原子吸光&ICP 酸濃度について
登録日: 2010年01月14日 最終回答日:2010年01月21日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.33986 2010-01-14 00:57:11 ZWld025 政宗
上水の水質検査で原子吸光(フレームレス)とICPを使用しています。
皆さんは、測定時の酸濃度をどれくらいに調整していますか?
厚生労働省では、硝酸1mlを加え10mlにメスアップしたものを測定するとなっています。
ですが濃度は書かれていません。
硝酸の市販品は約14〜16mol/Lが多く、厚労省の指示通り調整すると約1.4〜1.6mol/Lの調整液となります。
この酸濃度でフレームレス測定を行うと、吸光度は著しく下がり、チューブの劣化も早いため、この測定法に疑問を感じています。
メーカーに問い合わせたところ、推奨酸濃度0.1〜1.0%と言われました。
ちなみにチューブは高密度チューブを使用しています。
パイロ化チューブではさらに酸濃度の影響を受けます。
ご教授ください
総件数 4 件 page 1/1
No.34017 【A-4】
Re:原子吸光&ICP 酸濃度について
2010-01-21 21:18:08 神室 (ZWld040
>私としては、装置に適した酸濃度にすべきではないかと…
時々、ご飯がおいしく炊ける等の理由で湧水を汲んでいる人達に会います。個人的に硬度の高い水は苦手です。一言で上水といっても水源は多種多様、時として配管の腐食等による影響も考えられますからサンプルには大きな幅があると思います。また、緊急時には迅速な結果を求められるので、短時間で済む前処理が好まれるかもしれません。いずれにせよ原子吸光(フレームレス)とICP発光が試験法に採用される時、様々な角度から検討して決まった酸濃度だと思います。上水試験方法が対象としているサンプルに対応できる酸濃度では・・・
>もし、お使いならどれくらいの酸濃度にされていますか?
サンプルに応じた試験方法に従っています。上水なら上水試験方法により信頼を損なわぬよう誠実な分析に努めています。
回答に対するお礼・補足
再度ありがとうございます。
おっしゃられる通り、確かにサンプルに大きな幅があるのはわかります。
しかし、その幅は排水のキャパを超えるでしょうか…
JIS0102ではサンプル100mlに対し5mlの硝酸ですが、上水では100mlに対し10ml…
疑問が残るところですが、上水試験方法を見ると神室さんの言うとおり書いてありました。
今一度検討してみようと思います。
誠に恐縮ですが、参考までに神室さんの濃縮倍率と検量線の設定濃度教えていただけないでしょうか?
10倍、10〜50ppbくらいでしょうか、是非ともよろしくお願いします
No.34011 【A-3】
Re:原子吸光&ICP 酸濃度について
2010-01-20 21:31:59 神室 (ZWld040
>告示では等倍〜10倍濃縮となっています。
原子吸光(フレームレス)とICP発光は等倍〜10倍。
ICP−MSは等倍。A2だと不正確でした。
>当社の装置では、酸濃度1%なら等倍で十分基準値/10を確保できます
弊社のICP−MSは当然ながら等倍で基準値/10を確保できます。
原子吸光(フレームレス)とICP発光は等倍だと確保困難な項目があります。
ICP−MSがなかったら、弊社では濃縮操作が必要になります。
(今では、等倍で全測定対象項目基準値/10を確保できる原子吸光(フレームレス)、ICP発光が普通なのでしょうか?)
>感度を下げ、負荷をかけてまで高濃度にする理由ってなんなんでしょう…
ICPーMSと原子吸光(フレームレス)+ICP発光の測定対象項目は同じであり、一斉分析を前提にしています。測定対象項目毎の量には数桁の違いがあり、また幅が広いと考えられる項目もあります。サンプルや後工程から適切な前処理を行う。重要で難しいことだと思います。
間違っていたらごめんなさい。
回答に対するお礼・補足
再度ありがとうございます。
適切な前処理、大切なことだと思います。
決して等倍にこだわっているわけではありません。
濃縮操作が必要であれば行うべきであると思います。
私が疑問に思ったのは、酸濃度についてです。
厚労省とメーカーで意見が異なること、また経産省では
原子吸光 0.1〜1.0M
ICP発光 0.1〜0.5M
となっているからです。
私としては、装置に適した酸濃度にすべきではないかと…
神室さんはフレームレスお使いではないですか?
もし、お使いならどれくらいの酸濃度にされていますか?
No.34001 【A-2】
Re:原子吸光&ICP 酸濃度について
2010-01-19 06:51:16 神室 (ZWld040
ICP−MSでは定量下限値の問題は生じませんが、原子吸光(フレームレス)とICP発光の場合は「鉛」が問題になると思います。
だから、沸騰しない温度で10倍に濃縮しているのだと思います。間違っていたらごめんなさい。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
告示では等倍〜10倍濃縮となっています。
当社の装置では、酸濃度1%なら等倍で十分基準値/10を確保できますが、
高濃度では無理があります。
10倍濃縮もすれば測れるでしょうけど…
感度を下げ、負荷をかけてまで高濃度にする理由ってなんなんでしょう…
No.33995 【A-1】
Re:原子吸光&ICP 酸濃度について
2010-01-16 10:24:23 たそがれ (ZWla61d
確かにICP-OESやフレームAA、電気加熱AAまでも最終検液の酸濃度は10%になっていますね。
現実、ICP-OESやフレームAAはJISK0102等で示されている酸濃度以上でも問題はあまりないと思われますが、電気加熱AAではおっしゃる通り、不適当だと考えられます。
これについては実際の運用面での回答でないと役にもたたないでしょうから、はっきり言いますが、私どもの試験所では1%硝酸濃度にしています。
そうなると標準作業手順書(SOP)をどうするか、という問題が出てきますが、やむを得ず告示の通りに作っている、というのが現実です。
もちろん私どものやり方が最良だなどとは言っていません。
このような回答を付けてよいものか少し悩みましたが、おそらく厚労省や自治体に聞いても解決する問題でもないでしょうし、皆さんのご意見も聞いてみたく先陣を切らせていただきました。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
私どももSOPに関しては、たそがれさんと同じ様にやっていましたが
今回、原子吸光とICPに関するすべての項目についてSOPの変更(酸濃度10%→1%)を提出しようと考えています。
すんなり通るかわかりませんが…
総件数 4 件 page 1/1