環境Q&A

No.5185 【A-3】

Re:合成界面活性剤の分析法

2004-02-29 00:05:11 JPCCN関西　化情技セ （

JPCCN関西　化学情報技術センターの井田です。

>　水質汚濁の原因となっている物質は大きく四つのグループに分類出来ると聞き、夫々の分析方法を知りたくて、色々と調べています。しかし、中々分かりやすい資料が見付からず、困っております。
>　
>　四つの物質とは「揮発性有機物質」「不揮発性有機物質」「陽イオン性無機物質」「陰イオン性無機物質」です。これらの分析方法を知っている方がおられましたら、詳しく教えて下さい。宜しくお願いいたします。

とくに生活排水で問題となるのが、不揮発性有機物質に該当する合成界面活性剤です。合成界面活性剤は、低濃度でも魚類などの忌避行動を起こすなど、生態系かく乱の原因となったり、下水処理施設の処理効率を極端に悪くし、下水処理施設への過剰投資などで税金の無駄遣いの原因にもなる非常に厄介な物質です。

合成界面活性剤の分析は、発色試薬を用いる分光光度法と、液体クロマトグラフ（HPLCまたはLC-MS）を用いる方法があります。界面活性剤の場合、同族体や測定対象を一括定量する前者のほうが優れており、後者は同族体の各々のピークが小さくなることから、読み取り誤差による過小評価の原因になることがあり、適当な方法とはいえません。
試薬を用いる分光光度法では、通常は陰イオン界面活性剤（但し、合成界面活性剤ではない石けんを除く）をカチオン性色素と反応させ、イオン対抽出を行う方法、ポリオキシエチレン系界面活性剤をコバルトチオシアネート試薬と反応させて青色の錯体を形成させ、それを抽出して測定するCTAS法などが一般的で再現性に優れた方法です。最近は簡便な手法として、ELISA法を応用したLAS、APEの定量キットも発売されており、これでも良好な定量結果を得ることができるとされていますが、そのためには、ELISA法の特性を理解したうえで、多少の熟練を必要とします。

詳しくは、JPCCNまでお問い合わせください。

No.4791 【A-2】

Re:水質汚濁の原因となっている四つの物質の分析方法

2004-01-24 18:20:21 北海道 ／ きた （

一般的に調べたいのであれば、上水などの他の分野でも同じことだと思います。いくつかありますが、時おり見ているのは次です。

http://www.asahi-net.or.jp/%7Ekv6t-ymgc/raccoon_frame-b.htm
狸の水呑場

http://www.hrr.mlit.go.jp/hokugi/
技術の情報BOX
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・水質調査・・・

No.4693 【A-1】

Re:水質汚濁の原因となっている四つの物質の分析方法

2004-01-18 11:42:12 北海道 ／ きた （

> これらの分析方法

通常は質量（ガスは体積）標記ですので、「揮発性有機物質」などの区分での分析方法は使わないようです。
例えば、揮発性物質のうちのある種類の物質（トリクロロエチレンなど）のみを分析対象とします。それで、個々の物質ごとに分析方法があるというようなことになります。
四つの物質に区分できるとしても、この区分での分析方法であるとしたら、難しいことになると思います。

http://www.jisc.go.jp/
JIS検索
などで、一般的な分析方法は見ることができます。