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環境Q&A

家電リサイクルで、メーカーごとのリサイクル率が本当にわかるのか。 

登録日: 2003年09月01日 最終回答日:2003年09月10日 ごみ・リサイクル リサイクル

No.3369 2003-09-01 22:25:56 Xinxin

家電リサイクルについて仕事で調べる機会があり、以来さらに興味がわいて自分なりにそのメカニズムを調べています。特に興味を持っているのは、メーカーに自分の製造した家電のリサイクルに責任を負わせることによって、どのようにリサイクルしやすい製品を作ろうという動機付けが行われているか、ということです。

ところがリサイクル処理は、メーカーがA,Bグループに分かれており、グループごとに配置したリサイクル工場で行われています。ひとつの工場はAグループならAグループに属するメーカーの製品を処理しているようです。このように複数のメーカーの製品を処理していては、メーカーごとのリサイクル率は正確に把握できないのではないでしょうか。

実際、2つのグループの大手のメーカー3、4社ずつの各家電製品のリサイクル率をそれぞれのホームページで調べたところ、同じグループに属するメーカーのリサイクル率は4製品ともほとんど同じで、2つのグループの間にははっきり違いがありました。グループ全体の素材別リサイクル率とメーカーごとの製品の組成とからメーカーのリサイクル率を算出していて、メーカーごとのリサイクル率は厳密には把握できていないのではないかという気がします。

これではリサイクルしやすい製品を作るという点に関して、AとBとグループ間の競争はあるかもしれませんが、グループの中では競争が起きず、横並びのリサイクル費用はいつまでも横並びなのではないかと思います。

リサイクル工場ではたしてメーカー毎のリサイクル率が正確に把握されているかどうか、何かご存知ありませんでしょうか。

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No.3440 【A-2】

Re:家電リサイクルで、メーカーごとのリサイクル率が本当にわかるのか。

2003-09-10 19:28:23 カレーライス

リサイクル工場では同グループ内のメーカー別にはリサイクル率は把握出来ていないと思われます。品目毎のリサイクル率をメーカーの引取数に応じて按分しているだけだと思われますので、率はほぼ同じになっていると思います。しかし、そこまでメーカーに要求するのは酷だと思うのですが。

家電リサイクル法施行時、メーカーに対する国の要求の中で、競争の原理を働かせることがありました。しかし一方で、小売店・自治体に対して迷惑がかからないように、合理的な物流を行うよう、指定引取場所の設置の数など細かな要求があったようです。合い矛盾する要求の中でメーカーはAB二つのグループに分かれてリサイクルのシステムを作りました。小売店や自治体の本音では、AB二つの指定引取場所に運ばなければならないので面倒だということもあります。一つで両方引き取って欲しいという声も多いですし。

リサイクル率の競争はAB間しかありませんが、ユーザーは環境に対しても厳しいので、どれだけリサイクルしやすい、あるいは環境に配慮した製品を提供しているかということについては、AB問わずしのぎを削っていますよ。

回答に対するお礼・補足

カレーライスさま ご回答ありがとうございました。確かにメーカーごとにリサイクル率を厳密に求めるのは酷な要求なのでしょう。メーカーの方で、例えば同じグループの中で多少リサイクルしにくい製品を作るメーカーが入っているとしても、回収その他のコストを考えてそれで良いというのなら。おっしゃるように、消費者としてもいい意味で厳しい目で見つめ続けてこのリサイクル制度をより良くしていけるとよいと思います。

No.3388 【A-1】

Re:家電リサイクルで、メーカーごとのリサイクル率が本当にわかるのか。

2003-09-04 09:25:58 LP

1台のテレビセットを解体するのに大きさの違うドライバーが必要でしたが,法施行により1本のプラスドライバーがあれば解体できるようになってます。
家電リサイクル法の施行がメーカーのリサイクルしやすい製品づくりの動機づけになっています。

また,各企業はISO14001取得しており,その中で製品のリサイクル率および再利用率を開発段階で算出しています。もしそれが実際のリサイクル率や再利用率とかけ離れたものになると認証を取り消される(更新できない)ことになりますから,それらの管理がいい加減であるとは思われにくいです。

回答に対するお礼・補足

LP様、回答ありがとうございました。
それでもやはり、リサイクル工場で例えばテレビから鉄なりガラスなり回収した資源のうち、A社製品からの鉄とかB社製品からのガラスとか、分類していることはとても想像に難いのです。

ちなみに私が各社のHPで調べたリサイクル率(平成14年度実績、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の順)ですが、
Aグループ
A社  68、76、59、59
B社  68、76、59、58
C社    76
D社  68、  58、57

Bグループ
E社  81、80、62、61
F社  80、80、62、61
G社  80、80、62、61
H社  81、  62、61

Aグループは既存のリサイクル施設を出来るだけ活用し、Bグループはリサイクル工場を新設したということが、グループ間の差を生んでいるのでしょうか。でもグループ内でメーカーごとに差が出ないのはどうしてなのでしょう。

それからISO14001の中での製品のリサイクル率及び再利用率と実際のそれらの数字とがかけ離れると認証が更新できないということについて。ISOの中で開発段階に算出しているそれらの数字は「新製品」のもので、実際の数字は「過去の製品」なので、かけ離れていても仕方ないように思うのですが、そういうわけにはいかないのですか?

引き続き、何か情報をお願いいたします。

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