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環境Q&A

貸与にすると排出者ではなくなるのか 

登録日: 2005年04月05日 最終回答日:2005年04月13日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.10178 2005-04-05 03:47:51 契約担当

環境問題が厳しくなるにつれて、これを逃れるための?ビジネスモデルが出来つつあるようです。新聞に出たこともありました。、例えば事業所で照明用として使用している蛍光灯は寿命が来ると産業廃棄物として処分しなければなりません。この蛍光灯を購入するのではなく、業者から貸与を受けて寿命になると引き取り交換をしてもらうと排出業者にならないので企業として環境管理上のメリットがあるので切り替えた方が有利ですというトークの売り込みが出てきています。
これは法律的にはまったく問題はないのでしょうか。またこの取り引きで注意しなければならない事はないのでしょうか。

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No.10207 【A-1】

Re:貸与にすると排出者ではなくなるのか

2005-04-08 12:54:35 兵庫県 / ごみごみマン

 いわゆるリース契約のことだと思いますがパソコンやコピー機、自動車など耐久消費財のような高価な機器についてはよくありますね。
 使用頻度の低いものや使用期間が限られているものについてはリースやレンタルは環境負荷を考えると良いことだと思います。
 ただし、消耗品のようなケースについては、壊れたときや機能が低下したときの取り替え基準の設定が難しく、トラブルの原因にはならないのでしょうか。また、かえって維持管理コストが高くなることもあるのでは。

回答に対するお礼・補足

連絡ありがとうございます。
リース契約でしたら問題は無い?のですが、今回の事例は蛍光灯です。メーカー大手のM電器さんの販売店の新しいビジネスモデルで所有権は販売店で持っていて、企業には貸与する、寿命になったら交換する、所有者の販売店が処分し企業は排出業者にならないというものです。導入時にはいま企業で使っている蛍光灯を無償譲渡させて所有権を移転させることが求められています。法律的に問題は無くても道義的に後ろめたさがあります。

No.10212 【A-2】

Re:貸与にすると排出者ではなくなるのか

2005-04-08 15:10:55 東京都 / 少し環境

私の所でも検討しました。理解の範囲では、環境上の影響は差は無いように思います。場合によっては使用済み品を一括多量処理するため、個々に廃棄業者へ頼むより効率的、リサイクル対応がし易いかもしれません(その業者が良心的であることが前提で)。コスト的には当然業者への支払い分だけ増加します。量次第でしょうが、まだ採用していません。

回答に対するお礼・補足

情報ありがとうございます。

確かに一本あたりの単価は従来と同じか、若干高くなるようです。ただ破棄費用分だけがかからなくなるという程度です。マニュフェスト管理を行わなくて済むというメリットもうたい文句にしています。排出事業者にならないということは確実に処分されるという確認も義務付けられていない、つまり処分業者までの二者契約は必要ないという事でしょうか。

No.10252 【A-3】

Re:貸与にすると排出者ではなくなるのか

2005-04-13 16:49:20 素人

個人的な意見を述べさせていただきます。
環境に対する新しいビジネスモデルとして興味があります。しかし、これは排出事業者責任の肩代りを行う
サービスを提供しているもので、合理的な面も
あるが排出事業者責任がぼやけることが心配です。
既に乾電池などは、販売店の店口に容器を設置し、
排出事業者は廃乾電池をそこに投入するというこれに
近い事が行われています。
排出事業者責任の肩代りということが良いことなのか
悪いことなのか今後の評価が待たれます。

回答に対するお礼・補足

貴重なご意見有り難うございます。

個人的には排出事業者責任をあいまいにする行動は個人的には疑問に感じています。極端な話で会社の食堂を業者に委託している場合、社員は食べるものだけ食券で購入しているというスタンスが通用すると残飯等も事業者として排出していないということにもなり兼ねません。リースだ業者責任での引き取りだという様にエスカレートして行くと数字上は事業者として排出するものは何もないということにもなりかねません。環境問題を担当する人は単に見せかけの数字だけを良くするのではなく、事業活動全体を通して廃棄物を少なくする、再利用するという真の環境保全活動を行うように意識して行うことが必要なのだと思います。

No.10253 【A-4】

Re:貸与にすると排出者ではなくなるのか

2005-04-13 17:54:01 東京都 / 君山銀針

契約担当さんのお礼の中にもありますがこのサービスは「蛍光灯」をリースするのではなく、「あかり」という機能を販売。ランプの所有権を持っているサービス会社が自分のものである使用済みランプを回収し、適正管理・適正処理を行うという理屈になっています。
http://panasonic.co.jp/eco/datafile/environment/08/env08_03.html

調べたところ、環境省はこのサービスを16年度のエコプロダクツ大賞で大賞の1つに選んでいるようです。
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=9027&oversea=0

このときの講評 http://www.gef.or.jp/ecoproducts/ecoproawardsgb.pdf では

1 あかりの機能のみを提供する新たなビジネスモデルであること
2 顧客が使用後の蛍光ランプの適正処理や廃棄物処理関連法上の手続から開放されること
3 サービス会社の責任によって回収され、適正処理されるため、破砕後に埋め立て処理されているこれまでの状況より蛍光灯廃棄後の環境負荷が改善されること
4 ランプの配達から適正処理までの行程効率化されていること
5 顧客の使用ランプを省エネタイプに変更するよう提案していること(省エネにも配慮)
6 将来的には一般家庭向けなどの発展も期待されること
を評価できる点にあげています。

素人さんの書かれたように、2については実際の使用者の排出者責任意識が薄まると思われる点で評価がわかれると思います。また手続上のことより結果的に環境負荷が減ればよいという評価も、実をとったともいえますが、いろいろな意見があると思います。

回答に対するお礼・補足

貴重な情報有り難うございます。

確かに廃棄物の処理に関しては作った所が量のメリットも含めて処分するので確実かつ効率的に行われるでしょうし、エコプロダクツ大賞で大賞を受賞したことも納得できます。ただ、この様なビジネスモデルが広がっていく事が予測されますし、環境大賞としてお墨付きを与えられるとさらに加速することが良いなかなと懸念しています。この動きの前に消耗品として購入し汚れたら処分していた手袋も最近は使用後に業者に返すという動きになって来ています。この動きに対する評価はメリットも多いので確かに難しいでしょうね。

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