一般財団法人環境イノベーション情報機構
持続可能な開発について
登録日: 2001年10月28日 最終回答日:2001年10月29日 地球環境 国際環境協力
No.428 2001-10-28 01:07:11 megu
私は、「持続可能な開発」というテーマで卒業論文を書くことになりました。
@持続可能な開発のためにまず、何をするべきなのか
A今までそのために何が行われてきたのか
B南北問題は持続可能な開発にどう影響しているのか
CこれからのODAには何が必要か。どう改善していくべきか
について何かアドバイスをいただければ光栄です。
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No.429 【A-1】
Re:持続可能な開発について
2001-10-29 10:31:10 Walden (
僕は専門が国際政治学なので、適格な回答者ではないかもしれませんが、ちょっと概論的なことを。
御存知の用に、「持続可能な開発」という概念は1987年のブルントラント委員会報告書で採用されたことがきっかけで国際的な環境規範として定着しました(ブルントラント以前にもこの概念自体は存在してました)。
報告書は、邦訳で『地球の未来を守るために』という題名で出ていますので、もしまだお読みでなければ、序章と第2章(持続可能な開発に関する章)は目を通しておいた方がよいと思います。
この報告書で述べられている持続可能な開発の定義がもっとも有名ですが、定義に関しては、特に原書 _Our Common Future_ の方もチェックしておいた方がよいと個人的には思います。若干、邦訳とはニュアンスが違いますので。
問いの(1)を考えるためには、まずこれを出発点とされるのがよいかと思います。
また、(2)を考えるにあたっては、少し範囲を絞った方がよいのではないでしょうか。国際的なレベルか、国内的なレベルか、地方のレベルか、はたまた企業の間でか、など。または、どこかに国を絞るとか。でないと、広すぎて書けないのでは。
(3)ですが、これは個人的な解釈ですが、「持続可能な開発」という概念自体、南北問題を背景として出てきた概念といっても過言ではありません。1972年のストックホルム会議からの流れを理解する必要があるでしょう。
あと、1つの例を出せば、「持続可能な開発」という概念が提唱された後、その報告書の題名_Our Common Future_をもじって、Whose Common Future?という批判論文も出されました。
(4)に関しては、ちょっとややこしいの省略。
参考文献としては、その名もずばり、
林智 ほか 『サステイナブル・ディベロップメント:成長・競争から環境・共存へ』
法律文化社 1991年
というのがあります。「持続可能な開発」の意味を考えるのにいいです。
あと、
多谷千香子 『ODAと人間の安全保障:環境と開発』
有斐閣 2000年
が個人的には参考になりました。
この本、題名には持続可能な開発という言葉は出てませんが、本の冒頭部分に少し詳しい解説があります。
回答に対するお礼・補足
Waldenさん、たくさんのアドバイス、ありがとうございました!これらを参考にしてよい卒業論文を書けるように頑張ります!
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