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環境Q&A

土壌の有機物量と硫化物量の基準値について 

登録日: 2010年07月23日 最終回答日:2010年07月29日 環境行政 環境基準

No.35242 2010-07-23 23:27:22 ZWld711 匿名

現在、学校の部活動で、干潟の調査を行っています。
その研究の一環で、土壌の有機物量を測定したのですが、明確な基準(~%以上ならば汚染されている等)はあるのでしょうか? それとも、同じ地点でデータを積み重ね、その増減を見るしかないのでしょうか?
水質での基準は見つかりましたが、探し方が悪いのか、土壌での基準が発見できません。
有機物量は強熱減量で測定しました。

測定には近隣の施設を借りる事が出来たのですが、基準について教えてくださるような方が周囲にはおらず、困っています。
説明の足りない部分があれば、お手数ですがご指摘ください。
どうぞよろしくお願いします。

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No.35269 【A-5】

役に立つか?V2

2010-07-29 16:53:39 火鼠 (ZWl8329

土壌の中に、第1鉄がある場合、強熱して酸化すると、重量が増えます。(第1鉄が、第2鉄になると、酸素量の影響)また、石灰(CaCO3)は、1000度まで強熱するとCaOになって、減少するでしょう。プラスチックとかは、ほとんどが550度付近で分解してしまうでしょう。ですから、600度の強熱なら有機物は消える?

年数のかかる変化をデータ的にそろえるのは、就学期間から言っても無理でしょうから。
地点による変化と、土壌の縦方向の変化を見たらいかがでしょうか?
パイプ等で土壌を縦方向で採取し、ところてんみたいに押し出し、輪切りにして、試料にしたら、いかがでしょうか?
それらの、減量とか、試料ごとの溶出液のCODをグラフ化するなんてのもあるかも?

追伸
貝の分布を地図上に散布して、データとの相関をみたら面白いのでは?データ作成は、CADを使ってレイヤによる重ね合わせなんかすると、面白いしエクセル表で濃度を色分けして3D化なんかするのも手かな〜と思いますけど。??
できれば、水の流れなんかも情報にいれると面白い(どこで、早いとか、滞留とか)
貝って、縦方向に、食事にいくのでは??縦方向に行って、泥が腐っていたら、貝は育たないのでは??
1点集中でなくて、俯瞰してみたらいかがですか??
今あるデータを、並べ直すってことも大切ではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

再びの丁寧なご回答、ありがとうございます。
お礼が遅れて申し訳ありません。

強熱についてのお話、大変ためになりました。
今後のデータ収集に役立てて行きたいと思います。

土壌の縦方向の採取は全く考えつきませんでした。
早速干潟にパイプを差してみた所、ずるずると滑って下に落ちて行ってしまい、残念ながら上手く採集が出来ませんでした。
やり方等をこれから工夫していきたいです。

また、多くの示唆をありがとうございました。
水の流れは確かに面白い情報ですね。次の調査の際には調べてみたいです。
おっしゃるとおり、今あるデータを並べ直してみて行く事は必要ですね。
教えていただいたデータのグラフ化も試してみている所です。
ご回答をいただいて、視野が狭くなりすぎている事に気づかされました。
改めて俯瞰的にデータを見て行きたいと思います。

沢山のご指導と示唆をありがとうございました。
今まで気づかなかった視点などを見出すことが出来ました。
丁寧なご回答、ありがとうございました。

No.35257 【A-4】

Re:土壌の有機物量と硫化物量の基準値について

2010-07-27 22:39:31 たそがれ (ZWla61d

環境上の目標を「環境基準」と言います。
環境省のホームページに載っていますので水質、土壌、ダイオキシン類
のところを確認してみてください。知人の方も多分、これを見たのでしょう。
http://www.env.go.jp/kijun/

干潟というのは干潮時と満潮時の潮間帯ですので土壌と定義するか水底土砂(底質)と定義するかは難しいところです。
しかし、どちらにせよ有機物や硫化物の基準は設定されていません。
比べる基準がないとなると、後は経年変化ですが、単年度で完結するには無理ですよね。
有機汚濁の影響を見るのなら河口付近からの距離と有機物量の関係を調べるのも面白いのではないでしょうか。
個体数との相関や生物相の変化も発見できるかもしれません。
A-3により、強熱減量の意味を理解されたと思いますが、決してこの方法が悪いと言っているわけではありません。どの方法でも利点、欠点があります。

追記
強熱減量をそこそこ有機物の指標にしたいのなら湿試料や風乾試料ではなく105℃乾燥試料の重量を基にする必要があります。

回答に対するお礼・補足

再び丁寧なご回答ありがとうございます。
お礼が遅れて申し訳ありません。

ホームページを確認し、知人にも確認をとった所、その基準を見たようです。

河口付近からの距離との関係、との示唆をいただきましたので、現在考察してみています。何か結果が出そうなので深く考えて行きたいです。

基準はないとの事でしたが、はっきりとしたご回答が頂けて大変助かりました。
また、他にも沢山の示唆をありがとうございます。
これからも頑張っていこうと思います。
回答ありがとうございました。

