フッ素の全量分析
登録日: 2010年07月10日 最終回答日:2010年07月29日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染
No.35145 2010-07-10 08:08:07 ZWla61d たそがれ
土壌の自然的原因による汚染かどうかの判定材料のひとつに全含有量分析が提示されています。
今回、フッ素についてなのですが、前処理は「アルカリ融解(炭酸ナトリウム)−水蒸気蒸留」、測定方法は「ランタンーアリザリンコンプレキソン吸光光度法」とだけなっていて具体的な操作方法が示されていません。
多分、融解したものを熱湯で浸出して分取したものを蒸留フラスコに放り込むのではないかと思いますが、参考になる一般的な方法はないものでしょうか。
土壌用分分析法、土壌環境分析法にはフッ素はありません。また、底質調査方法では試料をいきなり蒸留フラスコに投入しています。
有機物が多い試料は強熱灰化してもよい、とか揮散するからダメ、などの具体的部分を知りたいのです。
また、炭素を含むような鋳物砂試料でもフッ素の依頼がたまにくるので同じような問題が残ります。
準用できるような方法をご存知の方がおられたらよろしくお願いします。
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No.35265 【A-4】
Re:フッ素の全量分析
2010-07-29 03:43:26 たそがれ (ZWla61d
「同試料を19号含有、固形試料を蒸留フラスコ直接投入、アルカリ融解後蒸留フラスコ投入、について比較試験を行っています。また、どなたか回答があれば経過報告をしたいと思います。」
と書きこみました。閲覧している方もあるでしょうから結果を報告します。
今回は土壌ではなく、粉体状のスラグで上記の条件で1kg当りから滲出された量を確認しました。
なぜスラグに19号含有(1mol/L塩酸滲出)をやったかというと、スラグの有効利用のための分析方法がJIS k0058-2として存在するからです。
結果としてアルカリ融解後蒸留フラスコ投入の結果を1とすると蒸留フラスコ投入が1、19号含有が0.7の割合で出ました。
もちろん発色はランタンアリザリンコンプレキソン吸光光度法です。
nの数が少ないので何とも言えませんが、この試料ではアルカリ融解の意味がなかったとも言えます。しかし融解による著しい揮散もなかったようでした。
今後は土壌でも確認してみたいと考えています。
尚、自問自答のような形になったこと、お詫び申し上げます。
No.35187 【A-3】
余り直接は関係ないですが
2010-07-16 00:03:46 なんちゃって計量士 (ZWl9549
Tea contains more fluoride than once thought
(紅茶はかつての考えよりフッ化物を含んでいます)
アルミニウム結合した(不溶性)フッ化アルミニウムを溶解後測定
こんな話もありました。
回答に対するお礼・補足
再度の回答、ありがとうございます。
紅茶の話は楽しく読ませていただきました。
見掛け上沈殿やコロイドが確認できない試料でも微量元素では可溶性と全量値でかなり違ってくることもあり、のようですね。
No.35167 【A-2】
Re:フッ素の全量分析
2010-07-13 19:38:03 BATA (ZWl5461
ざっとネット上を探してみたのですが、どこにもそのものを見つけることができませんでした。
(お役に立てなくてすいません)
【底質調査方法 平成13年3月】
と書かれた冊子(私はPDFで持っているのですが)で、
「本報告書の取り扱い等については、環境省水環境部水環境管理課に」 お問い合わせください」
との注意書きがされているので、一度、お問い合わせになればいかがでしょうか?
湿試料にりん酸、過塩素酸、二酸化ケイ素を入れて水蒸気蒸留する方法になってましたよ。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
確かにH13 環境省底質調査方法では試料を直接蒸留フラスコ投入となっていますがこれは人為汚染のみを拾うことを目的としているからではないでしょうか。
全量分析については、もう少し金属関係のJIS等で鉱石あたりの前処理を確認してみようと思います。
A-1のお礼欄にも書きましたが現在、同試料を19号含有、固形試料を蒸留フラスコ直接投入、アルカリ融解後蒸留フラスコ投入、について比較試験を行っています。
また、どなたか回答があれば経過報告をしたいと思います。
No.35152 【A-1】
Re:フッ素の全量分析
2010-07-12 13:16:25 なんちゃって計量士 (ZWl9549
>・・・全含有量分析が提示されています。
>
前々から繰り返して申し上げているかと思いますが・・・
計れる物を計っているだけです。
真の意味で資料に含まれているXの全量が計れると考えてはいけません。
>今回、フッ素についてなのですが、前処理は「アルカリ融解(炭酸ナトリウム)−水蒸気蒸留」、測定方法は「ランタンーアリザリンコンプレキソン吸光光度法」とだけなっていて具体的な操作方法が示されていません。
>
溶解性のフッ素は熱処理により大変飛びやすいです。その故に、水の一般的な分析方法では水蒸気蒸留するんです。
土壌基質からの汚染を考慮する場合、土壌から自然状態で連続的な溶出があると考えられるのですから・・・溶出しない成分を考慮することに意味があるのでしょうか。
蛍石からどの程度溶出するかは調べたことはありませんが、フッ素樹脂からはまともな方法では溶出しないことが殆どです。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
>土壌基質からの汚染を考慮する場合、土壌から自然状態で連続的な溶出があると考えられるのですから・・・溶出しない成分を考慮することに意味があるのでしょうか。
私もそう思います。しかし、土対法の改正で削除されたようですがH15 環水土第20号「土壌汚染対策法の施行について」の中の自然的原因であるかどうかの判定方法について、に明記されていること又スラグ等の全量分析では蒸留前にアルカリ融解が必要であることを以前から聞いておりました。
現在、同試料をこの方法と19号含有(1M塩酸抽出)で比較試験をしている段階です。
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