里山の管理について
登録日: 2004年07月12日 最終回答日:2004年07月14日 自然環境 身近な自然の保全
No.6779 2004-07-12 01:08:10 しんご
「里山の管理」というのを環境問題の話題でよく耳にするのですが、いまいちよくわかりません。「里山には多様な生態系があるから、適度に人間が手を加えて管理しないといけない。」というところです。荒れた里山は、放っておけばいずれもとの自然の山に戻り、そこに新しい生物(もともとそこに生息していた生物)がやってきて、新たに別の多様な生態系を築き上げるんじゃないんですか?人間がいないころは、自然の撹乱はあっても、間伐をしたりして管理することなんかなかったんですから。自然の撹乱は今もありますし。
それとも、人間が造った(?)里山は、もはやもとの自然には戻らない。だからせめて現状の里山の豊かな生態系を守るために管理しなければいけない、ということですか?
総件数 4 件 page 1/1
No.6823 【A-4】
Re:里山の管理について
2004-07-14 01:30:35 ひげ (
ごみごみマンさん、楽環さん、君山銀針さん、皆さん的確な論理的回答があり付け加える事は有りませんが、情緒的な面から一言。
森林、林分内の心地よい見通し距離は50bと言われています、私の居住区関西の里山植生は暖温帯照葉樹林、シイカシの林分なので放置すると直ぐ人を寄せ付けないヤブ状に成ってしまいます、こうなると見通しは数メートルも有りません、プロパンガスが普及する昭和30年代後半時点である程度の大木が残されていた林分以外は、その後薪炭利用が成されなくなった時点で急速にわい林化が進み現在の荒れた里山の姿が有ります。
逆に極一部残された管理された萌芽更新の多い里山は見通しも良く清々しく本当に心地よいもので、沢山の山の幸、山菜、渓流魚、食用鳥獣、キノコ、木材、燃料、肥料等の恵みを受ける事が出来ます、ここには深山の近付き難い神々しさとは又違った人々の生活と密着した親しみ易い独自の生態系が存在します。
通常私達が感じる「自然」がこの様な生態系だと思います、全く人の手が入らない高山や原生林はもっと危険で激しく険しいものです。
No.6819 【A-3】
Re:里山の管理について
2004-07-13 20:36:02 君山銀針 (
動物RDB種集中地域の49%が里地里山の範囲に分布、植物RDB種集中地域の55%が里地里山の範囲に分布しています。 そこががたがたになると影響が大きいです。
参考 環境省 日本の里地里山の調査・分析について(中間報告)
http://www.env.go.jp/nature/satoyama/chukan.html
回答に対するお礼・補足
いつもいつも、貴重な情報をありがとうございます。
最近は、こんなに親切に回答してくださるみなさんに甘えて、自分で何も調べずに質問してしまいがちになっています。でもこれでは勉強になりませんね。まずちゃんと自分で調べないと。
自分でどんなに調べてもわからなかった時にはまた、どうかよろしくお願いします。
No.6817 【A-2】
Re:里山の管理について
2004-07-13 17:08:23 楽環 (
回答に対するお礼・補足
親切なご回答ありがとうございます。里山が生物多様性にとってそんなに重要なものとは知りませんでした。
それに、人間の造った(?)里山に棲みついた生物たちには何の罪もありませんものね。放っておくわけにはいかないですね。
No.6813 【A-1】
Re:里山の管理について
2004-07-13 13:04:45 ごみごみマン (
>
たぶん長い年月(数千年とか数万年とか)をかければそうなるんでしょうね。
天然の自然を守るのは大切なことですが、
たぶん今、里山を守ろうとしている方々は、自然との共生を目指しているのではないでしょうか。(自然に親しんで、利用しながら自然の大切さを実感するような。)
回答に対するお礼・補足
ありがとうございます。「自然との共生」ですか...
これもまた、なかなか理解できない概念のひとつなんですが。でもなんでも自然の回復力にまかせっきりではだめだということですね。
総件数 4 件 page 1/1