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環境Q&A

標準添加法における定量下限値の求め方 

登録日: 2004年10月21日 最終回答日:2004年10月31日 水・土壌環境 水質汚濁

No.8101 2004-10-21 03:05:16 MTO

JIS K0102のCdとPb測定方法に電気加熱原子吸光法があり、標準添加法による測定で限定されております。
なぜ限定されているのかについても疑問があるのですが、
標準添加法における定量下限値はどのようにして算出できるのかが判りません。
マトリックス効果により傾きが変化する、及び試料濃度に合わせた標準添加が適切な定量と理解するのですが、濃度未知の全ての試料に対しこの試験方法の定量範囲の設定方法をお教えください。

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No.8275 【A-3】

Re:標準添加法における定量下限値の求め方

2004-10-31 00:00:29 循(じゅん)

次のJIS文献が参考になると思います。

規格番号 JISK0400-55-20
規格名称 水質―原子吸光法によるカドミウムの定量
 第3章 電気加熱原子吸光法によるカドミウムの定量

規格番号 JISK0121
規格名称 原子吸光分析通則
 7.1定量法 (2)標準添加法

回答に対するお礼・補足

循(じゅん)様
ご回答ありがとうございます。
参考資料(規格)を読んで理解に苦しんでおります。
JIS K0102に示されている定量範囲をどのようにして算出できるのかが理解できていません。
規格中の標準添加濃度範囲の設定は市販機器の感度から妥当と思っていますが、検液濃度と近似する濃度の添加が基本であるとの注解から、また検液中マトリックス影響により感度低下が生じる上で、測定対象物質を含まない試料でなぜ添加濃度範囲が設定し得るのか疑問です。

No.8274 【A-2】

Re:標準添加法における定量下限値の求め方

2004-10-30 20:32:59 JK

>なぜ限定されているのか

については、
対象となる金属を限定しているものの、鉛やカドミウムは共存する塩類や酸の影響がとくに大きいので干渉安定剤を加え標準添加法を用いることにされているとのことです。
検量線の傾きが変わることが原因のようです。


回答に対するお礼・補足

JK様
(貴重な情報提供いつも役立たせて頂いております)
干渉が多いための手法とは理解しているのですが、抽出分離法など検量線法による定量方法もあると思っています。
ご指導頂いているとおり、検量線の傾きが変わることから標準添加法の定量下限値の求め方が理解できません。
傾きによる定量法と言うべき標準添加法でなぜ全ての未知試料の定量下限値が設定できるのでしょうか。

No.8271 【A-1】

Re:標準添加法における定量下限値の求め方

2004-10-30 11:31:18 きら

きらです。

いろいろと文献を調べてみましたが、「電気加熱原子吸光法で標準添加法に限定されている」理由は分かりませんでした。

原子吸光のメーカーに聞いてみるのが一番早い様な気がします。
大きなメーカー(以前、ノーベル賞をもらって有名になった日本の分析機器メーカーとか)であれば、多くの技術レポートをホームページ上で公開しています。


定量下限値の求め方については、このEICのQ6Aで以前、私が書いたもの(No.6196)があります。
参考にしてください。

「濃度未知の全ての試料に対しこの試験方法の定量範囲の設定方法」ということですが、普通は検量線の直線性が保たれている範囲内で測定するのが良いとされているので、「直線の範囲内=定量範囲」といえると思います。

直線の範囲を超えてしまう試料の場合は、試料を希釈するか、試料の吸光度に合わせて検量線(標準液)を作り直すのどちらかしかないと思います。

回答に対するお礼・補足

きら様
いつも貴重な情報や知識をご提供いただき感謝しております。
今回の定量下限値の求め方につきNo.6196も読ませて頂いての質問でした。
本法では干渉影響が生じることを前提にしており、また標準添加法では検量線法と異なる定義があると思い投稿しました。(標準添加法は直線式が前提であり直線の範囲内による測定ではないため)
厳密に言えば検液の濃度により標準列を設定する本法であるため、なぜ濃度未知試料に適用できるかが疑問です。

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