環境Q&A

No.39663 【A-1】

Re:土壌のアルカリ度について

2014-03-29 17:26:35 たそがれ （ZWla61d

>土壌分析でアルカリ度を依頼されています。
>土壌養分分析法などは置換酸度などはあるのですが、
>何か参考になる分析方法ありましたら教えていただけたらと思います。

顧客の目的としているとこを確認する必要があります。
酸性土壌を改良するためのアルカリ資材なら、アルカリ分（アルカリ度ではない）があります。改良される側の土壌にはありませんがそのような依頼なら、その方法を準拠するしかないでしょう。（肥料等試験法参照）

問題なのはアルカリ土壌を酸性資材で改良する目的で土壌のアルカリを測定する場合です。

酸性土壌の場合、アルカリ資材の投入量の推定（中和石灰量）は置換酸度から計算する方法と中和曲線法（いくつもの試験管等に酸性土壌を等量取って段階的に炭カルを加えそれぞれpHを測定、炭カル量とpHの関係曲線を作成）がありますが、アルカリ土壌は書籍レベルではほとんどないんです。
目的次第ではｐH(Ｈ2Ｏ)程度でよいかもしれませんが、中和において隠れたアルカリ分が引き出されますので資材の投入量は計算できません。結局、中和曲線法のアルカリ土壌版を行うのがよいと考えられますが、投入資材は薄い硫酸あるいは硫黄華が一般的のようです。
具体的な方法は（独）農業環境技術研究所の土壌領域で教えていただけるのではないかと思います。

追伸
上記、石灰質資材の土壌酸性矯正力は書籍によっては「アルカリ度」と呼んでいるようです。