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環境Q&A

クロムとアルマイト処理 

登録日: 2001年12月27日 最終回答日:2002年01月10日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.557 2001-12-27 22:18:09 市村

6価クロムが環境規制の対象になっています。
アルミの表面処理として使用しているアルマイトを行ったときに、6価クロムが残留すると聞きましたが、実際にそのような事がありえるのでしょうか?

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No.569 【A-1】

Re:クロムとアルマイト処理

2002-01-10 18:14:40 東京都 / ちしゃ

最近のクロムめっき技術(大阪府立産業技術総合研究所 表面化学グループ 森河務さん、横井昌幸さんによる)http://www.tri.pref.osaka.jp/group/surface/morikawa/R4/P4.html の情報では、「クロメート処理やクロム酸を用いたアルマイト処理では得られた皮膜中に6価クロムが含まれ人体が直接触れる危険性が高いため、代替プロセスの検討が進められている。一方、クロムめっきにおいては、めっき液の主成分がクロム酸(6価クロム)であるものの、得られた製品が金属クロムであり6価クロムとして溶出する可能性は低いことより、クロムめっき皮膜の規制よりはめっき時に発生するめっき液ミストの規制が検討されている。」との記述がありますが、主に処理中の人体への影響を重視しているようです。

インターネットの情報を読むと、このように製品の使用中に6価クロムが多量に溶け出すことは、あまり考えなくてもよいとの情報があるのですが(アルマイトについてと断定した情報はみつからなかったのですが)、家電製品の廃棄処理時などに溶出し、環境に影響を与える可能性は指摘されています。

特に、ドイツのオペル社が2000年以降6価クロム使用の全面禁止の方針を出したり、イタリアのフィアット社も1999年以降6価クロムフリーへ移行することを表明しているなど、ヨーロッパの産業界からクロム撤廃に対する要望が強くなってきているようです。日本でも最近は、業界として問題意識を持って取り組んでいるようです。

参考 以下のページなどを参照下さい。

クロムがゼロの環境負荷低減型めっき鋼板(神戸製鋼)
http://www.kobelco.co.jp/bizup/b010215/bizup76.htm

協同組合 ながのリサイクルテクノ
表面処理におけるクロムフリーについて 1999.11
http://www.alps.or.jp/nrt/gijyo/indexr.htm

環境にやさしいめっき 東京都鍍金工業組合
http://www.tmk.or.jp/

(社)表面技術協会 表面技術環境部会
http://www.ne.jp/asahi/hard/cr/kankyou/index.htm
↑ 具体的な情報はあまりありませんがめっき分野の環境対策に取り組んでいる団体です。
〒101東京都千代田区神田須田町2-7-1福田ビル TEL:03-3252-3286

回答に対するお礼・補足

ちしゃさん
色々なHPをご調査いただきましてありがとうございました。
化学に弱いためになかなか理解できない部分がありますが、クロム酸を使用したクロメート処理を行う場合には残留する危険があるということになり、その他のクロメート処理では問題ないと考えてよさそうですね。

市村

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