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環境Q&A

工場騒音の測定サンプル数について 

登録日: 2005年02月21日 最終回答日:2005年02月23日 大気環境 騒音/振動

No.9620 2005-02-21 09:55:04 west

騒音規制法に係る工場騒音の測定を行っていますが、具体的な測定サンプル数(あるいは測定時間)というものは、規定されているのでしょうか。
騒音規制法や騒音評価マニュアルにも具体的な記述はなく、ある講習会のテキストで「測定数50個以上、時間間隔5秒以下」をみつけたのみです。この方法ですと、時間間隔0.2秒の場合10秒で測定数を満足することになります。
なお、通常は8分から15分程度、サンプル数2400〜4500個をとることで対応しています。
おそらく、時間率(L5やL95)を満足できるサンプル数であればよいという解釈かとは思いますが、もし規定があるようでしたらお教え下さい。

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No.9654 【A-1】

Re:工場騒音の測定サンプル数について

2005-02-23 00:34:42 きら

きらです。

 どのように測定するか?ではなく、何を測定したいのか(測定すべきなのか)?だと思います。

 騒音規制法に係る工場騒音の測定方法は、JIS Z 8731で、騒音の大きさの決定方法は、騒音計の指示値の変動パターンにより異なります。

 パターン1=定常騒音
 パターン2=周期的・間欠的で最大値が一定
 パターン3=周期的・間欠的で最大値が一定ではない
 パターン4=不規則・大幅に変動する場合

 1〜3であれば、あまり問題はないのですが、4の変動騒音の場合に「測定サンプル数(あるいは測定時間)」をどうするかということが問題になります。

 変動騒音の代表例として道路交通騒音があります。

 環境庁の「騒音に係る環境基準の評価マニュアル」に「統計的に十分な精度を確保しうる範囲内で適切な実測時間を定めることが必要である」とあります。
 
 すなわち、変動騒音の場合、統計的に問題がなければ、任意の間隔で何分間計測しても良いということになります。

 逆にいうと、不規則・大幅に変動する騒音であるため、法律・条例等で何秒間隔で何分間計測するとは規定できないということです。

 ここで、統計的な問題の有無については、次のように判断できると思います。
 
 工場の始業〜終業(昼休みに機械が停止している時間を除く)まで、連続測定した場合と、任意の時間だけ測定した場合の結果が同じかどうかを比較・推測し、精度を保証するということになります。

 ※5秒間隔で50(100)個というのは、昔、まだ演算機能付き騒音計どころかパソコン、電卓すらない時代に、2人ペアーの肩叩き法と呼ばれる測定方法を行っていた時のものがそのまま踏襲されているものです。

回答に対するお礼・補足

的確なご回答ありがとうございます。
測定対象は、変動騒音です。工場近隣に国道があるため、実際は定常でも変動にならざるをえません(もちろん車両音はカットします)。
統計的に有意なデータとなることを考慮して、測定数(時間)を決めることにします。

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