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環境Q&A

紫外線吸光度について 

登録日: 2004年02月26日 最終回答日:2004年03月05日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.5165 2004-02-26 20:53:17 ぐれい

現在、上水試験法の本を見ながら紫外線吸光度法の検討を行っております。
上水試験法の本を見ますと、試料をガラス繊維ろ紙でろ過して
260nmの波長の吸光度を調べるというような書き方しかされていません。
お聞きしたいのは以下の二点です。
1.この試験を行う場合、検量線を引いたりする必要はないのでしょうか?
2.もしも、検量線を引く必要がない場合、吸光度を測るときのキャルブレーションは何で行えばよいのでしょうか?
もしも、ご存知の方がいらっしゃいましたらよろしくお願いします。

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No.5255 【A-4】

Re:紫外線吸光度について

2004-03-05 22:13:34 北海道 / きた

現実的な話としては、次が参考になります。
http://www.yokogawa.co.jp/ANALYZER/UVMETER/uv400g/UV400G.htm
有機性汚濁物質測定装置
UV400G

ちょうど260nmではなく、少し小さくなっていますが、これは光源の制約です。
波長が小さくなると、硝酸などの吸収があり、このくらいがCODとの相関をとるのに都合がよいということでしょうか。

吸光度の出方を一定にするためには、何らかの標準を用いて校正することになりそうです。

No.5190 【A-3】

Re: 不特定複数物質の測定

2004-02-29 14:33:41 JPCCN関西 化情技セ

JPCCN関西 化学情報技術センターの井田です。

測定の目的から察しますと、トリハロメタンの前駆物質は、腐植由来のフミン質由来のものであり、そのフミン質にはベンゼン環が含まれるため、そのような紫外部に吸収を持つ物質を一括して定量しようとしているものと思われます。
トリハロメタンは、フミン質の側鎖部分が塩素(次亜塩素酸)による酸化によりC1ユニットの脱離が起こり、それがトリハロメタンになると考えられているため、前駆物質としてのフミン質を定量することにより、トリハロメタン生成能を見積もることができるというものです。

特殊な測定方法ではありますが、このような不特定複数の物質の一括測定の場合は、標準物質を使用するまでもないことになります。
つまり、260nmに吸収を持つ物質であればどのような物質でも測定対象となるということになります。キャリブレーションは溶媒(水)で行い、発色試薬を用いる場合は、試薬ブランクの補正を行ってください。

回答に対するお礼・補足

たびたびのご回答ありがとうございます。
この検査自体があまり行われているものでもないため中々、データ・情報を得ることが出来ず困っておりました。
早速、教えていただいた方法で行ってみたいと思います。どうもありがとうございました。

No.5187 【A-2】

Re:紫外線吸光度について

2004-02-29 00:42:26 JPCCN関西 化学情報技術センタ

JPCCN関西 化学情報技術センターの井田です。

先ほどの回答にもありましたが、測定対象物質は何かについてお知らせください。
お知らせいただけないと、標準試料の選びようもありませんし、測定もできないことになります。

よろしくお願いいたします。

回答に対するお礼・補足

申し訳ありませんでした。
この、紫外線吸光度なのですが、上水試験法の中の基準項目外の項目で、項目名自体が紫外線吸光度となっているものなのです。そのため、私も、対象物質が何なのかが今一見当がつかないのです。
検査としては、孔径1μmのガラス繊維ろ紙でろ過した後の溶液の260nmでの吸光度を測定すると言うもので、トリハロメタン等の前駆物質を測定すると言う項目なのですが、では、この項目の標準物質は何であるかと言う話になると、そこまでは試験方法を見ましても触れておらず分からない状態なのです。
井田様のご質問の解答にはなっておりませんが、私が現在上水試験法等を読む中で知りえることはここまでなのですがもしも何か、御検討がつくようでしたら教えていただけますでしょうか。
よろしくお願いします。

No.5184 【A-1】

Re:紫外線吸光度について

2004-02-28 23:34:34 JPCCN関西 化学情報技術センタ>

JPCCN関西 化学情報技術センターの井田です。
分光光度法による定量の基礎として、まず確認しておくべきこととして、測定対象物質が何であるかを明確にしておく必要があります。紫外部を測定波長とする場合、定量対象物質の特性として、紫外部に極大吸収を持っていることが前提となります。260nm付近に極大吸収をもつ物質はベンゼン環1個程度の芳香族化合物が多く、合成界面活性剤のLASなどがそれに該当します。但し、測定対象物質の最大吸収波長が260nm付近ではない場合は、その物質(発色剤などを用いる試験の場合、測定対象物質と反応して生成した物質)の最大吸収波長に測定波長を合わせることが必要です。

>現在、上水試験法の本を見ながら紫外線吸光度法の検討を行っております。
>上水試験法の本を見ますと、試料をガラス繊維ろ紙でろ過して
>260nmの波長の吸光度を調べるというような書き方しかされていません。
>お聞きしたいのは以下の二点です。
>1.この試験を行う場合、検量線を引いたりする必要はないのでしょうか?

当然必要です。測定対象物質で、吸光度ができるだけ0.4付近になる濃度(とくに1を超えたり、極端に小さい値では、直線性の問題が発生します)で、できるだけ多くの標準試料の吸光度を測定します(5以上の濃度段階をとることが望ましい)。

>2.もしも、検量線を引く必要がない場合、吸光度を測るときのキャルブレーションは何で行えばよいのでしょうか?

キャリブレーションは原則として、溶媒で行います。但し、発色剤等非測定対象物質のブランクをとる場合は、測定対象物質を含まない検体でキャリブレーションを行うなど、測定条件に応じて、臨機応変に対処してください。

マニュアルは飽くまで試験操作の参考のためのものであり、マニュアルの記述に拘らず、測定の目的の応じて融通を利かせる化学的思考を大切にして試験作業を行うことを心がけてください。

回答に対するお礼・補足

井田様。解答ありがとうございます。
正直、上水試験法の本からだけでは分からないところが多く途方にくれているところがありました。
申し訳ありませんが、ご存知ならば教えていただきたいのですが、この、検査で必要となる検量線の標準試料ですが、この操作の場合市販されている紫外線領域の吸光度を測定するための標準試料を用いればよいのでしょうか?
重ね重ね質問して申し訳ありませんがよろしくお願いします。

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