No.35252 【A-3】

役に立たないかもしれませんが。

2010-07-26 03:57:45 火鼠 (ZWl8329

高校なら、そんなに機器もないでしょうから、風乾土壌、重量と、100度、400度程度の重量と700度程度の重量と、1000度の重量の変化をみたら、なんか、変化がつかめませんかね?
ほんとは、土壌の示差熱分析と、加温で発生したガスの分析GCMS(検知管でも面白い結果が得られるのでは?CO2,HS,)

たとえば、試薬の珪藻土(泥)をしめらせて、加熱しますと、温度によって減量カーブが変わる。

また。消石灰(基本はCa(OH)2でしょうが、古いと中にCaCO3もある。そうなると、加熱により、減量のカーブは、増えたり減ったりします。

高温で、焼いて減った物が有機物だって感覚は、危ないですよ。鉱物だって、結晶水もってますから。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。
高温で焼いて減った物=有機物 ではないのですね。
自分達の認識の甘さを再認識しました。
しかし、これまで以上に興味がわいてきました。
ご提案いただいたやり方も、出来る限りでやってみたいと思います。
丁寧な回答とご提案、ありがとうございました。

No.35245 【A-2】

Re:土壌の有機物量と硫化物量の基準値について

2010-07-24 09:34:49 sumi (ZWl161a

海・干潟については素人ですが、
「明確な基準(~%以上ならば汚染されている等)」
があるとは、到底思えません。

汚染源として何を想定しておられるのか分かりませんが、
自然の干潟の中にも、有機物がごく少ない所から、
泥炭地につながるような有機物で出来ている所
(そんな所は干潟とは呼ばないかもしれませんが)
まであるので、有機物量は汚染の基準にならないと思います。

「同じ地点でデータを積み重ね、その増減を見るしかないのでしょうか」
も質問としての意図が良く分かりません。
もし、増減傾向が分かったとしても、
それが「汚染」と関係があるか否か、
何も分からないはずだと思います。


あるいは、ご質問の背景として、
有機物(と硫化物)量と汚染とを結び付ける何か
があるのであれば、それを補足して頂きたく存じます。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。

汚染源を想定、というほどの物ではありませんが、干潟の後背地に田んぼなどがあるので、川から流れ込む農業用水が影響しているのではないか、とぼんやり仮説を立てている程度です。

色々な干潟についての調査の報告書や論文を見てみると、「強熱減量が○%以上あり、汚染が進んでいる事がわかった」というような記述がみられたので、汚染の目安になっているのかと思い、現在調べている所です。
また、その報告書や論文の中で、「強熱減量は年々増加傾向にあり、環境は悪化している」と書いてある物があったので、「有機物の増加=汚染」と決めつけてしまっていました。申し訳ありません。
増減と汚染の関連はすぐに言えるものではないのですね。

丁寧な解答、ありがとうございました。

No.35244 【A-1】

Re:土壌の有機物量と硫化物量の基準値について

2010-07-24 09:20:26 たそがれ (ZWla61d

高校生の部活動でしょうか。

何を目的とした基準を知りたいのですか。
私も長年この仕事をしていますが、これがはっきりしない顧客が多くいます。
例を上げると
・一般的な「土壌はこうあるべき」という基準を知りたい
・水底土砂(底質)に上記の基準はあるか
・浚渫した土砂を海面埋め立てするための基準はあるか
・上記を陸上の処分場に埋め立てるための基準はあるか
・水底土砂(底質)が汚染されていた場合、それを除去しなければならない基準はあるか

独自の研究ならともかく、分析方法もそれらに沿って考えるべきなんですよ。
有機物の分析方法だって、いくつかありますが強熱減量とは相当結果が違ってくるものもあります。

有機物と硫化物に目を付けたきっかけは何ですか。
また、水質についてはどういった基準を見つけたのでしょうか。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。
説明不足で申し訳ありません。今から補足していきたいと思います。

はい、高校の部活動です。
学校の付近の干潟で、生物調査を行っています。
現在は付近の干潟に多く生息している絶滅危惧種の巻貝に着目し、なぜその巻貝がこの干潟にこんなに沢山いるのか、を調べています。
以前、この事を発表する機会をいただいた時に、「巻貝のエサとして、有機物量を調べてみてはどうか」という提案をいただき、有機物を強熱減量で調べる事にしました。硫化物については、お借りした施設の方が「強熱減量は時間がかかるから、その待ち時間にでもやってみないか」とおっしゃってくださったので、補助的な形で調べる事になりました。

しかし、過去に書かれた論文や報告書などを読んでみると、「強熱減量が○%で、かなり汚染が進んでいた」というような記述を多く見つけました。そこで、巻貝の食物としてのとらえ方以外に、汚染の目安にもなるのかと思い、その基準を探していた所です。

なので、「どれぐらいの有機物量であれば生物の生息が可能なのか」または「生息に適しているのか」が知りたいと思っています。ただ、汚れに強い生物も弱い生物もいると思うので、「一般的に『土壌はこうあるべき』という基準」があるならば教えていただけると嬉しいです。

水質の基準については、見つけたと言っていた人と話す事ができなかったので、どういった基準だったのかお答えする事ができません。申し訳ありません。
ただ、どこかの行政のホームページから見つけたと言ってのは覚えています。

質問が不明確で、申し訳ありませんでした。
「何を目的とした基準を知りたいのですか」と聞かれて、自分が目的を深く考えていなかった事に気づかされました。
丁寧に答えていただき、ありがとうございました。

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