一般財団法人環境イノベーション情報機構
人口ゼオライトについて
登録日: 2002年06月26日 最終回答日:2002年06月27日 健康・化学物質 ダイオキシン
No.874 2002-06-26 15:36:48 安部 華
人口ゼオライトのレジ袋と言うのを購入しようかと思っていますが、こちらは焼却時のダイオキシン発生を抑えると書いてありますが、いわゆる炭カリに比べてどうなんでしょう?
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No.878 【A-2】
Re:人工ゼオライトについて
2002-06-27 09:43:43 君山銀針 (
ポリオレフィンに
1)炭酸カルシウム
2)特殊な水酸化アルミニウム(活性アルミナ)
3)ゼオライト(沸石)・人工ゼオライト
4)活性酸化鉄(フェロキサイド)
を添加したレジ袋やゴミ袋の原理や評価をまとめたページがありました。
残念ながら 1)炭酸カルシウムは調査中となっているのですが、
ゼオライトの項を読むと、まずゼオライトとは「含水アルミノ珪酸塩鉱物で、水分子を結晶水の形で含み、加熱などして脱水すると、結晶水のあった場所が空洞化し、スポンジ状になる。この空洞箇所に、ガスや水分を強力に吸着する特性がある。」とその性質が紹介されています。
従って「ダイオキシン生成の元となる塩化水素、SOx(硫黄酸化物)ほか有害排ガスを吸着し、ダイオシン発生を抑制、低温で再合成されるダイオキシンも吸着する」という効果が謳われているのですが、その効果に落とし穴があるようです。つまり、有害物質を吸着後、再加熱すると再び放出されるそうです。
焼却炉などでゼオライトのごみ袋を完全燃焼させた場合は、燃焼当初にダイオキシンを吸着したとしても、
ごみ袋自体が燃えてしまっているのですから、結局は大気中に放出されていることになるのだと思います。
(lpさんが別の観点で書かれていることと、一致すると思いますが、何も入れないポリオレフィンの袋と大差はないということではないかと・・・)
一方、炭酸カルシウム入りのごみ袋について「発熱量が低く炉を傷めない」(ダイオキシン抑制効果ではない)という主張があります。
ただし、炭酸カルシウムを徹底検証したページ http://www.gomibukuronews.com/kikaku/tancal/index.html では、
炭カルの強度が弱い分厚手の袋にしてしまうと結局燃焼温度があがる、残灰がふえるなどの問題点が指摘しています。
ちなみに
何も入れないポリオレフィン VS 炭酸カルシウム入の比較
http://www.gomibukuronews.com/kikaku/tancal/index.html
では、ポリオレフィンと炭酸カルシウム入の厚さが同じ場合は、燃焼温度が低く炉をいためないといえそうですが、強度をあげるために厚手の袋にした場合は燃焼温度が変わらない(つまり条件が同じ)という報告がされています。
No.877 【A-1】
Re:人口ゼオライトについて
2002-06-27 09:32:30 LP (
レジ袋が廃棄物となる場合は,レジ袋だけわけて排出されるものではないですから,容器包装リサイクル法のプラスチックごみの一種として出る場合は再油化やコークス原料としてのリサイクル等になりますので,ゼオライトが配合されている必要はなく,かえって再油化等の妨げになることもあるのではないでしょうか。
他のごみと一緒に償却される場合ですが,現在の廃棄物焼却処理はガス化溶融炉で廃棄物をガス化させ償却するタイプがほとんどですので,もともとダイオキシン発生を抑える設計になっていますからゼオライトが(どう抑制効果があるのかがわかりませんが)必ずしも含まれてなければならない必要はないと思います。
(簡易焼却装置で焼却すれば効果があるのかもしれませんが,それは違法行為です。)
アルミニウム精錬によってでてくる大量のスラッグの再利用としてゼオライトを製造し,製造量に見合った利用先を考えなくてはならないのでしょうけれど,レジ袋への配合は正しい利用先ではないような気がします。
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