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環境Q&A

印刷インクについて 

登録日: 2002年05月24日 最終回答日:2002年05月30日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)

No.777 2002-05-24 11:36:42 じゅん

印刷インクの安全性と再生紙について教えてください。
特に新聞に使われているインクについて知りたいです。

最近、雑誌等で「環境に優しい大豆油インク使用」という
ことばを見かけることがあります。気になってインクについて
ネットなどで調べてみたのですが、印刷インクには重金属が
含まれていたり、化学物質の放散があるように思えて来ました。
中には大豆油インクと謳っていても、石油系溶剤を使用して
いるという文章も見ました。これらの安全性は大丈夫なので
しょうか?インクにはどんな成分が入っているのでしょうか?
新聞紙はハムスターの巣材にしたり、野菜を包んだりするため、
特に安全性が気になります。

また、紙のリサイクルが盛んに勧められていますが、
リサイクルをする過程ではインクの除去がされると思います。
そのインク除去には薬品が使われるのでしょうか?
もし使われるとしたら、再生紙には残らないのでしょうか?

ご存じの方はちょっとしたことでもいいので、教えてください。

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No.795 【A-1】

Re:印刷インクについて

2002-05-30 14:09:36 ちしゃ

■大豆油インクはもともとアメリカ大豆協会のソイシール認定インキとして普及しました。詳しくは以下のホームページに情報がありますが、

アメリカ大豆協会
12125 Woodcrest Executive Drive, Suite 100 St. Louis, MO 63141 - 5009, U.S.A.
_ 電話:314-576-1770 FAX:314-576-2786 http://www.soygrowers.com/

アメリカ大豆協会東京事務所
〒107-0052 東京都港区赤坂1丁目1番14号 東信溜池ビル7階
TEL: 03-5563-1414 FAX: 03-5563-1415
http://www.asa.japan.co.jp/tech/newuse_ink.html

一定の条件( http://www.asa.japan.co.jp/tech/newuse_ink_2002.html#soyink_3
の「大豆インキの種類と含有量」の項参照)を満たしたものについて同協会と使用許諾契約書を交わし、ソイシールに使用を認めるという方式になっています。
少なくともソイシールがついているものはこの条件を満たしていると思います。

また大豆油インクは日本でも財団法人日本環境協会 http://www.jeas.or.jp/ のエコマーク認定商品にもなっているようです。

ただしエコマークの基準( http://www.jeas.or.jp/ecomark/nintei.html の類型番号102 オフセット印刷インク)では大豆油とは限っていません。芳香族成分が1%以下などの条件が設定されており、この条件にあてはまる大豆油インクも認定商品になっているということのようです。

具体的な商品情報は財団法人日本環境協会 製品検索ページ http://www.jeas.or.jp/ecomark/type2.html のオフセット印刷インクの認定製品を探すと確認できます。現在85件のデータが存在しているようです。

■なお、古紙再生にはお尋ねのように、脱墨・漂白の過程があり、その際に塩素系の漂白剤を使用したり界面活性剤を利用したりという一定の環境負荷がかかっています。

古紙再生過程 http://www.papermuseum.jp/kouza11.htm

脱墨技術 http://www.nicca.co.jp/academic/wash/flow.htm
http://www.showakosan.co.jp/technica/wn_datsu.html

古紙再生の問題点 http://www.ecostation.gr.jp/interview/1998/26.html

従って、前述のエコマークの基準でも白色度70%以下として白すぎない紙を利用することをすすめています。

回答に対するお礼・補足

情報ありがとうございます。
特に古紙について、大変参考になりました。

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