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環境Q&A

絶縁油中のPCBの分析について 2 

登録日: 2004年08月06日 最終回答日:2004年08月06日 健康・化学物質 環境ホルモン

No.7202 2004-08-06 11:59:04 りんこ

以前にも質問されていますが適切な解答を得られていないので改めて質問します
@絶縁油中のPCBの前処理について
前処理をしてもサンプル中に油が残ってしまい、ECDを傷めてしまいます。
何かよい方法をご存知の方、いらっしゃいませんでしょうか?
AECDのチャートのベースラインの引き方について
某分析会社ではSTDは最初と最後を結んだ直線で引いているのに
サンプルでは折れ線(谷と谷を結ぶ)で引いているところがあります。これについて問い合わせましたが解答は得られませんでした。私はサンプルでも直線で引くと思うのですが正しいところはどうなのでしょうか?

長くなりましたが教えてください。

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No.7205 【A-1】

Re:絶縁油中のPCBの分析について 2

2004-08-06 16:31:40 新潟県 / しょうちゃん

>以前にも質問されていますが適切な解答を得られていないので改めて質問します
>@絶縁油中のPCBの前処理について
>前処理をしてもサンプル中に油が残ってしまい、ECDを傷めてしまいます。
>何かよい方法をご存知の方、いらっしゃいませんでしょうか?
>AECDのチャートのベースラインの引き方について
>某分析会社ではSTDは最初と最後を結んだ直線で引いているのに
>サンプルでは折れ線(谷と谷を結ぶ)で引いているところがあります。これについて問い合わせましたが解答は得られませんでした。私はサンプルでも直線で引くと思うのですが正しいところはどうなのでしょうか?
>
>長くなりましたが教えてください。

初めて入場します。新潟のしょうちゃん(自分でちゃんもありませんが)と申します。
PCBに限らず、STD測定とサンプル測定は同じ条件で行う必要があり、チャートのベースラインの引き方も出来るだけ合わせる必要があるでしょう。
但しECDは、ハロゲン系の有機物に選択的に感度が高いと言われていますが、実は殆どの有機化合物に反応します。
絶縁油のPCB分析は、そのクリンアップが困難であり、そのマトリックス成分を全て排除することは不可能であると思います。
したがって、PCBの測定時に最初と最後でベースを引くとマトリックスの影響をもろに受ける可能性があります。
従ってその影響を少なくするには、谷と谷とでベースラインを取ることも必要ではないでしょうか?
私の所では、ECDとHRGC/HRMSとの比較分析を行ったところ、ECD分析結果に比べてHRGC/HRMSの結果は、常に低い結果となりました。高分解能質量分析計は分解能が高くダイオキシン類の分析に限らず、PCB分析においても信頼性が高いと思われます。
絶縁油のPCB汚染物としての判断基準が0.5mg/lとされていますが、ECDガスクロの定量性能では、判定が難しいと思われます。
0.5mg/lを超えた絶縁油は、PCB汚染廃棄物として処理しなくてはならず、高額な処理費がかかります。ECDガスクロにより0.5〜2mg/l程度のPCBが検出した絶縁油は、HRGC/HRMSで再分析すべきと、私は考えています。話が逸れてしまいました。申し訳ありません。

回答に対するお礼・補足

ご返答ありがとうございます。定性分析は学生時代に行っておりましたが、定量分析は初めてでしたので大変助かります。
実はSTDの添加回収実験をいろいろな濃度で行いましたが、常に200%程の回収率でした。これは油分が十分除去されていない為だと考え、何か良い処理方法はないかと思ったところです。
・ECDは、ハロゲン系の有機物に選択的に感度が高いと言われているが、実は殆どの有機化合物に反応する点。
・絶縁油のPCB分析は、そのクリンアップが困難であり、そのマトリックス成分を全て排除することは不可能である点
は大変勉強になりました。
また、重ねてお聞きしますが、GC-ECDのことを勉強できる文献、本などがありましたら教えていただけませんでしょうか?よろしくお願いします。

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