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環境Q&A

産業廃棄物の脱水汚泥に関して、運搬時の含水率に対する法的制限はありますか? 

登録日: 2009年11月12日 最終回答日:2009年11月13日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.33661 2009-11-12 09:34:49 ZWlcd62 kazbo

産業廃棄物の脱水汚泥に関して、運搬時の制限事項について調べています。
 廃掃法では汚泥を埋め立てる場合、85%の含水率であることが義務付けられているようですが、運搬する際にも85%以下でなければ運ぶことができないという制限事項はありますか?
 あるとすれば、それはどのような法令が該当するのでしょうか。
 上記は実務を担当する方から聞いたことですが、法的な根拠が不明なので、わかる方お教え願えませんか?

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No.33673 【A-2】

Re:産業廃棄物の脱水汚泥に関して、運搬時の含水率に対する法的制限はありますか?

2009-11-13 10:02:25 こてつ (ZWl6318

そのような規制はありません。

廃棄物の運搬の基準に関しては、廃掃法施行令第6条1号にあり、
第3条第1号イ、ロ、ハ、ニの規定の例によるほか、次によること とされています。
ここで、第3条第1号の主旨は「運搬する際に飛散、流出しないよう、また、悪臭や騒音を発生させないようにしなさい」ということであり、とくに、ハは

運搬車、運搬器具及び運搬用パイプラインは、(一般)廃棄物が飛散し、流出し、並びに悪臭が漏れるおそれのないものであること

とされています。

すなわち、85%以上の汚泥でも、漏洩、飛散、悪臭発生の防止が図られた運搬車(タンク車等)であれば問題がありませんし、85%以下に脱水された汚泥でも、運搬車の荷台から脱離液が滴り落ちたりすればアウトということになります。

汚泥運搬車の場合、荷台の水密構造が必須条件で、許可申請の際、汚泥運搬車に関しては、荷台のあおりのパッキングの構造がわかるような写真を求める自治体もあるくらいです。


回答に対するお礼・補足

こてつ様
 ご回答大変ありがとうございました。詳細な内容までお教えいただき法律が規定する内容をよく理解することができました。法律の遵守というのはCSRそのものでもあり、その意味からも正しく理解しておかなければならないのですが、きちんと法文を読み込むことも、根気と時間を必要とし大変苦労するところです。ご回答の内容を足がかりに理解を深めて生きたいと思いますので、どうかこれからもよろしくお願いいたします。kazbo

No.33668 【A-1】

Re:産業廃棄物の脱水汚泥に関して、運搬時の含水率に対する法的制限はありますか?

2009-11-12 23:05:58 おせんち (ZWlb24a

>廃掃法では、大雑把に言いますと収集運搬の基準、中間処分の基準、最終処分の基準があるはずです。埋立処分の基準と収集運搬の基準は、それぞれ別に定めてありますので確認してみてください。また、「運搬する際にも85%以下でなければ運ぶことができない」となるとその汚泥を汚泥脱水の中間処分場まで運べなくなってしまいます。
 質問者には、失礼に当たるかも知れませんが、ご質問の内容のような疑問が生じれば、適正処理への意欲が感じられます。廃掃法の内容は、ほとんど把握していない状況で、過去の経験と当事者の常識で処理されている例が山ほどあります。また、適正処理の流れを良く承知していても、事業者からの無理な契約内容によって、不適正を余儀なくされている事例も存在します。廃掃法は、一筋縄ではいかない難解な法律ですので、全般を理解することは大変です。かかわる部分だけでも正確に理解しましょう。
 そんな意味で、どんな質問でも、適正処理につながるのでしたら、がっくりしたりしないで、丁寧に答えていきたいものです。

回答に対するお礼・補足

おせんち様
 大変丁寧なご回答をいただき誠に感謝いたします。おっしゃられるとおり、法律を正しく理解せずに、習慣的にやっていることを勘違いして必須事項と思い込んでいる実態があるのだと思います。法律は確かに理解するのに時間と根気が必要なところがあるので、こうしたサイトを通じて識者のコメントがいただけることは本当に助かるものだと改めて痛感いたします。大変ありがとうございました。

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