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環境Q&A

検量線について 

登録日: 2005年05月17日 最終回答日:2005年05月20日 環境一般 その他(環境一般)

No.10596 2005-05-17 09:46:48 環境

検量線を作成する際に必要な、y=ax+bの式がありますよね?傾きにあたるaの値が大きい程感度がいいと聞きました。なぜなんでしょうか? またこの式から他に読み取れる事ってなんですか?  こんな基礎的な事を質問してすみません。分析初心者なんでわかり易く教えていただけたらうれしいです。

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No.10641 【A-1】

Re:検量線について

2005-05-20 12:40:14 東京都 / こん

数式を考える時は、実際の数字を当てはめて、その変化を見ると分かりやすくなります。
「なぜ」というより、その変化そのものを考えることになります。

xを濃度、yを検出器の応答と考えれば、a が大きいほど、xの変化に対してyの変動が大きくなります。少しの濃度変化でも、検出器が大きく振れるということで、これを「感度がよい」ということがあります。但し、ここでは、応答のばらつきやノイズの程度が考慮されていません。

低濃度でも検出できることを感度が良いということがあります。機器の性能上、低濃度になっても a が小さくならないということですが、同時にばらつきやノイズが大きく影響します。

式のbは、濃度がゼロのはずなのに、検出器に応答があるということで、ノイズの一つということになります。bがあまり大きいと、検出器の応答変化が隠れてしまうこともあります。

ばらつきは、濃度が同じなのに、応答が変動するということです。(検量線用の濃度自体にもばらつきがあります)
ばらつきの程度を示す指標に相関性があります。最高の相関性の時は、濃度と応答がすべて、この式にぴったり当てはまることになります。

 ついでに、この数式は「検量線を作るのに必要な」ではなく、測定データからつくられる「結果を示す式」で、計算で濃度の答えを出せるようにしたものです。検量線には曲線もあり得ます。ただ一般には直線で考えることが多く(曲線でも狭い範囲なら直線で扱える)、a,b の値も算出しやすく、結果の信頼性も高くなりますので、この式を使うことが多くなっています。

回答に対するお礼・補足

大変わかり易く回答していだだきありがとうございました!!とても勉強になりました。教えていただいた事を参考に検量線から色々読み取っていきたいと思います

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