水質汚濁防止法
登録日: 2010年12月15日 最終回答日:2010年12月17日 環境行政 環境基準
No.36208 2010-12-15 16:52:24 ZWl903f 匿名
水質汚濁防止法において、排水中のシアン化合物濃度が規制されています。このシアン化合物は、JIS K−0102の第38項で分析することとなっているようで、この場合は、シアンイオン、シアン錯体イオンを分析することになっています。
ご質問ですが、チオシアンイオンは、これに含まれると解釈するのでしょうか?たとえばチオシアン酸ナトリムでも毒性が強いのですが、法規制はないのでしょうか?
よろしくお願いします。
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No.36223 【A-4】
Re:水質汚濁防止法
2010-12-17 14:39:17 妹背の滝 (ZWlaf1a
>法規制はないのでしょうか?
チオシアン酸ナトリウム(CAS#_540-72-7)及び
チオシアン酸カリウム(CAS#_333-20-0)
チオシアン酸アンモニウム(CAS#_593-84-0)
に関する国内法規制を、製品評価基盤技術機構が運営する
化学物質総合情報提供システム(CHRIP)で検索したところ
・毒劇法 特定できず
・労働安全衛生法 表示対象、通知対象物質 特定できず
・化学物質管理法(PRTR法) 特定できず
・水質汚濁防止法 特定できず
という記述になっています
http://www.safe.nite.go.jp/japan/db.html
なお、毒劇法にて毒物・劇物の判定基準は、経口毒性(
LD50)の場合
毒物_50r/kg以下
劇物_50r/kg以上、300r/kg以下
となっています。
>ラットに経口投与した場合のLD50は764 mg/kg
であれば、急性毒性的にはそんなに強い毒性ではないと思います。
回答に対するお礼・補足
当方では調べにくい情報をありがとうございました。大変参考になります。
懸念するのは、たとえば河川に放流した後に、別の放流箇所からの何らかの酸化剤が混入すると、条件次第ですが、SとCNイオンに分解してシアンになることです。チオシアンのCOD換算係数がどの程度か不明なので、SCN絶対値としてどうなるかにもよりますが。
いろいろとご指摘をありがとうございました。
No.36220 【A-3】
Re:水質汚濁防止法
2010-12-16 23:12:26 万田力 (ZWl3b51
そこで、排水基準を定める省令の規定に基づく「環境大臣が定める排水基準に係る検定方法(昭和49年 環境庁告示64号)」をみると、シアン化合物の測定方法は
> 二 シアン化合物 規格三十八・一・二及び三十八・二に定める方法又は規格三十八・一・二及び三十八・三に定める方法
とされていますが、『規格』とはその第1号で
> 日本工業規格K〇一〇二(以下「規格」という。)
としていますので、これを解説している「詳解工場排水試験方法」で説明されているとおり、JIS K-0102 で測定した全シアンの値で間違いないでしょう。(法律の定め方からすると、「読み替え」ではなく、まさにそのとおりだと思います。)
※引用符に続く引用部分はコピペしていますので、数字は横書きでも漢数字のままです。
回答に対するお礼・補足
丁寧なご回答をありがとうございました。法律上はそう読めそうですね。ただし、法律は、現状で認知できる範囲で規制されたことを違反した場合の罰則を定めているだけで、だからと言って規制外がすべて許されると考えるのは無謀だと思います。過去の日本の公害問題が教訓ですね。ありがとうございました。
No.36213 【A-2】
Re:水質汚濁防止法
2010-12-16 00:55:46 たそがれ (ZWla61d
詳解工場排水試験方法によると、「チオシアン酸イオンなどが残留塩素によって酸化されてシアン化物イオンを生成する例もある。このため、残留塩素を含む場合は試料採取時に還元処理を行う」とあります。
これを普通に解釈すると「全シアンにはチオシアン酸イオンは含まれない」ということになります。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございます。「詳解工場排水試験方法」の解釈では確かに、全シアン分析値としてはチオシアン酸イオンを含まないと思います。しかし、工場排水基準では、「シアン化合物」という表現を用いています。この「シアン化合物」=「JIS K-0102 全シアン値」と読み替えることになるかで気になっています。
よろしくご教授ください。
No.36211 【A-1】
すいません。教えてください。
2010-12-15 19:59:46 火鼠 (ZWl8329
LD50は、いくつなんでしょう?
回答に対するお礼・補足
お世話様です。web参照wikipediaでは下記となっています。毒性の定量的な判断は当方では困難なところがあります。
「常温では無色で吸湿性のある結晶あるいは白色粉末で、水、エタノール、アセトンに溶ける。有毒であり、ラットに経口投与した場合のLD50は764 mg/kgである。経口摂取すると中枢神経に影響を与え、嘔吐や下痢、脱力感、錯乱、痙攣などの症状が現れる。不燃性であるが加熱すると分解し、硫黄酸化物や窒素酸化物、酸化ナトリウム、シアン化物を含む有毒ガスを生じる。酸や強塩基、酸化剤と激しく反応する」
よろしくご教授ください。
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