ICPについて
登録日: 2012年03月26日 最終回答日:2012年03月29日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.38217 2012-03-26 22:05:26 ZWle61c Captain
初めて投稿します。
ただいま環境計量士の勉強中なのですが、ICPについて解らない点があるので教えて下さい。
プラズマの発生についてなのですが、高周波電流によって誘導磁場を作り、そこにアルゴンガスが流れることで電離気体が生成しプラズマを発生させますよね。
アルゴンは希ガスなのでAr+になるということがよくわかりません。
電離とは電子の受渡しで、より安定な形になることと認識していました。
ICPの原理を検索しても詳細説明がついていないので、ご教授願います。
また、アルゴンの代わりに一部ヘリウムを使ったICPもあるようですが、全部をヘリウム、全部を窒素ではプラズマは発生しないのでしょうか?
よろしくお願いします。
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No.38232 【A-2】
Re:ICPについて
2012-03-29 20:57:15 たそがれ (ZWla61d
私も長年ICPを扱っていましたが、「燃料」と表現されているのを聞いたことがありません。化学炎ではないこと、またアルゴンを使用するのは当たり前ということでいろいろな書籍でもあまりパッとした表現はされていません。
アルゴンによって形成されたプラズマが初めてICP発光では励起源、ICP-MSではイオン源となるのでアルゴンそのものは何と言って見ようもないのです。
ちなみに某有名メーカーのテキストではICP発光の場合Arは「測定対象元素の励起化媒体」、ICP-MSでは「測定対象元素のイオン化媒体」と表現されていました。
回答に対するお礼・補足
たそがれさん、ありがとうございました。
やはり、燃料とは言わなそうですね…
熟練者のお話しが聞けてとても勉強になりました。
また疑問がでたらお邪魔しますので、
よろしくお願いしますm(_ _)m
No.38230 【A-1】
Re:ICPについて
2012-03-28 22:03:57 たそがれ (ZWla61d
>電離とは電子の受渡しで、より安定な形になることと認識していました。
水中ではより安定な希ガスの電子配置になろうとしますが、それは外部からエネルギーが加えられていないからです。希ガスであろうがハロゲンであろうが大きなエネルギーを与えれば陽イオンになることができます。
Arは高周波のエネルギーを得てAr+となります。
ちなみにIやBrだってICP発光やICP-MSで測れないことはありません。(イオン化エネルギーが大きいので感度としては使い物にならないかも知れませんが) 尚、Clは真空紫外域の波長で実用レベルとして測れる機種もあります。
>また、アルゴンの代わりに一部ヘリウムを使ったICPもあるようですが、全部をヘリウム、全部を窒素ではプラズマは発生しないのでしょうか?
書籍レベルですが、「窒素プラズマやアルゴン-窒素プラズマも試みられているものの高感度化や化学干渉の問題を克服できていない」とあります。逆に言えばプラズマそのものは形成されるのでしょう。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
なんとなく理解できた気がします。
自然状態では希ガス電子配列がより安定な状態となるが、高エネルギーが加えられると希ガスの状態でも電子が抜けて+イオンになりうるということですね。
また、アルゴンの代替として実用化できていないだけで、プラズマは発生するだろうとのこと。どんな元素でも高エネルギー下ならプラズマを発生できそうな気がしてきました。
ところでICPにとってアルゴンは燃料という呼び方をするのでしょうか?不燃ガスでも一応、燃料扱いとなるのでしょうか?
すいません、また疑問が…よろしくお願いします。
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