 オキシダント (
>よく生活排水についての資料に、「米のとぎ汁2L」を排水口に流すと、「魚が住める程度に薄めるのに必要な水の量、浴槽4杯」とあります。これは、BOD、(またはCOD)が魚が住める程度の5mg/Lまでに薄める為に必要な水の量(浴槽1杯300L)と言うことだと思いますが、これは、どういう意味の資料でしょうか。
これは、正におっしゃる通りで、汚濁の程度を感覚的に分かるように示したもので、それ以上でも以下でもないと思います。
なお、米のとぎ汁中の汚濁物は、そのほとんどが炭水化物や脂肪で基本的には水と炭酸ガスに分解されるので、下水処理過程での汚泥への転換率は低いと思います。
回答に対するお礼・補足
オキシダント様
どうもご回答ありがとうございます。
なるほど、汚濁の程度を感覚的に分かるように示しただけのもなのですね。何となく納得しました。これらの資料を基にして、環境教育を検討していたのですが、下水処理場見学等がセットになりそうなので、うまく説明しにくいと思っていました。別の資料を考えるか、軽く流すかした方がよいようですね。
No.11362 【A-2】
Re:生活排水の資料について
2005-07-05 13:08:20 ちしゃ (
また、合流式下水道では、雨天時には下水道で水が処理されずに放出されるという欠点があるため、「そのまま排出されることはない」ともいいきれないと思います。
京都市 合流式の説明
http://www.city.kyoto.jp/suido/gouryukaizen_hituyou.html
生活排水の対策が載っている資料としては下記をごらんください。
環境省 生活排水読本
http://www.env.go.jp/water/seikatsu/
大阪府環境情報センター 生活排水対策マニュアル
http://www.epcc.pref.osaka.jp/apec/jpn/major/clean_water/
回答に対するお礼・補足
おお、また回答をいただいている。
どうも、ありがとうございます。
やはり、イメージとして、米のとぎ汁は、環境負荷が大きいので直接流すなということを、伝えたいという事ですかね。
合流式下水道については、構造的な問題と言うことでしょうか。勉強になります。
No.11369 【A-3】
Re:生活排水の資料について
2005-07-05 21:18:48 papa (
とゆうような比喩のしかたは、善意に考えて濃度を体感的に子どもに説明するという趣旨でしょうが、希釈放流すればよいという誤った考え方を含んでいます。濃度ゼロの希釈水が無限に存在するという前提なしにはあり得ない比喩だと思います。
処理場では見学の子供たちにはそのような非現実的で誤った考え方を含む説明はしておりません。
同様にオキシダントさんの回答で、
「米のとぎ汁中の汚濁物は、そのほとんどが炭水化物や脂肪で基本的には水と炭酸ガスに分解されるので、下水処理過程での汚泥への転換率は低い」との説明も、汚濁物質はかなりの部分が水と炭酸ガスに分解されますが、その過程で発生するエネルギー(ATP)は活性汚泥の生合成や生体膜の物質輸送に利用されるため、汚泥として回収しなければなりません。生物処理にはこのような誤解がままあります。余剰汚泥が発生することこそが処理の根本です。米のとぎ汁が特に気になるようでしたら、いろいろ考えるより無洗米をご利用いただく方がいいかもしれません。
「人間が排出する汚濁物質はかたちを変えても回収することが私たちに課せられた当然の責務である」ことを子供たちに理解してもらうことは大切なことだと思います。
処理場の見学は、汚濁物質が微生物の力を借りて回収されていることを実地に体験し、生活排水の処理を通じて子供たちに物質収支やエネルギー収支を学んでいただくよい機会だと考えております。
回答に対するお礼・補足
ご回答、どうもありがとうございます。
感覚的な表現ですが、やはり、誤解されるおそれもあるようですね。汚濁物を排水口に流したら、回収するためのエネルギー、労力、コストが余分にかかる事を説明した方が良いようです。
papaさんは下水処理場関係の方のようですね。貴重な意見、勉強になります。
No.11370 【A-4】
Re:生活排水の資料について
2005-07-05 21:50:29 Dr.ゴミスキー (
既に、回答されていますが、例えばの話(比喩)です。
この説の原型は、須藤隆一氏(と記憶しているが)が何かの図書に書かれていたと記憶しています。当時、その一部の内容(合成洗剤に関する説明)で市民団体と論争しています。
須藤氏は、現在、埼玉県の某研究機関の最高責任者の筈ですが、退任されたかも知りません。
回答に対するお礼・補足
ご回答、ありがとうございます。
須藤隆一氏については、グーグル等で検索してみましたが、水環境の第一人者と言うこともあり、かなり幅広く活動されているようで、かなりのヒット数がでました。検索条件を狭めて検索してみます。
No.11372 【A-5】
Re:生活排水の資料について
2005-07-06 08:00:27 人妻 (
この説明は、大人向けの下水道接続促進パンフレットなどに書かれる文句だと思っていました。生活排水はこんなに汚いから、川を汚さないためには、下水に接続してください、ということを言いたいのでしょうかと。
しかし私の身近では、下水には何を流しても良いと思っている変な人が、「下水汚泥猛毒説」などPRしてまわっています。環境教育を受ける機会が無く、下水処理のしくみを理解していないことが原因だと思っています。
また、下水や浄化槽の汚泥が消滅する方法があると信じている、質量保存の法則を知らない人などもいます。
若い生徒の皆さんには、下水道のしくみや使い方について、興味を持って勉強していただければうれしいです。
匿名さんさんの環境教育に期待しています。
回答に対するお礼・補足
ご回答ありがとうございます。
私自身、水環境については、素人(ISO1400は担当しました)で、特に環境教育についても、何を教えたらいいのか手探り状態です。こういう環境関係のHP等を参考に勉強させてもらっています。
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