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環境Q&A

ごみ問題について 

登録日: 2001年11月20日 最終回答日:2001年11月21日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.490 2001-11-20 02:00:51 よし

日本ではなぜ各自治体によってごみの捨て方がばらばらなのでしょうか?
ドイツなどのように、国内に焼却場を2〜3個に統一することはできないのでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。

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No.496 【A-3】

Re:ごみ問題について

2001-11-21 17:34:56 東京都 / 君山銀針

よしさん、平井さん、こんにちは。平井さんの回答にちょっと情報を補足します。

廃棄物の処理はできるかぎりその排出地域に近いところで行ない、当該自治体が責任を持つ「自区内処理」が
原則となっています。その自治体が地域の特性を考えてもっともやりやすい方法を探すという意味もあります。ただし、最近の傾向としては、廃棄物行政の効率化の観点から広域処理を行うという方向性も出てきてはいます。

この点については 全国市長会
都市自治体の廃棄物管理をめぐる主要課題
「自区内処理」の原則と広域処理のあり方
http://www.mayors.or.jp/opinion/teigen/haikibutu/02syou.html
などを参照下さい。

また、ちょっと古いですがごみ焼却場の数は
http://www.noge.or.jp/dioxin/guide2-6.html
に情報があります。

日本 1854に対し ドイツ53 となっています。
これは一般廃棄物のみの焼却施設数ではないかと思うのですが・・

ずいぶん前ですが
ドイツのワイツゼッカー・ヴッパータール研究所所長のお話を伺う機会がありました。そのお話では、ドイツでの廃棄物問題への取り組みの進展にはダイオキシンなどの問題から焼却処理できないという認識と埋め立て場所がないというダブルバインド状態への危機感がかかわっているということでした。

ダイオキシンについての危機感は日本でも高まっていますので、日本でもごみ問題についての取り組みが進展することを期待したいと思います。

回答に対するお礼・補足

お返事が大変遅くなってしまいましてすみません!
君山さんの御紹介下さったホームページを拝見させて頂きまして、ごみ処理の現状がとても良く分かりました。
私は広域処理には賛成なので、今後も進展状況に注目していきたいと思います。
また、私の所属しているゼミでは、ドイツと日本の環境問題を中心に学んでいますので、「ドイツでの廃棄物問題への取り組みの進展」のお話も興味深かったです。
ご回答ありがとうございました。

No.493 【A-2】

Re:ごみ問題について

2001-11-20 23:56:41 茨城県 / 平井

>ドイツなどのように、国内に焼却場を2〜3個に統一することはできないのでしょうか?
>ご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。

 さすがにドイツも焼却場が2〜3個ということはなく、もう少したくさんあると思いますが、、。(どなたか詳しい方フォローをお願いします。)

 日本はごみ焼却炉が多く、規模の小さなものもたくさんあります。小さな焼却炉をまとめて大規模な焼却炉に置き換えようという動き(ごみ処理広域化)は以前からあるようです。特にここ数年はダイオキシン類の削減対策としての側面が強調されています。

 実際に広域化を行う上では、どこに大規模な焼却炉を設置するかを決めるのが困難なのではないかと思います。

回答に対するお礼・補足

お返事が大変遅れてしまいましてすみません!
また、とても詳しく、分かりやすく説明して頂きありがとうございました。
「全国統一の捨て方を作るとしても、それが先進的な自治体にあわせたものになるとは限らず、もっとも遅れた自治体にあわせたものになるかもしれない」というご意見に納得致しました。
今後も、各自治体がどのようにごみ対策をしていくのかについて学んでいきたいと思います。

No.492 【A-1】

Re:ごみ問題について

2001-11-20 21:24:27 茨城県 / 平井

>日本ではなぜ各自治体によってごみの捨て方がばらばらなのでしょうか?

 自治体によってごみの捨て方が異なり全国画一でないのは、一般廃棄物の処理計画を市町村が策定することとされており、処理計画の設計に自由度があるためと思います。廃棄物の処理および清掃に関する法律 第6条には、「市町村は、当該市町村の区域内の一般廃棄物の処理に関する計画(以下、「一般廃棄物処理計画」という。)を定めなければならない。」と記されています。そのため、ある自治体ではごみを細かく分けてリサイクルに熱心なのに、他の自治体ではあまり熱心に取り組まれていない、という状況があるようです。先進的な自治体にあわせて全国的に統一したごみの捨て方を定めれば良いのにと思われるかもしれませんが、そこは発想を切り替えて、小回りの利く柔軟さを活かすことができると捉えるのが良いのではないかと思います。全国統一の捨て方を作るとしても、それが先進的な自治体にあわせたものになるとは限らず、もっとも遅れた自治体にあわせたものになるかもしれないわけですし。
 もっとも、最近は、容器包装リサイクル法や家電リサイクル法など、リサイクルを求める国レベルの法律が多く作られていますので、以前に比べれば自治体間の差は少なくなっているのかもしれません。(逆に、容器リサイクル法では、分別収集計画を自治体が作成するので、「その他プラ」の回収を行う自治体と行わない自治体とに別れ、違いが目立つようになったかもしれませんが、、。)家電リサイクル法のような大がかりな仕組みは、一部の地域のみで実施しようとしても限界があります。(たとえば、地域Aでは家電品の廃棄時にリサイクル費用を徴収、一方、地域Bでは家電リサイクルを実施しないというようなことがあれば、地域Aの廃家電品を地域Bで捨てる人があらわれるかもしれません。)
 それぞれの自治体の工夫で地域の状況に即した処理計画を作りつつ、全国的に統一したルールが求められる場面では法律の制定を行うというように、それぞれのメリットを活用することがごみ問題への対処方法として効果的なのではないかと思います。
 2年前ドイツに行ったときは、市によってごみの捨て方が違っていました。自治体によってごみの捨て方が異なるというのは、日本だけではないと思います。

(続く)

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