木くずボイラーの黒煙について
登録日: 2003年12月10日 最終回答日:2004年04月08日 大気環境 大気汚染
No.4243 2003-12-10 17:17:12 かみお
私が管轄している地域には木くずを燃料とするボイラーが少なくありませんが、木くずボイラーから生ずる黒煙への苦情がよくあり、その都度事業場に指導していますが、「木くずを燃やしているんだから、煙が出て当然だろ」とそこの責任者に怒鳴られてしまいます(結構有名なハウスメーカーなんですけど)。
木くずボイラーなど使わなければいいのに、と思ったりしますが、そもそも木くずボイラーからはどうしても黒煙が生じてしまうものなのでしょうか。除じん設備を整えれば解決すると思うのですが、そこまでお金をかける事業場はないのが現実です。黒煙を減少できる策がありましたら、教えてください。
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No.5575 【A-2】
Re:木くずボイラーの黒煙について
2004-04-08 21:00:51 パパさん (
きたさんの書かれているとおりです。
私も知ったかぶりは出来ませんので少ない知識の中から常識論のみ書かせてください。
ボイラーはまだ完全燃焼しきっていない排気からエネルギーをとってしまうと、未燃ガス中のC,H,(炭素、水素)のうち、低温域で水素だけが先に酸化反応をしてしまいます。
残った炭素成分が粒子となって光を反射して、結果としてススが目に見えているわけです。
厳密には炭素は充分な酸素があれば約780度で全ての原子がCO2となると思います。
本当なら水と炭酸ガスになって植物の光合成によって見事なサイクルを作ってくれるんですが・・。
要は完全燃焼しきっていない位置に熱交換器を設けたボイラーだと思います。
そういえば龍ヶ崎市でそんな相談を受けて困った記憶がありますね。
とても小型の物ですが、4月に発表した小規模な温熱回収給湯器がありますのでよろしかったら参考にして下さい。バイオマスエネルギーは発生場所近辺で利用しなくてはいけないと言う思いを込めました。
http://www.mytown-club.net/lifenet
ちなみに塗料や接着剤を使った物以外の木くず(例としてJAS 日本農林規格で言うF4☆)は燃やしたとしても本来はとても低公害です。
もともと「いろり」は木材を使い、室内に設置するのがあたりまえですし、北欧などでは薪で暖房等するのは常識ですね。国家の政策でしょうから。
しかし黒煙を出しておいてそんなひどい言い方をするなんてひどい会社ですね。ちょっと懲らしめたいですね。
(元、環境委員秘書です)
そんな輩がいるから農林水産省のバイオマスニッポン計画等の足が引っ張られるんですね。
会社の代表者に、住民から内容証明で迷惑している旨伝えると非常に早く解決するかもしれません。
回答に対するお礼・補足
パパさん、分かりやすい回答を寄せていただきありがとうございます。木くずボイラー全てが悪いとは思っていないのですが、構造上の問題、運転作業上の問題を抱えている木くずボイラーが少なくないのが現状です。
ボイラーを設計、製造したメーカーによっても、排出されるダストの量にはかなりの差があるような気がします(あくまで立入検査に行った時の私感ですが・・・)
もし、木くずボイラーに係る業界団体があれば、ダストのの自主基準のようなものを設けて欲しいと思っています。
No.4271 【A-1】
Re:木くずボイラーの黒煙について
2003-12-12 21:23:31 きた (
中小企業総合事業団
木製品製造工程におけるボイラ等の省エネルギー対策について
(4)木屑焚ボイラの黒煙防止対策
が参考になるかと思います。
木くずを定量供給、定量燃焼できるようにできればよいのでしょうが、おがくずを間欠的に使うなどするボイラーもありました。
回答に対するお礼・補足
きたさん、貴重な情報を教えていただきありがとうごさいます。他の事業場の木くずボイラーも見てきましたが、サイクロン集じん機を設けたり、煙の色をテレビモニタや鏡で監視しながら木くずの投入量を調整しているところもある一方で、何もしていないところもありました。やはり事業場によって対応に大きな差があるものだと感じました。当方もいろいろと調べてみますので、よろしくお願いいたします。
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