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環境Q&A

一日耐容摂取量と一日許容摂取量の違いについて 

登録日: 2002年07月10日 最終回答日:2002年07月13日 水・土壌環境 水質汚濁

No.929 2002-07-10 14:29:29 苗代享祐

水質汚濁防止について勉強しています。
参考書中に、
@ 一日耐容摂取量
A 一日許容摂取量
B 一日最大許容摂取量
という用語が使い分けられています。
これらの用語の違いについて教えてください。

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No.937 【A-1】

Re:一日耐容摂取量と一日許容摂取量の違いについて

2002-07-13 22:07:02 茨城県 / 平井

こんばんは。
<一日許容摂取量と一日耐容摂取量の違い>
 一日許容摂取量 (Acceptable Daily Intake: ADI) または一日耐容摂取量 (Tolerable Daily Intake: TDI) は、感知できるほどの健康上のリスクを伴わずに一生涯のあいだ摂取し続けることができる化学物質の量のことを指します。食品添加物などメリットのあるものの場合は「許す」、メリットがない場合は「耐える」、という使い分けのようです。
acceptable: (1)受け入れられる, 許容できる; (2)喜ばれる, 結構な; (3)どうやら容認できる
tolerable: (1)我慢のできる, 許容できる; (2)まあまあ良い, 悪くはない

君山銀針さんが回答されています。
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=593&sch_serial=602#602

<一日最大>
(やや曖昧な記憶に基づいているのですが)
 一日最大許容摂取量・一日最大耐容摂取量というのは、長期的な摂取量ではなく、短期的な摂取量を問題とする場合に用いられるようです。一日だけなら超過しても大丈夫という場合には、一週間あたりや一月あたりの摂取量を使うこともあるようです。
http://jecfa.ilsi.org/section1.htm#52

 化学物質が健康に影響するか否かを決める要因の1つに、体内中での化学物質濃度があります。化学物質の体内中濃度は、その物質の摂取量と体内での残留のしやすさによって決まります。体内での残留性を制御することは困難(水銀を体外に出しやすくする薬とかあるそうですが)なので、TDIやADIを設定して摂取量をおさえ影響を防ぐという策がとられています。
 制御対象とするべき摂取量の期間は、化学物質の残留性によって変わります。体内に長くとどまる化学物質では、長期間の累積的な摂取量が制御対象となります。(短期的に摂取量がTDIを超過しても、長期平均でTDIを下回ればOK。逆に、過去にTDIを大幅に超過していた場合は、現在TDIをぎりぎり下回っていても安全とは限らない。)
 一方、短期間しか体内にとどまらない物質では、短期的な摂取量が制御対象となります。つまり、一日だけでも摂取量が基準を超過しないように注意しなければいけません。(1週間で一升瓶を一本あけるのと、6日間禁酒して一日で一升瓶あけるのとは違う。)

回答に対するお礼・補足

ご親切なご指導を頂きありがとうございました。
参考書の記述誤りではないかと、疑ったりしていましたが、モヤモヤが解消しました。

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